2025.12.22
その他 オープンイノベーション ストーリー【オープンイノベーション担当インタビュー】外部組織と連携して新しい付加価値を創造する
サントリーグローバルイノベーションセンターのオープンイノベーション担当の仕事についてご紹介します。
本記事は2018年に弊社コーポレートサイトにて掲載された内容を、再編集したものです。記載の役職・部署名・写真などは、原則として掲載当時(2018年)の情報です。現在とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。また、2025年現在、オープンイノベーションに関する活動はサントリーホールディングスにて実施しています。
オープンイノベーション担当は、外部組織との連携を通じて、研究開発に新たな付加価値を創造することを目指しています。自動車部品メーカーでのエンジニア経験や弁理士資格を持つ担当者の前川は、そのキャリアを活かし、外部組織との連携に不可欠な知財戦略を推進してきました。外部の研究者との共創を通じて、研究アイデアの社会実装に向けた姿勢やハングリー精神に刺激を受けました。今後もオープンイノベーションの活力を基盤研究の分野に持ち込んでいきたいと思っています。
現在、担当している仕事は何ですか?

基盤研究のオープンイノベーションを推進しています。オープンイノベーションは、これまで付き合いのなかった外部組織と連携して新しい付加価値を創造するという考え方で、日本でも急速に広まりつつあります。我々は基盤研究推進の面から、外部組織を束ねるハブ機関とのネットワーク構築とそこからの情報収集を中心に担当しています。研究成果を出す過程では、様々な外部組織との連携が必要となります。我々はサントリーグローバルイノベーションセンターの研究者としっかりと議論して研究ニーズを把握し、ハブ機関を通じてニーズとマッチする外部組織や研究者を探索します。そして、探索した外部組織及び研究者と速やかに連携できるよう、マッチングを行います。
今までのキャリアについて聞かせてもらえますか?
サントリーに加わる前は、自動車部品メーカーのエンジニアとして車載システムの設計・生産に携わっていました。その中で、イノベーションを起こしただけでは収益には結びつかないことと、技術の進歩は非常に早く、身に着けたスキルや知識もあっという間に陳腐化するということを学びました。また、知財戦略に活かすため弁理士資格も取得しました。
サントリー入社後は、イノベーションを収益に結びつける活動である知財戦略を担当してきました。具体的には、飲料の生産設備・包材・ビールの担当として、発明とデザインの調査や外部組織とのアライアンス、権利取得などの知財戦略を推進してきました。外部組織との連携には知財戦略は不可欠で、これまでのキャリアや弁理士資格が現在の仕事にも活きていると感じています。
仕事で印象に残っていることはありますか?

新たな外部組織の探索を進める中で、ベンチャー所属の研究者たちと接する機会も増えてきました。自身の研究アイデアを社会実装するために起業という道を選んだ彼らは、非常にハングリーでした。彼ら外部組織と切磋琢磨し、また積極的に共創してゆくことは、サントリーグループにとって非常に重要だと感じています。今後もサントリーグループから新たな知を生み出し続けられるように、オープンイノベーションの活力を基盤研究の分野に持ち込んでいきたいと思っています。
サントリーで実現したい夢は何ですか?

我々が構築しようとしている、ハブ機関や外部組織とのネットワークは、いわば基盤研究推進のためのインフラです。このため、社内外の研究者たちに全く活用されないとすれば、単なる箱物にしか過ぎず、何の価値も生みません。渋滞を起こすほどに、インフラが社内外の研究者たちに積極活用されて、そこからどんどん新たな研究成果が生まれていく姿を実現したいと思いますし、インフラがどんどん使われるよう、サントリーグローバルイノベーションセンターの研究者との連携について、熱く進めていきたいと思います。
オープンイノベーションは様々な企業にそれぞれのアプローチで取り組まれています。その中で、「さすがサントリー」とオープンイノベーション活動そのものでも世間に“驚き”“感動”を与えたいと思いますし、活動を通じた基盤研究の成果から、お客様に“幸せ”“驚き”“感動”を与えられる商品が絶え間なく生まれてほしいと思います。これが実現したい、私の夢です。
ある週のスケジュール

| 月曜 | 研究所内のニーズヒアリング |
|---|---|
| 水曜 | 公的研究機関を訪問、連携テーマの打合せ |
| 金曜 | 発掘したベンチャー企業の保有技術の評価、マッチング活動(外部組織との連携方針検討、社内紹介、外部組織との面談) |