2024-25 大同生命SV.LEAGUE 2月15日(土) 日本製鉄堺ブレイザーズ戦
- 開催日時
- 2025年2月15日(土) 16:05
- 会場
- 大浜だいしんアリーナ

3
- 21-25
- 25-17
- 23-25
- 25-23
- 15-12
WIN
2

試合経過

2024-25大同生命SV.LEAGUEレギュラーラウンド第29戦。ここまで20勝8敗で3位のサンバーズは、6位日本製鉄堺ブレイザーズと対戦した。
第1セットは髙橋藍の高さのあるパイプ攻撃でいきなりブレイクするが、その後先行される。アラインの強烈なサービスエースで追いつくが、サンバーズのスパイクを拾われて切り返されたり、ブロックに捕まり5-9とリードされた。中盤もサービスエースを奪われたり、相手のサーブ&ブロックでブレイクされ点差を広げられた。鬼木のブロックや、アラインのサーブで崩しムセルスキーのスパイクでブレイクを奪って追い上げるが届かず、セットを先取された。
第2セットも日鉄堺BZのブロックなどで先行されるが、サンバーズは藤中颯、髙橋藍がボールに食らいついて好守備を連発し、ムセルスキーのバックアタックで立て続けにブレイクを奪い8-5とリードした。相手の強力なサーブも、サーブレシーブ陣がきっちりと返し、ムセルスキーやアライン、髙橋藍のスパイクでサイドアウトを重ねていく。その後も藤中颯が難しいボールを懸命に拾い、ムセルスキーやアラインが得点に繋げてリードを広げ、セットを取り返した。
第3セットは髙橋藍の巧みなフェイントでブレイクし先行するが、相手のサービスエースなどで一進一退の展開。サンバーズは藤中颯や、SVリーグ初先発のセッター下川の好守備を、ムセルスキーや髙橋藍が得点に繋げていく。中盤、日鉄堺BZのブロックが続き先行されるが、セット途中からコートに入った柏田のサーブで崩してムセルスキーが得点に繋げ、追い上げ開始。髙橋藍の好守備をムセルスキーが得点に繋げ19-20と迫った。しかしサービスエースを奪われて再び引き離され、セットを奪われた。
あとがなくなった第4セットは、このセットのスタートから入った佐藤が巧みなショートサーブでエースを奪い5-3と先行。その後逆転されるが、中盤、髙橋藍が強い気持ちを乗せて打った強烈なサーブが、相手レシーバーの間にノータッチで突き刺さり12-10と形成逆転。さらに髙橋藍のサーブで攻め続け、相手のクイックを佐藤がシャットアウトしたり、シリフカがブレイクに繋げるなど4連続ブレイクで15-10と一気に点差を広げた。
勝負強いサーブで反撃への流れを作った髙橋藍はこう振り返る。
「チームとして何かきっかけが欲しい場面だった。アラインが交代して、コートの中にビッグサーバーがディマ(ムセルスキー)しかいない状況でしたが、サーブから崩したかった。普段なら僕は相手を揺さぶるサーブが多いんですけど、ここは1本でチームに流れを持ってきたいなと。もちろん賭けでもありましたけど、あそこで一つ、チームの背中を押すことを意識して打った部分はありました」
その後、追い上げられるが、終盤再び髙橋藍の強力なサーブで攻め22-19と引き離す。日鉄堺BZのブロックで追い上げられるが、シリフカやムセルスキーのスパイクで流れを断ち、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットは佐藤のクイックやシリフカのスパイクなどでサイドアウトを重ね、好守備から髙橋藍が相手ブロックを弾き飛ばしてブレイクを奪い7-5と先行。髙橋藍のブロックで相手のブレイクを阻むと、下川の好守備をムセルスキーが得点に繋げ9-6と引き離す。相手のサービスエースなどで9-9と追いつかれるが、リリーフサーバー髙橋塁のサーブからチャンスを作ると、髙橋藍が鮮やかなフェイクセットでブロックを2枚引きつけ、シリフカがノーマークでライトから鋭いスパイクを叩き込み12-10と抜け出した。最後は、終始安定した活躍でチームを支えたムセルスキーのスパイクで締め、ゲームセット。
苦しい展開の中、要所で勝負強さを発揮したサンバーズがセットカウント3-2で激戦に勝利した。
この日は体調不良のセッター大宅に代わり、下川がSVリーグで初先発。オリビエ監督が、「立ち上がりは少しチームが大人しくなって、あまりいい状況を作れなかった」と振り返ったように、序盤はコンビが合わなかったりブロックに捕まる場面もあったが、セットを追うごとに攻撃の流れができた。
髙橋藍は「下川さんと試合の中で合わせる機会がこれまでなかったので、最初はお互いに探り探りで、完璧なものを作れていなかった。でも試合中に本数をこなしていく中で改善できて、どんどんお互いにいいタイミングを作っていけたことが、ポイントに繋がっていった。いいものを作り上げていけると、今日やっていてすごく感じられた」と手応えを語った。
サンバーズでのリーグ戦初先発で、フルセットの勝利に導いた下川は、「先週2連敗していて、チーム的に絶対勝たなきゃいけない試合ということで、プレッシャーもすごくあったんですけど、いろんな収穫もありながら勝利できたので、いい試合になった。フルセットになったけど、勝ち切れてよかった」と安堵の表情を浮かべた。
トスについては「相手に対してどう組み立てるかという部分でまったくいい形になっていなかったし、スパイカーが打ちづらいトスが多く、負担をかけてしまった」と反省ばかりが口をついたが、隣で聞いていたオリビエ監督は「下川はネガティブなことばかり言っていたけど、しっかりと状況に合わせたいいプレーをしていた。いいリズムができていた」と讃えた。
また、この日は第3セット途中から出場したシリフカが71.4%という高い決定率でチームを救うなど、途中出場の選手も勝利に貢献。
「怪我人が出ていたりして難しいチーム状況で、メンバーが大きく変わっている中、勝つことで自信を持つことが非常に重要だと思っていた」と髙橋藍が語ったように、これまで出場機会が少なかったメンバーも力を発揮し、劣勢を跳ね返して掴んだこの勝利は大きい。この流れを次戦に繋げ、全員で連勝を目指す。