2024-25 大同生命SV.LEAGUE 2月1日(土) ジェイテクトSTINGS愛知戦
- 開催日時
- 2025年2月 1日(土) 12:05
- 会場
- おおきにアリーナ舞洲

3
- 25-17
- 29-27
- 25-20
WIN
0

試合経過

2024-25大同生命SV.LEAGUEはオールスターゲームを挟み、レギュラーラウンドが再開。18勝6敗で2位のサンバーズは、4位ジェイテクトSTINGS愛知と、ホーム・おおきにアリーナ舞洲で対戦した。
第1セットは久々の先発出場となった佐藤のクイックで好スタートを切ると、その佐藤のサーブで揺さぶり、好守備をアラインが次々に得点に繋げ、ムセルスキーのブロックで5-2と先行。アラインのサービスエースで点差を広げると、中盤には柏田の好守備を大宅が好トスで繋ぎ、ムセルスキーが得点に繋げ10-5とリードした。STINGS愛知の強力なサーブもサーブレシーブ陣がきっちりと返し、髙橋藍、アラインのスパイクでリズムよくサイドアウトを重ねる。終盤には大宅のツーアタックや佐藤のクイックでブレイクして大差をつけ、セットを先取した。
久しぶりに先発し、1点目の得点を決めた佐藤は「キレイな返球が返ったら(トスが)上がってくるとは思っていたんですけど、ちょっと体勢が崩れたところからでも持ってきてくれて、それを決められたのはすごく嬉しかった」と勢いに乗った。
第2セットも、コートの外に弾き出されたボールに髙橋藍が食らいついて拾い、それをムセルスキーが得点に繋げて2-0と好スタートを切る。追いつかれても、アラインがこの日3本目のサービスエースを奪うなど7-4と再びリード。柏田、佐藤のキレのあるクイックでリズムよくサイドアウトを重ねると、中盤には大宅のサーブで崩し、ムセルスキーや髙橋藍の強力なスパイクで連続ブレイクし12-6と点差を広げた。しかし次第にSTINGS愛知のサーブが走り出し、ブロックやディグも機能してサンバーズのスパイクが阻まれ追いつかれる。サンバーズにミスが出て21-22と逆転された。
それでも、柏田のクイックでデュースに持ち込むと、髙橋藍が相手のライトスパイクをブロックで封じ26-25と逆転。最後は、髙橋藍が鋭いショートサーブで相手のミドルブロッカーの腕を弾きとばしてエースを奪い、29-27。デュースを制し、2セットを連取した。
もともとショートサーブを得意とする髙橋藍だが、今季はキレが増し、ネットを越えてから鋭く落ちる超ショートサーブでエースを奪った。相手もショートサーブは十分に警戒しているが、その前に強いサーブでコートの奥を狙うなど、相手の意識を逸らす布石を打った上で"ここぞ"の場面で決めた。
「相手のミドルブロッカーが手を出していいのか、出さないほうがいいのか、と迷うようなポイントに打つことがすごく重要でした。ああいうショートサーブを続けることで、ミドルのストレスにもなると思う。理想的なサーブをあそこで出せたかなと思います」と髙橋藍。
第3セットは佐藤のブロックで先行。STINGS愛知の堅い守備や巧みなスパイクでリードされるが、大宅のサーブから、髙橋藍が相手のライトスパイク、クイックを立て続けにブロックし10-9と逆転。さらに、藤中颯の好守備などで粘り、最後は髙橋藍の強烈なスパイクでラリーを制し11-9とリードした。追いつかれても、アラインのノータッチエースで再び引き離す。STINGS愛知の強力なサーブに対しても、正確なサーブレシーブからのクイックで難なくサイドアウトを奪う。終盤は、ラリーを髙橋藍のスパイクで制したり、大宅の狙いすましたノータッチエースなどで点差を広げ、ゲームセット。セットカウント3-0で勝利した。
この日は髙橋藍が、スパイク、サーブだけでなくブロックでも流れを引き寄せた。STINGS愛知のオポジットに入ったトリー・デファルコとのマッチアップでブロックポイントを重ね、ブロックの手を引いて後ろのディグに繋げるなど、駆け引きの巧さも光った。
「デファルコ選手が得意なコースや、プレーの仕方のデータは頭に入っていますし、ラリーが続くとブロックアウトを狙ってくる場面がすごくあるので、そういうことも踏まえて駆け引きをしていました」
その髙橋藍が「ジェイテクトは宮浦(健人)選手がいないし、こちらも小野寺選手がいないという中での試合でしたが、しっかりとチーム力で、小野寺選手に代わって入った選手もそうですし、全員で戦えた」と語ったように、小野寺がオールスターゲームで怪我を負い離脱したが、久々に先発したミドルブロッカーの佐藤が、スパイクで77.8%という高い決定率を残し、2本のブロックも決める活躍を見せた。
「太志さんが怪我したと聞いて、その次の練習でスタメンで行くと伝えられたんですけど、正直久々すぎて、1日中ずっと試合のことを考えてしまうぐらい不安だった。でもオリビエにずっと練習で口酸っぱく言われてきたことを今日出せたことが嬉しかった」と佐藤。
オリビエ監督は、「リーグでも屈指のミドルである小野寺が離脱してしまいましたが、今考えられるベストのラインナップをぶつけて、こういう結果を出せて良かった。今まで出場機会の少なかった選手がどういうプレーをできるかが大事だし、彼らのハートを見せてもらいたいと思っている中、今日の試合では非常にいいものを見せてもらった。(佐藤)謙次に関しては元々スパイクやサーブがいいので、ずっとブロックに重点を置いて取り組んできて、最近成長が見えていたので起用した。今日はスパイク、サーブ、ブロック、すべてにおいて賢く効果的なプレーができていた」と讃えた。
信頼し、難しい場面でも佐藤にトスを上げ続けたセッターの大宅は「太志が怪我をしてからは、僕の中では謙次が入ると思っていたし、この1週間毎日練習後に謙次と合わせてきた」と頷いた。
「でも、明日も今日のようなパフォーマンスが出せるかどうかはわからない。僕ら2人とも満足することなく、謙虚に、コンビを合わせていきたい」
佐藤も「今日に関しては、相手も、太志さんのところに誰が出てくるのかわからなくて、対応が遅れた部分もあったと思う。明日は対応してくると思うので、そこを乗り越えていけるかどうかが、出続けていくには必要」と気を引き締める。
この先も、コートに立った選手がそれぞれの個性を発揮し"誰が出ても強いサンバーズ"を実現していく。