2024-25 大同生命SV.LEAGUE 1月12日(日) 広島サンダーズ戦
- 開催日時
- 2025年1月12日(日) 13:05
- 会場
- Asueアリーナ大阪
3
- 25-16
- 28-26
- 25-23
WIN
0
試合経過
2024-25大同生命SV.LEAGUEは前半戦最後の試合を迎えた。ここまで15勝6敗で3位のサンバーズは、ホーム・Asueアリーナ大阪で6位広島サンダーズと対戦した。
前日の記録を更新するホームゲーム最多7163人の観客がスタンドを埋める中、サンバーズは怒涛のスタートダッシュを見せる。
堅いブロックとディグから髙橋藍のパイプ攻撃でブレイクしたり、柏田のサービスエースで5-1と先行。さらに、髙橋藍や大宅の好守備で粘り、ムセルスキーのスパイクやブロックなどで得点。7連続ブレイクで9-1と大きくリードした。その後もムセルスキーのサーブでチャンスを作り、小野寺のクイックで切り返して点差を広げる。髙橋藍、アラインのパイプ攻撃でリズムよくサイドアウトを重ねて流れを渡さず、大宅の好守備をムセルスキーが得点に繋げたり、髙橋藍のブロックでブレイクを重ね18-6と大差をつけ、セットを先取した。
第2セットは一転、互いにサイドアウトを取り合う展開。サンバーズは小野寺のクイックなど的を絞らせない攻撃でサイドアウトを重ねていく。広島THのブロックなどで先行されるが、藤中颯の好守備で粘り、小野寺のブロックでラリーを制して追いつくと、ムセルスキーのサービスエースで11-10と逆転。アラインのクレバーなフェイントや、小野寺、髙橋藍の巧みなスパイクでサイドアウトを重ねていく。
その後、逆転されるが、ムセルスキーに代わって入った甲斐がキレのいいスパイクを決めてチームに勢いをつけると、終盤、髙橋藍の強力なサーブで崩し、コートに戻ったムセルスキーのスパイクでブレイクして23-22と逆転。デュースとなるが、最後は好守備をムセルスキーが得点に繋げて28-26。デュースを制し、2セットを連取した。
第3セットは威力を増した広島THのサーブに押され、堅いブロックと守備からブレイクを重ねられ7-12とリードされた。それでも、大宅がツーアタックを決めて流れを切り反撃開始。ムセルスキーのカウンターアタックや、髙橋藍がショートサーブで崩して相手のミスを誘うなど、ジリジリと追い上げる。終盤、アラインのサーブで攻め、好守備を髙橋藍が得点に繋げるなど連続ブレイクで18-18と追いついた。
さらに、リリーフサーバーで入った甲斐が好守備でチャンスを作ると、アラインが豪快なパイプ攻撃でブレイクを奪い20-19と逆転。相手のミスで21-19とリードした。柏田のクイックでサイドアウトを奪い、サーブに崩されても、柏田が広島THのクイックをシャットアウトして相手にブレイクを許さない。最後はマッチポイントから、柏田が相手レシーバーの間に鋭いサーブを打ち込んでサービスエースを奪い25-23。セットカウント3-0で勝利し、年末からの連勝を5に伸ばした。
この日は試合の立ち上がりからミドルブロッカーの柏田が巧みなサーブで相手を揺さぶって連続ブレイクに繋げ、最後、第3セットの22点目をクイック、23点目をブロック、そして25点目をサービスエースで奪って試合を締めくくったのも柏田だった。最後のサーブを振り返り、こう語る。
「『ここ取ったら勝ちやな』みたいな気持ちはありました。自分はそういう時に攻めたくなるんですけど、そういう気持ちをなんとか押し殺して打ちました。まずミスをしないことを第一にしていて、その中で攻めるというのが自分のサーブのコンセプトなので。チームの中でサーブの役割があって、僕は繋ぎの役割で、他に攻める選手がいる。アラインやディマ(ムセルスキー)、藍、それに(小野寺)太志さんも攻めるタイプのサーブなんですけど、その中でミスが連続しないために、自分はミスをせず、その上で相手の攻撃の起点を崩せたらいいな、という感じで打っています。今日はミスなく打てて、最後はゾーン6(後衛の中央のゾーン)の奥を目掛けて打ったら、いい結果になりました」
ただ、クイックについてはこの2日間、いいコンビを見せながらも決定率が上がらず、反省が口をついた。
「相手ブロックが厚かったり、抜けてもレシーバーの体に当たって繋がったりして決まらず、ちょっとメンタル的にこたえていたんですけど、それでも大宅さんがずっと上げ続けてくれたので、その気持ちに応えたいという一心でした。でも結果が伴わなかったので、そこは持ち帰って次週に向けて修正していきたい」
それでも、この日もアウトサイドのアライン、髙橋藍が高いスパイク決定率を残し、攻撃が滞ることはなかった。
スパイクだけでなく要所でのブロックポイントや好守備、サーブでも流れを引き寄せた髙橋藍は、「今日もしんどいゲームでしたけど、しっかりと要所要所で、取らなければいけないポイントを、チーム全体が空気感を感じて取れていたので、それは今の自分たちの強みなのかなと感じました」と手応えを漂わせた。
個々が役割を果たす中、途中出場の甲斐の活躍も光った。第2セット16-16の場面で、ムセルスキーがテーピングを巻くためにコートを出たが、代わって入った甲斐が思い切りよく腕を振り、勢いよくスパイクを決めた。
「ディマさんみたいなプレーはできないですけど、あの場面で引き離されてセットを落とすことだけは絶対にあってはならないことだと思ったので、自分ができることをやろうと思いました」と甲斐。
第3セットは終盤にリリーフサーバーとして入ると、広島THのオポジット、フェリペ・モレイラ・ロケの強烈なストレートスパイクをしっかりとディグしてチャンスを作り、逆転に繋げた。
「外から見ていて、ロケ選手は長いコースに打つ傾向があったので、後ろのほうに位置どりしていて、それが当たった」と観察力も活かした好プレーだった。
この日でサンバーズはレギュラーラウンド前半戦を終え、16勝6敗の3位で折り返した。
オリビエ監督は「チーム全体の成長には満足している。アウトサイドやミドルブロッカーの使い分け、リリーフサーバーなどの使いどころといったチームのやり方ができてきて、よくなってきている。レギュラーラウンドを2位以上で終えるという照準に向けてうまくやれているのかなと思う。ここからさらに成長し、最終目標である"優勝"に向かっていきたい」と語った。
セッターの大宅は後半戦に向けて「これからはさらに負けられない、隙を見せられない試合が続く。現状を維持しながらも、ファイナルを見据えていろいろな戦い方にトライしつつやっていきたいと思います」と長い戦いを見据えた。
後半戦はより強固に、バリエーション豊かに。最後に頂点で輝くために、サンバーズはさらなる進化を目指す。