2024-25 大同生命SV.LEAGUE 2月2日(日) ジェイテクトSTINGS愛知戦
- 開催日時
- 2025年2月 2日(日) 12:05
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲

3
- 25-21
- 21-25
- 22-25
- 25-18
- 16-14
WIN
2

試合経過

2024-25大同生命SV.LEAGUEレギュラーラウンド第26戦。19勝6敗で2位のサンバーズは、5位ジェイテクトSTINGS愛知と、ホーム・おおきにアリーナ舞洲で対戦した。
第1セットの序盤はSTINGS愛知のリカルド・ルカレッリの緩急をつけたサーブに連続エースを奪われ先行される。シリフカのブロックで追いつくが、その後もSTINGS愛知のブロックに捕まったり、サーブに崩され12-16とリードされた。それでも、髙橋藍の好守備から佐藤のクイックでブレイクして追い上げると、ムセルスキーがルカレッリをブロックし17-17の同点に。終盤にはシリフカの鋭いサーブでプレッシャーをかけてミスを誘い21-20と逆転。さらに、ムセルスキーの好守備を大宅が巧みに繋ぎ、髙橋藍、ムセルスキーのスパイクで連続ブレイクを奪い23-20と引き離し、セットを先取した。
第2セットはムセルスキーのこの日3本目のブロックで先行するが、ミスが出て逆転される。髙橋藍のブロックで追いつくが、相手に粘り強く拾われ、ラリーを立て続けに奪われ9-13とリードされた。シリフカが強力なサーブで崩し、髙橋藍がダイレクトスパイクを決めて追い上げるが、その後も好守備から切り返されて再び点差を広げられ、セットを奪われた。
第3セットは先行されるが、佐藤のブロックですぐに追いつき、一進一退の展開となる。中盤、STINGS愛知の巧みなサーブに揺さぶられリードされるが、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、そのムセルスキーが好守備を連発して粘り、最後は相手のミスでラリーを制して15-14と逆転した。しかしSTINGS愛知のブロックで逆転されると、終盤には強力なサーブに押され20-23と引き離された。アラインのサーブで崩してチャンスを作るが、連携ミスで好機を活かせず、セットを連取された。
後がなくなった第4セット、サンバーズは執念でボールに食らいつく。髙橋藍、大宅が再三好守備を見せて粘り、最後はアラインのスパイクでラリーを制し5-4とすると、会場は大きく沸いた。勢いに乗ったサンバーズは、柏田の強烈なクイックなどでサイドアウトを重ね、藤中颯の好守備をムセルスキーが得点に繋げリードする。終盤には髙橋藍のサーブで揺さぶり、アラインのブロック、髙橋藍のパイプ攻撃で21-16と引き離す。さらに、リリーフサーバーの甲斐がチャンスを作り、柏田がクイック、ブロックでブレイク。最後は柏田が3連続得点となるクイックを決めて締め、試合をフルセットに持ち込んだ。
第5セットは勢いに乗る柏田のクイックでスタート。サービスエースを奪われるが、髙橋藍がショートサーブでエースを奪い返しすぐさま追いつく。相手にブレイクされリードを奪われたが、終盤、リリーフサーバーの髙橋塁が、サイドラインギリギリにノータッチエースを決め、12-12と追いついた。さらに、もう1本強力なサーブで崩し、ムセルスキーがダイレクトで押し込み13-12と一気に逆転。デュースとなるが、最後は柏田が相手のレフトスパイクをシャットアウトし16-14でゲームセット。劣勢を跳ね返し、フルセットの激戦を制した。
この日は途中出場の選手がアグレッシブなプレーと空気でチームを救った。
第2セット終盤から出場したアラインは、強力なサーブで流れを引き寄せ、スパイクでも得点を量産。同じく第2セット途中から出場したミドルブロッカーの柏田は、勢いよくクイックを打ち込み、試合を締めくくった最後のポイントを含め、4本ものブロックポイントを挙げた。
「僕は途中出場にネガティブな気持ちはまったくなく、むしろポジティブな気持ちで入りました。劣勢の時ほど『チームを盛り上げないといけない。空気を変えたい』と、気持ちが一層入るので。今日は相手が昨日よりアグレッシブにサーブを打ち込んできたり、スパイクにも勢いがあった。でもこちらのレシーバーもしっかり返してくれていたので、自分たちはそれに応えて、しっかりサイドアウトを取らなきゃという気持ちでした」と柏田。
前日の試合は先発し、これまで小野寺が務めていたセッター横のミドルのポジションを任されたが、思うようなプレーができなかったと振り返る。
「太志さんが入っていたあのポジションは、大宅さんのブロックもケアしながら、しかも前衛の攻撃が2枚の場面が多いので、僕のクイックに対する相手ブロックも厚くなる。それで昨日は苦しめられて、頭の中をクリーンにできないまま試合が終わり、悔しい部分があった。『やっぱり太志さんはすごいな』というのを実感しました。今日はもう割り切って。特に第4セットで相手のクイックをブロックしたあたりから、すごく気持ちが乗ってきて、自分の中でリズムが出てきました」
そして、第5セット終盤に試合を決定づける役割を果たしたのが髙橋塁だった。重苦しい空気が漂う11-12の場面でリリーフサーバーとして登場し、2本続けて得点に繋げ、逆転に持ち込む勝負強さを発揮した。
年明け以降はベンチを外れる試合があり、危機感を抱いていただけに、チャンスに懸ける思いは強かった。
「絶対やってやる、絶対ここで結果を残さないといけないと思っていたし、ああいう拮抗した場面のほうがしびれます。『絶対いける!』と思っていました。集中しすぎてあまり記憶がないぐらい(笑)」
1本目のサーブは鋭く曲がり、サイドラインぎわに突き刺さった。
「(STINGS愛知のリベロ)小川(智大)さんはカバーする範囲がすごく広いので、小川さんをすごく意識していた」というサーブは、その小川から遠いコースにピンポイントで決まった。会場中の大きな「塁コール」の中、2本目のサーブでも崩し、連続得点に繋げた。
試合後は、「みんなにバチバチしばかれすぎて痛い」と嬉しそうに笑った。
「特に世界的なビッグプレーヤーのオレク(シリフカ)とかディマ(ムセルスキー)は、仕事をしたら絶対に声をかけてくれる。そういうのはすごく嬉しいですね」
1本に懸ける選手の活躍もあり、総力戦で接戦をものにして連勝を9に伸ばした。僅差で2位をキープしているサンバーズの次戦は、3位ウルフドッグス名古屋との対戦。優勝争いに関わる重要な試合を、次週もチーム一丸となってものにする。