試合日程・結果

GAME

2024-25 大同生命SV.LEAGUE 3月9日(日) 大阪ブルテオン戦

開催日時
2025年3月 9日(日) 13:13
会場
おおきにアリーナ舞洲
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-20
  • 26-28
  • 25-21
  • 25-19

WIN

1

大阪ブルテオン

試合経過

 2024-25大同生命SV.LEAGUEレギュラーラウンド第34戦。25勝8敗で3位のサンバーズは、首位・大阪ブルテオンと対戦した。

 大阪ダービー第2戦は、ブルテオンのサーブに押されて出遅れるが、この日もムセルスキーが流れを引き寄せる。強力なサーブでエースを奪ったり、相手のミスを誘い5-5と追いつくと、アラインも豪快にサービスエースを決め7-6と逆転。ブルテオンの堅い守備に粘られるが、サンバーズも藤中颯やムセルスキーが相手のフェイントを落とさず、佐藤がこの日もブロックで相手にブレイクを許さない。中盤、再びアラインのサーブで攻め、髙橋藍の巧みなフェイント、柏田のブロックで16-13と抜け出した。終盤には髙橋藍のサーブで崩し、ムセルスキーのスパイクやブロックなどでブレイクし、セットを先取した。

 第2セットは、ブルテオンのサーブに揺さぶられたり、立て続けにブロックに捕まり7連続失点し5-12と大きくリードされた。それでも、髙橋藍やアラインのパイプ攻撃でリズムを作ると、終盤、サーブを起点に反撃。髙橋藍のサーブで崩し、ムセルスキーがダイレクトスパイクを決め17-21と追い上げると、佐藤がショートサーブでエースを奪ったり、ムセルスキーのブロック、スパイクで3連続ブレイクし21-22と迫った。

 そして相手のセットポイントから、アラインが相手レシーバーが一歩も動けないノータッチエースを決め24-24。7点差を追いつきデュースに持ち込んだ。髙橋藍がブロックの手を引いて相手のスパイクミスを誘うなど、駆け引きも駆使した見応えのある攻防が続くが、サンバーズはブレイクのチャンスをものにできず、惜しくもセットを奪われた。

 第3セットも先行される展開。佐藤がノータッチエースを決めるが、ブレイクを奪われ5-9と再び引き離された。ブルテオンの強力なサーブに攻められながらも、藤中颯や髙橋藍が耐えて精度の高いサーブレシーブを返し、ムセルスキーやアライン、佐藤のスパイクでサイドアウトを重ね、ついていく。すると終盤、髙橋藍がサーブで攻め、ムセルスキーのブロックやアラインのスパイクで3連続ブレイクを奪い19-18と逆転。さらに、ムセルスキーが連続サービスエースを奪って一気に引き離し、逆転でセットを奪った。

 第2セットの追い上げと第3セットの逆転について、サーブで流れを変えた髙橋藍はこう振り返る。

「第2セットは少し"みんなでやるんだ"という意識が欠けて1人1人になっている時間帯があった。自分自身もブロックを食らって、雰囲気的にバラバラになって。相手のミスを待ってしまっている自分たちがいたんですけど、ああいうトップチームは待っていてもミスは出さない。だから『相手のミスを待つんじゃなく、自分たちから仕掛けて、ブレイクをしっかり取りに行こう』というような声をかけました。

 最後にそういうところが出せた。1点取らなきゃいけないというところで、ブロックが出たり、ブレイクできたり、ディマ(ムセルスキー)のサービスエースもあった。そういう勝負強さが今のサンバーズの持ち味。リードされていても終盤しっかり自分たちの勝ちパターンに持っていけるのは、仕掛けて取りに行くという意識があったからだと思う」

 第4セットは出だしから、その「自分たちから仕掛けて点を取りに行く」という戦い方が全開。髙橋藍のサーブで揺さぶり、佐藤、ムセルスキーの連続ブロックなどで5-0。さらに、髙橋藍が力を込めた強打サーブでエースを奪い6-0と圧倒した。その後は柏田の勢いのあるクイックなどでサイドアウトを重ねる。ミゲル・ロペスの強烈なサービスエースで追い上げられるが、中盤、再び髙橋藍のサーブで崩し、自らパイプ攻撃を決めたり、佐藤のスパイクで14-9と引き離す。終盤にはムセルスキーがこの日4本目となるサービスエースを奪い、セットカウント3-1で勝利した。

 首位チームを相手に大きな2連勝。リードされても、髙橋藍やムセルスキーのサーブから連続ブレイクに繋げて跳ね返す展開で、ショートサーブと強打を正確に打ち分けて相手を翻弄した髙橋藍は1人で30本ものサーブを打った。

 また、セッターの大宅は勝因に「サーブレシーブが耐え続けたこと」を挙げた。ブルテオンはロペスを筆頭に、前日以上に威力のあるサーブで厳しいコースを攻めてきたが、藤中颯と髙橋藍、アラインの3人が直接失点を抑え、精度の高いサーブレシーブを返し続けた。

 大宅も、相手ブロックを踏まえて、少し返球が乱れた場面でパイプ攻撃を多用したり、クイックを巧みに絡めるクレバーなトス回しで高い決定率を引き出した。

 その中でミドルブロッカーの柏田がこの2連戦、どちらも60%を超える高い決定率を残した。また、前日の試合後に髙橋藍が「柏田選手がチームを引っ張ってくれて、自分たちもさらに気持ちが入った」と語ったように、得点するたびに雄叫びを挙げて熱いガッツポーズを繰り出し、チームに火をつけた。

 柏田は「実は先週少し腰を痛めて調子がよくなくて、今週末はすごく不安だったんですけど、それでも先発で起用されたのは、自分の熱量だったり、コートを盛り上げることだったり、何か期待されている部分があるからだと思ったので、その期待に応えたかった。それに、この先もやっていく上で、調子がいい時だけじゃなく、悪い状態から試合に向かうパターンもあると思う。そういう場合でもしっかりとスパイクを決められたことは、一つまた成長できた部分かなと思います」と自信を深めていた。

 この2連戦は、リードされていても終盤逆転して奪ったセットが多かった。大宅は「今は4、5点差がついても『あー負けた』という雰囲気にならないのがいい。序盤に離されたとしても、あまり点数を考えることなくやれている。セット中盤から終盤にかけて、ブレイクを取りつつ、サイドアウトを確実に取っていけるチームが勝てるチームだと思っている」とチーム状態に手応えを漂わせた。

 オリビエ監督も「非常に良い週末になった。ブルテオンはしっかり立て直してきて、昨日よりタフな試合になったが、うちのチームも限界をしっかりと押し上げてプレーすることができた。今回のようなパフォーマンスがプレーオフに向けて良い基準になると思う」と納得の表情で選手たちを讃えた。

 2位以上でのチャンピオンシップ進出に望みを繋ぐ大きな2連勝だ。レギュラーシーズンは残り10試合。サンバーズは最後まで勝ち続ける。

2024/25シーズン

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