2024年12月27日
#937 ハリー ホッキングス 『自信はたくさんあります』
チームリーダーのHIBIKIメンバーの一人であるホッキングス選手。開幕戦の敗戦、そして次戦へ向けての心境を聞きました。(取材日:2024年12月下旬)
◆学んで成長していかなければいけない
――開幕戦はいかがでしたか?
負けたことは間違いなく残念です。あの試合に対してずっと準備をしてきたましたが、パナソニックの方が良いプレーをしました。今はそこから学んで、成長していかなければいけないと思います。アタックのところで良いプレーもあったと思いますが、フィールド上で正しいエリアでそれが出来ていなかったということがあると思います。パナソニックは良いチームですし、良いディフェンスのチームであるので、そこで自分たちのエラーが出てしまったと思います。
――フィールド上で正しいエリアで出来なかったというのは、どういうことですか?
敵陣でラグビーがしたいのはもちろんで、両チームがそれを目指してやっていく中で、パナソニックの方がハーフエリアで強く、ペナルティーやターンオーバーを得て、サントリーのエリアに入ることが出来ていたと思います。そこのバトルでパナソニックが勝って、サントリーが負けてしまっていたので、そこから学べることがあったと思います。
――その中でホッキングス選手のトライのシーンは、パスが繋がってチームとしてトライを取ることが出来ましたね
ショーン・マクマーンがブラインドに行くという判断をしてから強いキャリーをして、ナギー(流大)とキイ(呉季依典)がスキルを使った中、個人的にはあのポジションにいることが出来てラッキーで、トライまで行けたかなと思います。他の選手が良い仕事をしてくれて、トライまで繋がったと思います。
――あのポジションにいたということは、よく動いていたということでしょうか?
セットプレーや決まっていたプレーではなかったので、勘というか、そのスペースを見て走り込みました。
◆サントリーのラグビーを遂行していく
――モールが良かったのではと思いますがどうですか?
もっとモールから良い結果が欲しかったですね。モールのセットアップが良かった部分もありますが、トライが認められず、小さいところで直さなければいけないところもあって、そこを修正できれば、モールをもっと効果的に出来るかなと思います。
――直さなければいけない小さなところとは、具体的にどういうところですか?
細かいところで言うと、リフターがディフェンスのところでのヒットのバトルに勝つとか、前に出だした時にちゃんと一体感があったり、トライラインが見えた時にちゃんとトライラインを越えるというところですね。2~3回、トライラインまでは行っているんですけれど、フィニッシュまで持って行けないことがあったので、そこの部分です。
――1試合終えてみて、課題は?
今までやってきたところは良いと思いますが、コーチ陣もキーとなる部分は見つけてくれたかなと思います。考えすぎたくはないので、自分たちの上手くいっていることをやって、そこを磨いていくという感じです。そして、サントリーのラグビーを遂行していくことです。
――キーとなる部分とは、サンゴリアスらしい良いところという意味ですか?
そうですね。ブレイクダウンの質であったり、それをすることによってハイテンポなラグビーが出来るというイメージです。
◆良いパフォーマンスを出せる自信
――個人的にタックルとキャリーはどうでしたか?
まだまだ伸びしろがある部分だとは思いますし、良い例もありましたけれど、改善出来る部分も見えたかなと思います。
――ラインアウトについてはどうですか?
パナソニックは歴史的にラインアウトの強いチームなので、対戦してみてパフォーマンスは悪くなかったと思います。だいたいキープ出来ましたし、そこはポジティブに考えて良いと思います。
――今シーズンに向けての課題についてプレシーズン前にコーチ陣と話しましたか?
タックルとボールキャリー、フィジカルの部分、もっともっとドミネートできるようにしていきたいです。
――課題への現状の手応えは?
ハードワークしなければいけないという部分があるという前提で、S&Cやジムでやっていること、フィールド上の知識、それらについては成長できる自信があります。
――チームのリーダーのひとりだと思いますが、今のチームの状況はどうですか?
開幕戦の結果は残念と受け止めていますけれど、そこで挫けるとかはありません。自分たちの力には自信を持っていますし、次の仕事、次の試合に向けて、良いパフォーマンスを出せる自信はあります。
――そこはファンの皆さんも期待して良いところですね
はい、大丈夫です。まだ1試合なので、頭は下がっていません。
◆チームのためにハードワークしたい
――今シーズン、次の試合も含めて、これからのターゲットは?
自分の最善のパフォーマンスをする、チームのために毎試合最善のパフォーマンスをすることです。最終的には優勝という目標がありますけれど、試合毎に自分の最善のパフォーマンスをするということがターゲットです。
――優勝に対しての自信は?
このチーム内に、自信はたくさんあります。良い選手もいますし、良いスタッフもいますし、チーム内での文化も良いものが積み上げられています。十分な自信を持って、勝てる、優勝できると思っています。
――来年には日本代表の資格を得ることになりますね?
日本代表というところは、まだそこまでは考えていませんが、まずはサントリーでの自分のパフォーマンスを考えています。そこで良いパフォーマンスが出来て、日本代表のコーチ陣の目に留まったら良いなと思います。
――次の試合で注目して欲しいポイントはどこですか?
個人的にはこのプレーを見て欲しいというよりも、ハードワークしているところですね。チームのために、ウイングやバックスがトライまで持って行けるようにするために、ハードワークしたいと思います。
(インタビュー&構成:針谷和昌/通訳:石森大雄)
[写真:長尾亜紀]