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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年2月18日

「少年サンゴリアス」Vol.43 長友泰憲『牛の世話』

「少年サンゴリアス◆長友泰憲◆牛の世話」
 
子どもの頃、宮崎の実家で牛を飼っていました。肉牛のための牛です。牛は十数頭いましたが、その牛の世話を小さい頃から手伝っていました。小学校低学年から6年生までやっていました。ラグビーの練習があったので、毎日手伝えたのは夏休みでした。
 
  まず鋸屑があって、それを牛を飼っているところに敷きます。そこに糞尿が固まるので、それをスコップで拾うというお手伝いを朝やります。餌は婆ちゃんがあげて、また夕方、鋸屑を巻いて糞尿をスコップで拾います。鋸屑は薄く敷くんですが、巻き過ぎてお婆ちゃんに「もったいない」と怒られていました。

 
  溜まった糞を一輪車に乗っけて運ぶんですが、めちゃめちゃ重いんです。一輪車なんでひっくり返してしまうこともあります。その糞をまた田植えするときの肥料にするんです。
 
  そうやって運ぶ時も、大きなスコップで踏ん張って拾い上げたりする時も、ふん張って足腰を使います。朝夕それぞれ1時間ぐらいずつ低い姿勢でやったので、それは今ラグビーをする上での体力の元になっていると思います。
 
  その時は将来の役に立つと思ってやっていた訳ではありませんが、お手伝いも一生懸命やっていると、結果的に自分にも返ってくるのかもしれません。何でもやってみることが大切だなぁと今実感しています。   (構成:針谷和昌)

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