社長のおごり自販機事例
風土改革の“見える化”に挑戦
「社長のおごり自販機」を
導入した結果
課題
効果
風土改革はどうしても抽象的になりやすく、従業員が日常の中で変化を実感できる“目に見えるきっかけ”が不足していた
おごり自販機の体験によって会話が増え、風土改革の取り組みが可視化された
部署間・階層間の垣根(世代間ギャップ含む)で、意思疎通や一体感に課題
エンゲージメントスコアが向上、部署間の垣根に関する評価も改善
課題
効果
風土改革はどうしても抽象的になりやすく、従業員が日常の中で変化を実感できる“目に見えるきっかけ”が不足していた
おごり自販機の体験によって会話が増え、風土改革の取り組みが可視化された
課題
効果
部署間・階層間の垣根(世代間ギャップ含む)で、意思疎通や一体感に課題
エンゲージメントスコアが向上、部署間の垣根に関する評価も改善


大成建設株式会社 風土改革推進部
中原 弘貴さま
佐々木 淳さま
池田 朋弥さま
業種総合建設業
ご利用規模約9,000名
導入時期2025年4月(東京支店をはじめ順次全支店等に展開)
2023年から本格的に風土改革に取り組む同社が選んだ施策の一つが、「社長のおごり自販機」を独自に再定義した「ふらっと自販機」です。単なる福利厚生ではなく、「本質的な対話を生み、その先の業務につなげるきっかけづくり」として位置づけた点が特徴です。
トップダウンとボトムアップを組み合わせた改革の中で、どのような役割を果たしているのかを伺いました。
導入のきっかけを教えてください。
弊社では2023年8月頃から、全社的に風土改革に取り組んでいます。目指しているのは「人生を尊重する企業風土」。
その実現に向けて、「全役職員の約束」を定めました。
その中には、
・相手を思いやり、人を大切にする
・気軽でフラットなコミュニケーションを日常化し、相互理解を深める
・本質的な問題に向き合った対話を習慣化する
・部門や会社の垣根を越えて協力し助け合い、一丸となって社会・お客様と真摯に向き合う
といった項目があります。
これらを【日々の行動につなげる施策】として検討した結果、社長のおごり自販機導入に至りました。
社内SNSでの投稿や、定期的に実施している役員と社員との意見交換会でも、「導入されたらうれしい!」「コミュニケーションが活性化するのでは!?」という声が多く上がっていました。そうした社員の声を受け、社内で協議した結果、役員からも「ぜひやろう」と後押しをもらえたことが決め手になりました。
そして、導入時に特にこだわった点が「ネーミング」についてです。
・ふらっと立ち寄れて
・フラットなコミュニケーションが生まれる(社員一人ひとりが安心して意見が伝えられる)
という意味を込めて、弊社では「ふらっと自販機」と名付けています。
導入時に重視された点、工夫は何でしょうか。
単に飲み物を無料にするだけの取り組みにはしたくありませんでした。
あくまで目的は、「気軽でフラットなコミュニケーション」や「本質的な対話」を生み、円滑な業務につなげること。そのため、弊社の全支店に対して、自販機単体ではなく対話スペースとセットで設置することを推奨しました。
業務中にちょっと席を外して相談したり、先輩にアドバイスをもらったりする。そんな日常的なやり取りを後押しする存在として活用してほしいと思っています。
風土改革の施策として、「服装の自由化」や「さん付け呼称の推奨」など、他施策とあわせて進めていた時期だったこともあり、風土改革を実感する機会に繋がったと思います。
風土改革は目に見えにくい取り組みですが、おごり自販機は「一緒に買う」という行動を通じて、目に見える対話を生む点が特徴的です。
複数支店に設置いただいていますが、各支店ではどのように活用されていますか。
風土改革推進部では全社施策としての方針や考え方を示しつつ、具体的な運用は各支店が主体的に進めています。
各支店には公募制の「風土改革ワーキンググループ」があり、メンバーと支店の担当者で連携し工夫を重ねています。
例えば、館内放送で毎日、午前午後にアナウンスしたり、対話スペースに観葉植物を置いたりと、各支店の実情に合わせた工夫をしています。
このほか、「建設現場から支店に立ち寄った際に利用できた」という声もありました。
ダッシュボードで確認できる利用データは風土改革推進部で集約していますが、風土改革ワーキンググループのメンバーと一緒にダッシュボードを見ながら、「どの時間帯の利用数が多いか」「新しいペアがどれくらい生まれているか」といった点について意見を交わしています。
社内SNSで定性的な声を拾い、ダッシュボードで定量的なデータを確認しながら、支店の担当者と対話を重ねています。
導入後の定性的・定量的な変化を教えてください。
社員からの発信のおかげで利用者は増えており、かなり浸透しています。
社内SNSでは、「支店長と一緒に使いました」や「4人で使って雑談しました」といった投稿が自然に出てくるようになりました。 年齢や役職に関係なく、ちょっとした会話のきっかけになっていると感じています。
おごり自販機以外の複数施策による効果もありますが、社内で独自に定期実施しているエンゲージメントサーベイ結果もスコアが大きく伸長しています。
おごり自販機の他にも、引き続きあらゆる風土改革の施策を実施するつもりです。
取り組みや変化を「見える化」する重要性も実感しています。
これからどのように活用していきたいですか。
おごり自販機の利用が増えることは嬉しいですが、ペアが固定化していることが課題です。
「気軽でフラットなコミュニケーション」は実現できていると感じていますので、今後は「本質的な対話」というのを意識した取り組みをしたいと考えています。
風土改革を推進していくことで、働く従業員の思考や行動が変化し、より良くなっていく。
そして、それを業務につなげていくことで、会社として成長することができます。
社員一人ひとりが能力を最大限に発揮していくことが重要であり、おごり自販機による対話が、思考行動変容のきっかけの一つとして引き続き良い影響を与えると考えています。
編集後書
風土改革に終わりはない、という言葉が印象的でした。
導入時から運用後の工夫まで、ご担当者が「おごり自販機」の活用を戦略的に設計し、飲み物の枠を超えた価値が日常の中で育っていること。トップの発信と支店ごとの取り組みが自然に重なり合い、対話が広がっていることを「見える化」までしている点に感動しました。
飲み物以上の価値をどう設計するか。そのヒントが詰まった事例でした。

