白州蒸溜所便り
【白州蒸溜所フォトレポート】夏から秋へと移り変わる場内の様子をお届けします
2025年9月11日
こんにちは、森川ユタカです。
白州蒸溜所では、暑さの合間にふと心地よい風が通り抜ける日も増えてきました。
緑豊かな"白州の森"も、少しずつ秋の気配が近づいてくるのを感じます。
白州のウイスキーは、人と自然の共同作業から生まれます。1973年の設立から続く、自然環境や多彩な生き物と共生したものづくり。今回は、夏から秋へと移り変わる白州蒸溜所の様子をお届けします。
バードブリッジから見える、日差しを浴びて輝く木々
まずは2024年5月に完成した、ビジターセンターとバードサンクチュアリを結ぶバードブリッジから見える景色です。
晴れの日はバードブリッジの上から八ヶ岳を一望することができ、八ヶ岳の反対側では"白州の森"を眺めることができます。風が吹くと鮮やかな緑の木々が揺れ、葉の音が聞こえてくるので、耳からも涼しさを感じることができます。緑を眺めながら深呼吸すると、より一層、空気がおいしく感じますね。
不思議な形をしたホタルブクロ
夏のバードサンクチュアリで見ることができる大きな釣り鐘状の花は、ホタルブクロです。
ホタルブクロの名前の由来は、子どもが袋のような形の花にホタルを入れて遊んだことで名付けられたとのこと。 木々に囲まれた涼しげな場所でひっそりと咲く様子を見ると、どこかホタルが現れそうな静かな夏の夜を感じさせてくれます。
美しく大きな花を咲かせたヤマユリ
"白州の森"の夏の風物詩といえば、ヤマユリです。今年の夏も存在感のある花を咲かせ、甘い香りを漂わせていました。
ヤマユリの濃厚な香りは、なんと数百メートル先まで届くこともあると言われています。大きな白い花びらが特長ですが、大きなものでは直径が約20センチメートルになることもあるそうです。 ひとつの茎に複数の花を咲かせるため、とても華やかであり、お客様だけでなく、ご案内係もつい足を止めて見とれてしまいます。
きらびやかな花を咲かせるビヨウヤナギ
貯蔵庫の近くにはビヨウヤナギが咲いていました。
蕾の一つひとつは小さいのですが、開花すると鮮やかな黄色の花を大きく広げます。細い糸のような雄しべは、まるで金粉を振りかけたかのように輝き、見れば見るほどその可憐さが心に残ります。
枝には昆虫を咥えるジョウビタキ
ジョウビタキは、もともと冬に日本にやってくる渡り鳥ですが、近年は夏の白州でも姿を見かけることがあります。"白州の森"のどこかに巣があるようで、今年は巣立ちをしたばかりのヒナを見ることもできました。
ジョウビタキの名前の由来である「尉（ジョウ）」は銀髪を意味し、「火焚（ヒタキ）」で火打石をたたく音に似た音を出すことから、ジョウビタキと呼ばれています。時々ぴょこんとお辞儀をするように尾を揺らす姿がとてもかわいらしいです。
"白州の森"に生息する50種類以上の野鳥の中には、さまざまなエピソードがあります。
気になる野鳥がいましたら、ぜひ「サントリーの愛鳥活動」サイト をチェックしてみてください。野鳥の情報のほか、鳥やすべての生き物が豊かに暮らせる環境を未来に引き継ぐ活動についても載っていますので、野鳥の魅力や愛鳥活動のことをより深く知ることができます。
「花崗岩のベンチ」でひと休み
バードサンクチュアリにある「花崗岩のベンチ」は、蒸し暑い日には絶好の休憩スポットです。
白州蒸溜所のすぐ裏手に位置する南アルプスの雄大な山々を構成する花崗岩層。山に降り注ぐ雨や雪を花崗岩層がろ過することで、水に豊かなミネラルを与えます。その水は約20年もの長い年月をかけて大地に磨かれ、「サントリー天然水〈南アルプス〉」やシングルモルトウイスキー「白州」の仕込み水となっています。
巨大な木々に囲まれたこのベンチに腰かけながら、南アルプスの自然と20年の歳月に思いを馳せてみるのもおすすめです。
少しずつ秋の訪れを感じる木々
そんな白州蒸溜所ですが、近頃は青々とした木々の合間に少しずつ赤や黄色の葉が混ざり始め、少しずつ秋の気配を感じられるようになりました。これから徐々に紅葉していく様子が楽しみです。
今回の夏から秋へと移り変わる白州蒸溜所の様子はいかがでしたでしょうか。白州蒸溜所では四季の自然の恵みを受けながら、長い年月をかけゆっくりと原酒を育てています。季節ごとに様々な景色を楽しむことができますので、ぜひ白州蒸溜所に来場いただき、自然と共生するウイスキーづくりへの想いを存分に体感してみてください。
【お知らせ】
ご来場には事前予約が必要です。「白州蒸溜所ものづくりツアー」と「Story of the HAKUSHU」は抽選制です。
詳細につきましては、白州蒸溜所のサイトをご確認いただき、ご予約のうえご来場ください。
