試合日程・結果

GAME

2024-25 大同生命SV.LEAGUE 4月13日(日) VC長野トライデンツ戦

開催日時
2025年4月13日(日) 13:05
会場
ANCアリーナ(安曇野市総合体育館)
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-20
  • 25-23
  • 25-22

WIN

0

VC長野トライデンツ

試合経過

 2024-25大同生命SV.LEAGUEレギュラーシーズンはついに最終戦。15連勝中で2位のサンバーズは、9位VC長野トライデンツと対戦した。

 この日は大宅、ムセルスキー、髙橋藍がベンチを外れ、下川、甲斐、シリフカが先発に名を連ねた。

 第1セットは甲斐が勢いよくスパイクを決めると、アラインが力強いサーブでエースを奪い5-3とリードした。小野寺の好守備から、甲斐が強烈なバックアタックを叩き込み点差を広げる。中盤はシリフカのスパイクでサイドアウトを重ね、シリフカの巧みなフェイクセットから、甲斐が鋭いスパイクを決めて12-7と引き離した。その後追い上げられるが、小野寺、シリフカがVC長野のオポジット、ウルリック・ダールを立て続けにブロックし22-18と再び点差を広げる。終盤には、今季限りで勇退する西田がリリーフサーバーとして入り鋭いサーブを打ち込むが、ここは得点にはつながらず。それでも最後はシリフカのブロックで締め、セットを先取した。

 第2セットはVC長野のサーブに押されて先行されるが、小野寺のブロックで4-4と追いついた。その後アラインに代わり、主将の藤中謙が約4ヶ月ぶりに公式戦のコートに入った。VC長野のブロックなどでリードされるが、下川が好守備で粘り、藤中颯がコートの外から繋いだボールをシリフカが得点に繋げ追いつくと、シリフカがサービスエースを奪い10-9と逆転。さらに、シリフカや甲斐のスパイクでブレイクし12-9と引き離した。

 久しぶりにコートに入った藤中謙がきっちりとサーブレシーブを返し、小野寺のクイックなどでサイドアウトを重ねる。終盤追いつかれるが、サーブレシーブが崩れた苦しい場面で、藤中謙がスパイクを打ち込み約4ヶ月ぶりの得点を決めてしのぐと、藤中謙のパイプ攻撃も決まる。鬼木のクイックでセットポイントを握ると、最後はリベロの喜入がウルリックの強打をディグし、シリフカが豪快にスパイクを叩き込みセットを連取した。

 第3セットはシリフカの素早い切り返しなどで5-3と先行。追い上げられても、喜入の好守備をシリフカが繋ぎ、甲斐が決めて8-6と再びリード。中盤、VC長野のブロックやサービスエースで逆転されるが、ブロックでプレッシャーをかけて逆転すると、このセットから入った佐藤が好守備を連発。シリフカのパイプ攻撃などで連続ブレイクに繋げ19-16と引き離した。終盤は佐藤の強烈なCクイックやシリフカのライトスパイクなどでサイドアウトを重ね、ゲームセット。セットカウント3-0で連勝を16に伸ばし、レギュラーシーズンを締めくくった。

 この日はこれまで試合に出続けていた大宅、ムセルスキー、髙橋藍がベンチを外れ、メンバーを大きく変えて臨んだ。

 この采配についてオリビエ監督は「昨日2位以内を確保できたということで、今後重要になるのは、チャンピオンシップ準決勝にいかにいい状態で臨むかということ。まだ対戦相手がわからない状態で、まず優先すべきは、自分たちの準備をしっかり整えること。そのための決断だった。(休ませた選手には)メンタル、フィジカル両面でリフレッシュして欲しかった」と明かした。

 その上で、この日起用された選手たちがしっかりと結果を残し、指揮官は「今週末に出場した選手全員の出来にとても満足しているし、メンバーを代えても勝てたということは重要なこと。非常に満足のいく試合だった」と選手たちを称えた。

 この日チームを牽引したのはシリフカだった。スパイクでは67.7%という高い決定率を残し、3本のブロックポイントも挙げ、チームトップの25得点を叩き出した。これまではどちらかというとリスクの少ない軟打も絡めた巧いプレーが目立ったが、この日はアグレッシブに、スパイクもサーブも強打で攻めて得点を奪うシーンが多く、気迫を前面に出してチームを引っ張った。

「確かによりアグレッシブにプレーをしていました。今日は少し責任というものを感じていた。いつもとは違うメンバーが出る中で、彼らに自信を与えたいと思っていたので。そして何より勝つことが重要だった。そのためにチームを助けることができたのかなと非常に嬉しく思いますし、普段あまり出場機会のない選手もチャンスを得て、しっかりと勝つことができたことは非常によかった」と穏やかな表情で振り返った。

 久しぶりに先発出場したオポジットの甲斐もシリフカに次ぐ11得点と活躍。

「普段の練習で6対6をやっている時も、(Aチームを相手に)高いレベルでプレーできている。特にバックアタックは、普段高いブロックと対峙する中で、その攻略法を見つけ出しているので、その武器は通用するかなと感じました」と手応えを得ていた。

 そしてこの日は、右足関節靭帯損傷の手術のためコートを離れていた主将の藤中謙が、昨年12月の天皇杯以来約4ヶ月ぶりに出場。第2セット途中からコートに入ると、ブランクを感じさせない落ち着いたプレーでチームに安定感をもたらした。

「昨日2位以上が確定したことで、いろんな選手やオプションを出すことができ、チームとしていい1試合だった。自分自身、コートに立った瞬間は、本当に久しぶりな感覚でした。練習で実戦形式はやっていますけど、(試合の相手は)普段やり慣れている選手じゃないので、試合の中でつかんでいく必要があって、もちろん全部が満足いくプレーではなかった。2、3セット目は厳しい展開もあった中でチームとして取り切れたのはチャンピオンシップにつながるいい経験になったし、僕自身も久々にコートに立てて、シンプルに嬉しかったです」

 オリビエ監督は「今日、彼がプレーできたことは非常に大事なこと。まだ完全に復調しているわけではないが、彼のカムバックを非常に喜んでいる。彼はたとえ5分間のプレーであってもチームを助けてくれるような存在」と信頼を寄せる。

 最後は16連勝で締めくくり、サンバーズはレギュラーシーズンを36勝8敗で終えた。首位の大阪ブルテオンも勝利したためレギュラーシーズン優勝にはわずかに届かなかったが、SVリーグ初代王者を目指す戦いはここからだ。

 レギュラーシーズン最後に戻ってきた頼れる主将は、2週間後のチャンピオンシップ・セミファイナルを見据え、こう語った。

「昨シーズン優勝という経験はありますけど、受け身になることなく臨みたい。リーグ自体が新しくなりましたし、各チームそれぞれ強みがある中、僕らの強みをしっかり出していけたら。僕らの強みはやっぱり攻撃力。そこはどこよりもあると思う。

 今シーズン残されているのは、チャンピオンシップの数試合と、アジアチャンピオンズリーグだけ。僕自身は限られた時間の中で自分のパフォーマンスを上げていくことと同時に、どういう形でチームに貢献できるかを考えながら動いていきたい」

 セミファイナルは、ウルフドッグス名古屋対広島サンダーズの勝者をホーム・Asueアリーナ大阪に迎え、4月25日に開幕する。セミファイナル、ファイナルは2戦先勝方式。SVリーグ初代王者まで、あと4勝だ。

2024/25シーズン

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