AVC MEN'S CHAMPIONS LEAGUE JAPAN 2025 グループステージ 5/11(日)
- 開催日時
- 2025年5月11日(日) 19:05
- 会場
- パナソニックアリーナ
3
- 25-12
- 25-16
- 25-18
WIN
0
リザーブメンバー
-
デ アルマス アライン
-
大宅 真樹
-
藤中 謙也
-
鬼木 錬
-
甲斐 孝太郎
-
柏田 樹
-
喜入 祥充
試合経過

SVリーグ優勝から6日。サンバーズは優勝の余韻に浸る間もなく、次なる戦いに挑む。
5月11日、アジアチャンピオンズリーグが大阪・パナソニックアリーナで開幕した。この大会で2位以上となったチームには、世界クラブ選手権の出場権が与えられる。日本代表(昨季のVリーグ優勝チーム)として出場するサンバーズは、グループステージ初戦でオーストラリア代表のクイーンズランド・パイレーツと対戦した。
第1セットは、髙橋藍が得意のショートサーブで相手のミドルブロッカーを狙い、クイックを消して相手のレフト攻撃をムセルスキーがブロックで仕留めるという展開で先行。髙橋藍の好守備で粘り、相手がミスを出し3-1とリードした。中盤もセッター下川のサーブで崩し、ムセルスキーのブロック、スパイクで連続ブレイクを奪い14-7と引き離す。その後も佐藤、ムセルスキー、小野寺がサービスエースを奪うなど、サーブで主導権を握り大差でセットを先取した。
オリビエ監督が「一つの大会が終わってすぐに次の大会への再スタートを切るのは難しいもの。しかもSVリーグのAWARDSなどがあって調整も難しく、怪我も心配だった」と語ったように、心身ともに今大会に合わせるのは困難が予想されたが、難しい初戦で会心のスタートを切った。
第2セットは一進一退の展開となるが、ここでも髙橋藍がサーブで局面を打開する。ショートサーブでエースを奪い12-10と先行。長いラリーを佐藤の強烈なクイックでものにすると、髙橋藍の連続サービスエース、シリフカの巧みなスパイクで5連続ブレイクとし16-10と一気に引き離した。佐藤、小野寺のサーブも走り、エースを重ねていく。
セット途中にはオポジットのムセルスキーに代わり甲斐がコートへ。ブロックに捕まる場面もあったが、下川がもう1本続けて甲斐に上げると、甲斐は臆することなく腕を振り、鋭いスパイクを叩き込んだ。フレッシュな2人がチームをさらに勢いに乗せ、大差でセットを連取した。
ブロックに捕まっても甲斐を繰り返し使った下川は、「甲斐は途中から出たので、打って調子を上げていきたかったと思う。自分はスタートから出ていたし、歳も上なので、どんどん乗せていってあげたいという気持ちがありました」。
甲斐は「下川さんは練習で一番合わせているセッターで、自分の要求に応えてくれる。止められてももう1本上げてくれて、そこで決め切れたことが、試合の中で上げていけるきっかけになりました」と感謝する。
「日本のブロックと海外のブロックは高さが違って、そこに慣れるまでにちょっと時間がかかりました。海外のブロックは高い分、手のひらが見えるので、その指先を狙ったりしないと自分は通用しない。途中からは相手の高さを認識して打てたのかなと思います」
第3セットは、アウトサイドに藤中謙、アラインが入りスタート。パイレーツのブロックやサービスエースなどで9-13とリードされるが、甲斐がブロックの上からバックアタックを叩き込み、流れを引き寄せると、アラインが持ち味である強力なサーブで崩し、自らパイプ攻撃を決めて追い上げ開始。アラインのサーブで崩し、藤中謙がダイレクトスパイクを決めて14-14と追いついた。さらに下川のサーブで揺さぶり、藤中謙が力強いスパイクでブレイクし17-16と逆転。その後も佐藤や藤中謙のブロックなどで5連続ブレイクを奪い21-16。一気に引き離し、セットカウント3-0で白星スタートを切った。
過密日程を考慮し、この日はオポジット、アウトサイドの選手を試合の中で入れ替えながら戦ったが、セッターに関しては約1ヶ月ぶりに先発した下川がフル出場。オリビエ監督はその意図をこう明かした。
「大宅に休息を与えたかったということと、セッターに関しては、試合の中で部分的にプレーすることは難しいので、1試合まるごとプレーさせてあげたいという気持ちがありました」
下川は「いい質のトスを供給できていなかったので、スパイカーに助けられた」と反省を口にしたが、相手に的を絞らせないトスワークで試合をコントロールし、持ち味のサーブでも幾度もブレイクに繋げた。
「リーグ中にリリーフサーバーで出ることもあったんですが、その時は練習でやっているサーブをうまく出せなかった。もっと攻められたら、というのがあったので」と、この日は攻めたサーブが功を奏した。
第1セットからサーブで流れを作った髙橋藍は、「しっかりとSVリーグで優勝を獲ってからの、アジアチャンピオンズリーグなので、本当にみんな自信を持って今大会に臨めていますし、インフォメーションされたように、チームを離れる選手がいる中で、やっぱり最後『チーム一丸となってこのアジアを獲る』という目標があるので、本当に気合いの入った試合ができた」と胸を張った。
髙橋藍の言うように、今季限りで引退する鳥飼、西田に加え、藤中謙、大宅、シリフカの退団も発表され、今大会が現メンバーで戦う最後の大会となる。
だがサンバーズで9年間過ごした主将の藤中謙は、この日も「シーズンが始まる前からこの大会で優勝することはチームの目標の一つだったので、退団するからといって特に変わった気持ちはなく臨んでいます」と冷静だ。
「ファイナルが終わってからは練習、調整が難しい1週間ではありましたが、疲労やコンディションを調整しながら監督がうまく回してくれていると思うので、その中で、出たメンバーに何ができるかというところは挑戦しながら、これから1週間戦っていけたら。チームはSVリーグで優勝した後もモチベーションが落ちることはなかった。もちろん今の時点でマックスまではいかないですけど、決勝に向けて、徐々に個々が気持ちを高めていけるチームだと信じています」
キャプテンがそう自信を持って語るサンバーズが、天皇杯、SVリーグに続くシーズン三冠へ、好スタートを切った。











