2024-25 大同生命SV.LEAGUE MENチャンピオンシップ セミファイナル GAME3
- 開催日時
- 2025年4月27日(日) 18:05
- 会場
- Asueアリーナ大阪
3
- 22-25
- 25-23
- 25-22
- 28-26
WIN
1
試合経過

2024-25大同生命SV.LEAGUEチャンピオンシップ・セミファイナル第3戦。前日の勝利で1勝1敗に持ち込んだサンバーズは、ウルフドッグス名古屋と対戦した。この日の勝者がファイナルに進出する。そしてサンバーズにとっては、今季最後のホームゲームだ。
第1セットはWD名古屋の強力なサーブに攻められ主導権を握られる。サンバーズも髙橋藍のサーブで崩し、ムセルスキーのブロック、スパイクで連続ブレイクを奪い追いつくと、好守備をシリフカが得点に繋げ9-8と逆転。しかし相手のサービスエースや、ブロックディフェンスから切り返され12-16とリードを広げられる。髙橋藍のサービスエースなどで追い上げ、ムセルスキーがサイドライン上にノータッチエースを決め20-20と追いつくが、ニミル・アブデルアジズのサーブに立て続けに崩されて連続失点し、セットを失った。
第2セットは立ち上がりからサンバーズが全員でボールに食らいつく。髙橋藍の好守備で粘り、佐藤のブロックで仕留めて好スタートを切ると、佐藤のサーブで崩し小野寺、ムセルスキーが連続ブロックを決め5-2と先行。追い上げられても、佐藤の力強いCクイックで流れを引き寄せ、佐藤がサーブで揺さぶり、ムセルスキー、小野寺、シリフカが立て続けに相手攻撃を阻み14-9。小野寺の強烈なクイックやムセルスキーのフェイントでブレイクを続け16-9と大差をつけた。
ところが、ニミルの2本のサービスエースなどで5連続ブレイクを奪われ16-15と追い上げられる。シリフカのブロックで流れを切り、ムセルスキーのサービスエースで再び引き離すが終盤、ニミルのブロックやカウンターアタックで21-22と逆転された。7点差をひっくり返される苦しい展開。だがこの日は佐藤のサーブから何かが起こる。23-23で佐藤にサーブが回ると、サーブで崩してミスを誘い24-23と逆転。さらに、レシーバーの間を的確に狙ってエースを奪い25-23。セットを奪取した。
第1セット途中から鬼木に代わってコートに入り、第2セットで再三流れを引き寄せた佐藤は、「3日目ということで、みんな、『ここ行きたいな』というところでも、なかなかエネルギーを出しきれずに、相手のものすごく速いサーブに押されていると感じていた。『何かしてあげたいな』と思っていたところに、オリビエから声がかかって出番が来た。こういうところを発揮したいと思っていたことが出せてよかったです」と振り返る。
第3セットは出遅れるが、またも佐藤のサービスエースで追いつくと、髙橋藍がツーで勢いよくパイプ攻撃を決めて4-3と逆転。髙橋藍、シリフカのパイプ攻撃などでサイドアウトを重ねる。逆転されても、ムセルスキーが強烈なサービスエースを奪い、小野寺のブロック、クイックで13-10と再びリード。追い上げられても、難しいネットボールを小野寺が巧みに繋ぎ、大宅が押し込み再び引き離す。佐藤のクイックで得点を重ねると、髙橋藍の2本目のツーアタックで21-15と点差を広げた。WD名古屋・高梨健太にサービスエースを奪われたり、次々に切り返され24-22と追い上げられるが、シリフカがパイプ攻撃を決めて逃げ切り、セットを連取した。
第4セットは佐藤、小野寺のクイックなどでサイドアウトを重ねると、髙橋藍の巧みなスパイクなどでブレイクし5-2とリード。しかしここからミスが続き5-6と逆転されると、ニミルのサーブが火を噴き6-9とリードされた。それでも、佐藤が相手のパイプ攻撃をシャットアウトして流れを引き寄せ、シリフカがパワーサーブで立て続けに崩し、ムセルスキーが得点に繋げ13-13と追いつく。終盤にはムセルスキーのサーブで崩し、ムセルスキーが自らスパイクを決めて19-18と逆転。大宅のブロックで24-20とマッチポイントを握った。
