2024-25 大同生命SV.LEAGUE 3月23日(日) VC長野トライデンツ戦
- 開催日時
- 2025年3月23日(日) 13:05
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲

3
- 25-21
- 25-17
- 37-39
- 25-22
WIN
1

試合経過
2024-25大同生命SV.LEAGUEレギュラーラウンドは残り7試合。現在3位のサンバーズは、9位VC長野トライデンツと対戦した。
第1セットからサンバーズの守備が機能する。シリフカの好守備をムセルスキーが得点に繋げて先行すると、リベロの藤中颯が相手の強打をディグし、ムセルスキーがスパイクを決め10-6とリードを広げる。中盤もVC長野のオポジット、ウルリック・ダールの強打を藤中颯、大宅が立て続けに拾い、最後はムセルスキーが速い攻撃で得点に繋げ18-12と引き離した。その後もムセルスキーのブロックやシリフカの多彩なスパイクで得点を重ね、セットを先取した。
第2セットも藤中颯の好守備で粘り、ムセルスキーのブロックでラリーを制すると、シリフカのキレのあるパイプ攻撃や柏田のブロックで連続ブレイクし5-2とリード。中盤、大宅のブロックや、柏田がショートサーブでエースを奪い10-5と引き離す。追い上げられても、堅いブロックと守備からアラインのパイプ攻撃やムセルスキーの巧みなフェイントでブレイクに繋げ13-7と再びリード。柏田のクイックやシリフカのスパイクを中心にリズムよくサイドアウトを重ねる。終盤にはシリフカのサーブで崩してブレイクし、大差をつけてセットを連取した。
2試合連続先発出場のシリフカは、2セット目まで12本中11本決定、91.6%というスパイク決定率で、チームトップの12得点。前日の試合で大宅とのコンビに手応えを掴んでおり、この日も勢いよく助走に入り、持ち前の多彩な技で得点を重ねた。
シリフカとのコンビについて、セッターの大宅はこう明かす。「オレク(シリフカ)が来た当初、僕と速いコンビがやりたいと言っていたんですけど、それだと打てるコース幅が狭くなっていると感じたので、『オレクがコースを選んで打てるように、少し浮かしたトスにしたほうがいいんじゃない?』と伝えました。それからは少しゆっくりのトスに変えたんですが、変えるとどうしても合わない時期もあった。でも最近、練習からいい場面が増えたし、パイプもどんどん使える。僕自身も武器が増えた感覚で、かなり心強いですね」
第3セットは、大宅がネットインボールを巧みに拾うと、そこから佐藤がツーでクイックを決めて好スタート。アラインがコートの外から繋いだ難しいボールを、シリフカが豪快にストレートに打ち込んで決めるなど、ブレイクを重ね15-10とリードを広げた。
ところがその後、流れが変わる。サーブレシーブを崩され、相手の守備から次々に切り返されて追いつかれると、ミスが出て17-18と逆転された。ムセルスキーのサービスエースで一度は引き離すが、デュースに持ち込まれる。サンバーズはブレイクのチャンスをものにできず、スパイクミスが出て逆転される。アラインに代わり髙橋藍がコートに入り、佐藤がウルリックのスパイクをブロックして32-31と逆転。しかし相手のブロックで逆転され、セットを奪われた。
第4セットは互いにサイドアウトを取り合う展開。ミスが出て先行されるが、柏田のブロックで追いつくと、アラインがサービスエースを奪い14-13と逆転。柏田がもう1本レフト攻撃を止めて15-13とリードする。それでも波に乗り切れず逆転されるが、鬼木と髙橋藍がコートに入ると、鬼木が冷静にクイックを決める。その鬼木のサーブから、ムセルスキー、アラインの連続ブレイクで21-19と抜け出した。ムセルスキーの好守備を大宅が懸命に繋ぎ、ムセルスキーがブロックを弾き飛ばして23-20とリードを広げ、ゲームセット。苦しみながらも連勝を10に伸ばした。
リベロの藤中颯は「1、2セット目は危なげなく取れたけど、3セット目を取られて自分たちに焦りが出てしまった。4セット目も危ない展開になりましたが、最後はサンバーズの力をしっかり出して勝つことができたのでよかった。10連勝できたことはすごくホッとしています」と安堵した。
試合の前半は藤中颯がウルリックの強烈なストレートスパイクを幾度も拾い、サンバーズの流れに持ち込んだ。「昨日はライン(ストレート)に打たれるボールが少なくて、クロスの奥のほうに打たれることが多かった。今日はブロックとの関係性を変えてラインに打たせるようにしていたので、そこをしっかり序盤に拾えてよかった」
ただ、サーブレシーブについては反省を口にした。「今日は乱れる場面が多くなりセッターに負担をかけてしまった。そこは修正していかなければ。第3セットに逆転されたのも、サーブレシーブが乱れた影響が大きいと思う。そこで真ん中の攻撃が使えなくなり、両サイドにブロックが2、3枚来て攻撃が決まらず苦しい展開になってしまった」
それでも第4セット終盤には立て直し、連続得点で相手を引き離す勝負強さを見せた。
大宅は「4セット目は(途中から)藍が入ったことで、安心感をチームにもたらしてくれたと思う」と言う。「特に何かしたわけではないんですけど。サーブレシーブも、藍がさわっているわけじゃないけど、返るようになった。なんか面白いなと思いながらプレーしていました(笑)」
大宅にとっては、この週末に向け重点的に取り組んできたシリフカやミドルブロッカー陣とのコンビに成果が出たことは大きな収穫だった。チームとしても、先発メンバーのバリエーションが増えたことは大きい。
「来週はメンバーがどうなるかわかりませんけど、プレーオフが近づいてくるので、誰が出てもピークに持っていく気ではいます」と静かに覚悟をみなぎらせる。
次週は鳥飼、西田の引退セレモニーも予定されているレギュラーラウンドのホーム最終節。連勝を伸ばし、プレーオフへと弾みをつける。