試合日程・結果

GAME

AVC MEN'S CHAMPIONS LEAGUE JAPAN 2025 準決勝 5/17(土)

開催日時
2025年5月17日(土) 12:05
会場
島津アリーナ京都
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

2

  • 25-22
  • 22-25
  • 25-23
  • 23-25
  • 15-17

LOSE

3

アル・ラーヤン

リザーブメンバー

試合経過

 アジアチャンピオンズリーグ・準決勝。サンバーズは、カタール代表アル・ラーヤンと対戦した。アル・ラーヤンは、今季SVリーグのレギュラーシーズンMVPを獲得したウルフドッグス名古屋のニミル・アブデルアジズやティネ・ウルナウト、イタリア・セリエAでベストスパイカーに輝いたノーモリー・ケイタらを揃えた爆発力のあるチーム。この試合に勝利すれば決勝進出が決まるとともに、世界クラブ選手権の出場権も獲得できる。

 試合の立ち上がり、いきなりニミルに連続サービスエースを奪われるが、アライン、ムセルスキーの冷静なスパイク、小野寺の力強いクイックでリズムを作り7-7と追いついた。パイプ攻撃を封じようと相手は髙橋藍をサーブで狙うが、大宅はあえてその髙橋藍のパイプを使い、ノーマークで決めさせる。相手のブロックなどでリードされたが、終盤アライン、髙橋藍のサーブを起点にブレイクし21-21と追いついた。さらに、22-22でコートに入ったリリーフサーバーの甲斐が躍動。強烈なサーブを打ち込んで連続ブレイクに繋げると、最後は豪快にサービスエースを奪って締め25-22でセットを先取した。

 ところが第2セットはブロックに捕まったり、サーブに崩され0-5と出遅れる。それでもアラインに代わりコートに入ったシリフカのサーブで崩し、小野寺のブロックで仕留めて追い上げる。髙橋藍のサーブで揺さぶり、相手のミスやムセルスキーのブロックなどで4連続ブレイクを奪い11-10と逆転した。しかしアル・ラーヤンの強力なサーブに崩されて引き離され、セットを奪われた。

 第3セットも先行されるが、ムセルスキーのブロックや、シリフカのジャンプサーブで崩し髙橋藍のスパイクでブレイクし12-11と逆転。しかしニミルの強力なサーブに立て続けに崩され13-17と引き離された。それでも、ムセルスキーのサービスエースで18-20と追い上げ、髙橋藍の強烈なパイプ攻撃で流れを引き寄せる。

 そしてこのセットもリリーフサーバーの甲斐がチームを救う。強力なサーブを打ち込み、ムセルスキーのスパイクで21-22と迫ると、甲斐が勢いよく腕を振り抜いたサーブはレシーバーを弾き飛ばし、サービスエース。22-22と追いついた。

「このチームでやれるのはこの大会が最後なので、ただ入れるだけのサーブだったら絶対に悔いが残る」と攻めの姿勢で臨んだ結果だと甲斐は胸を張る。

「いつもと変えた部分は、ボールに左の回転を強めに入れて、回転数を多くしたこと。会場練習の時からサーブを打ちやすい体育館だと感じていたし、今日は湿気が多くて、何もしなくても汗をかいている状態だったので、体が自然と温まってよく動きました。(第3セットは)コートの外から見ていても雰囲気が重いな、体があまり動いていないなと感じていたので、サーブでチームの雰囲気を上げられたことはよかったです」

 その後ニミルのサーブに崩されても、大宅が客席に駆け込みながらボールを繋ぎピンチをしのぐ。ムセルスキーのスパイクでセットポイントを握ると、最後は相手にミスが出て25-23で競り合いを制した。

 第4セットはムセルスキーのサーブが唸る。連続サービスエースやシリフカのブロックで6-3とリード。シリフカのサーブで揺さぶり、喜入、髙橋藍がディグで粘り、最後はムセルスキーの豪快なスパイクでラリーを制し9-5と点差を広げた。ところが中盤、ニミルの2本のサービスエースを含む4連続ブレイクで逆転された。終盤にもサービスエースを奪われてリードを許し、試合をフルセットに持ち込まれた。

 第5セットはブロックに捕まり1-4と出遅れるが、コートに戻ったアラインがブロックを吹き飛ばしてブレイクを奪い3-4と追い上げ、小野寺がコートの角にノータッチエースを決め6-6と追いついた。再びリードされるが、サーブレシーブを崩されても、大宅がポールぎわで懸命にジャンプして巧みにトスを上げ、阿吽の呼吸で助走に入った髙橋藍が勢いよくスパイクを決めて耐える。