ところが24-21からニミルの強烈なサーブが襲いかかる。立て続けに崩されてミスが出たり、エースを奪われ24-24と一気に追いつかれた。それでも、髙橋藍のスパイクで流れを切る。サーブに崩されてブレイクされ逆転されるが、相手のスパイクミスで逆転すると、最後は好守備から、シリフカがブロックアウトで得点に繋げ28-26でゲームセット。
死闘を制し、5季連続のファイナル進出を決めた瞬間、セッターの大宅はコートに仰向けに倒れ、涙した。
「昨日のストレート勝ちから、いろいろ考えながら夜を過ごしたんですけど、やっぱり最終戦、負けたら終わってしまうという部分で、自分自身ちょっと平常心を保つのが難しい試合でした。1戦目に比べると個人的にパフォーマンスがどんどん落ちて、コンビも、トスワークに関しても、苦しめられた展開が今日多くあったので、勝ち切った瞬間は、緊張が解けてすごくホッとしました。次に繋がった嬉しさもあり、ここでパフォーマンスを出せなかった情けなさもあり、複雑な感情でしたけど、本当にチーム全員に助けられました」と大宅は感慨深げに語った。
今季サンバーズに加わった髙橋藍は、65.4%という高いアタック決定率でファイナル進出に貢献。「WD名古屋にはレギュラーシーズンで負け越していて苦手意識があったので、率直にホッとした。ここを突破した今、みんなたぶん自信に満ちあふれていると思う。本当に、ここまで強くしてくれたというか、白熱した試合をさせてくれたWD名古屋に感謝しかないですし、WD名古屋の分まで決勝で戦わないといけないなという責任も感じています」と興奮混じりに話した。
この日は強打だけでなく多彩な技を織り交ぜて得点を重ねた。「やっぱり3連戦なので、パワーだけではやっていけない部分がある。特に自分は身長が高い選手ではないし、うまさで戦っていかないといけない。難しい状況でもしっかりと頭を使って、工夫して得点を取ろうと意識していました」
ニミルの強烈なサーブにより何度も窮地に陥ったが、「もちろん怖さはあります。でも自分はああいう場を楽しみたい。あれこそ、勝ち負けが決まる、スポーツの一番面白い部分だと思うので。自分はああいう時に、サーブが来てほしいというか、自分が上げてやるという気持ちがすごくあるし、ああいう時こそ自分を出していきたい」と気持ちで負けていなかった。
ブロックでは小野寺、ムセルスキーがそれぞれ4ポイントを挙げ、チーム全体でも13本と量産したが、小野寺は「今日は相手の勢いを何度も(佐藤)謙次が止めていた。本当に謙次のプレーはビッグだった。しびれました」と後輩を讃えた。
救世主となった佐藤は「僕があの場面で急に出てきて、『お前やれるのか?』って、たぶん周りの選手も会場もそういう気持ちがあったと思うんですけど、でも僕は『やれるぞ』と見せたかったし、それを示せたおかげで、自信を持ってその後のプレーにも繋げていけた。本当に今日勝てて、チームのみんなの役に立って嬉しい」と安堵の表情で語った。
セッターの大宅も、佐藤の投入に救われたという。
「ミドルブロッカーが右利きから左利きに代わるだけでも、相手ブロックのつき方はだいぶ変わる。今日は最初パイプをあえて少なくしていたんですけど、謙次が入ることで(相手がCクイックを警戒するので)セッターの後ろ側(ライト側)にブロックを2枚引きつけて、パイプを増やしていけた。誰が出た時にこういうトスワークをするというのは常に考えているんですが、謙次が入ってきてくれてからは、サイドアウトがスムーズになりました」と感謝する。
間違いなく今季一番苦しい3日間だったが、試合後のコートで、藤中謙キャプテンは会場のファンにこう宣言した。
「この3戦、チームとしてすごく厳しい戦いでしたけど、僕らをすごく成長させてくれた試合でもあったと思います。皆さんの応援を東京でも力にして、必ずSVリーグ初代チャンピオンを獲ってきます」
ついにファイナルにたどり着いた。SVリーグ初代王者まで、あと2勝だ。