 この日は1本目が乱れても、大宅が必死に走り回ってカバーし、サイドアウトに繋げる場面が多々あった。

 大宅は「颯志があまり乗り切れていなくて苦しんでいたので、なんとか自分がカバーして、助けたかったし、そこから彼のリズムを作ってくれたらと。サーブレシーブを返して欲しいというよりは、彼の笑顔だったり、チームを盛り上げてくれる行動や喜び方は、シーズンを通してかなりプラスになっていたので、そこを忘れて欲しくなかった」と可愛がってきた後輩への思いを語った。

 その後12-14とマッチポイントを握られるが、小野寺のクイックでサイドアウトを取ると、後衛に回った小野寺のサーブで崩し、髙橋藍が相手のライト攻撃をブロックして14-14。土壇場で追いつき、デュースに持ち込んだ。しかし、最後はウルナウトのサーブがアラインと藤中颯の間に落ち、15-17でゲームセット。

 サンバーズはセットカウント2-3で敗れ、決勝進出はならず。今年の世界クラブ選手権出場は叶わなかった。

 試合後のコートで涙をぬぐった髙橋藍は、思いをこう明かした。

「目標としてきた世界クラブの切符を獲れなかったことがまず悔しかった。相手がいいバレーボールをしてきて、自分たちも取るべきポイント(が取れなかった)とか、課題はすごく見えたんですけど、やっぱりこのチームで、世界クラブのチケットを獲りたかった。その喜びをみんなで分かち合いたかった。

 今シーズン、多くの試合をずっと一緒に戦ってきた仲間なので。スタッフも、ファンの方々も含めて全員で戦ってきたシーズンで、たくさんの方々が支えてくれて自分がある。チームメイトに助けてもらうシチュエーションも非常に多かったし、自分はこのチームが本当に好きなので、このメンバーでのシーズンが終わってしまう寂しさもあって。そういう感情が試合後は出てきました」

 今季は天皇杯も含め、負けたら終わりの一発勝負に負けたことがなかったサンバーズが、初めて喫した重い敗北。「経験の差が出たのかな、と試合中も感じていた」と髙橋藍は言う。

「ディマ(ムセルスキー)やオレク(シリフカ)のように、世界で経験を積んでいる選手はいつも通りというか、取るべきポイントにフォーカスして、自分たちのバレーを一番に出していたところがあった。でもSVリーグとは違う雰囲気、緊張感がある中、自分もそうですけど、相手を意識しすぎた部分が今日はあったかなと。ニミル選手やケイタ選手、ウルナウト選手といった世界のトップ選手がいて、感じたことがない高さで来ることもあり、意識しすぎて自分たちのバレーを見失う場面が多かったように感じた。
 大一番に強いサンバーズだったんですけど、今日のように対世界になったり、いろんな国の選手と戦うという場面で、自分たちのバレーを信じて貫き通せる経験やメンタリティが、まだまだ自分たちには必要だなと感じました。この負けを、自分たちは次に繋げていかないといけない」

 オリビエ監督は「結果は本当に残念でしたが、チームの選手、スタッフを誇りに思います。SVリーグのファイナルの後、リフレッシュする時間が十分になく、準備が難しい大会でしたが、みんな決して諦めず、素晴らしいプレーをしてくれた。ただ勝つには十分ではなかった。今日の試合でも普段はないようなミスが多くあった。選手の気持ちを思うと非常に残念ですが、時間が経てば、我々は今シーズン、すごいことをやり遂げられたと感じられると思う」と選手たちを労った。

 18日に行われる3位決定戦が、今季のメンバーで戦う最後の試合となる。今大会限りで退団する大宅は、悔しさを噛み締めながら言った。

「サンバーズは僕を拾ってくれたチーム。ここに入団できなかったら、今の自分は間違いなくないので、感謝してもしきれない。最後に世界クラブの切符を獲って恩返しという形で出ていければよかったんですけど、その道は今日でなくなってしまった。でも明日は、自分が出るチャンスがあれば、今シーズンやってきた通り笑顔を忘れず、チームに対して感謝の気持ちを表現できたらいいなと思っています」

 幾多の勝利と苦難を共に味わい、支え合ってきたメンバーで戦う最後の試合は、最高の勝利と笑顔で締めくくる。

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