試合日程・結果

GAME

2024-25 大同生命SV.LEAGUE 1月5日(日) 東レアローズ静岡戦

開催日時
2025年1月 5日(日) 13:05
会場
エディオンアリーナ大阪
サントリーサンバーズ大阪
サントリーサンバーズ大阪

3

  • 25-20
  • 20-25
  • 28-26
  • 25-23

WIN

1

東レアローズ静岡

試合経過

 2024-25大同生命SV.LEAGUE第20戦。ここまで13勝6敗で4位のサンバーズは、ホーム・エディオンアリーナ大阪で8位東レアローズ静岡と対戦した。

 第1セットはムセルスキーの3本のブロックポイントなどで5-3 と先行し、アラインのパワフルなサービスエースで8-5とリードした。追い上げられても、鬼木のサーブで崩して13-10と再び引き離す。東レ静岡もレシーバーの間に好サーブを打ち込んでくるが、大宅が巧みなツーアタックでサイドアウトを切る。前日に高いスパイク決定率を残した小野寺や髙橋藍に、相手が堅いブロックと守備で対応し、攻撃が1回では決まらずラリーになるが、サンバーズも粘り強く応戦。大宅が相手コート側のスタンドまで追って繋いだラリーを、ムセルスキーのブロックでものにするなど粘り負けしない。サーブで相手の攻撃の選択肢を減らし、アラインのブロックで仕留めるなどサーブ&ブロックも機能し、セットを先取した。

 第2セットは、クイックに相手ブロックを引きつけながらパイプ攻撃で得点を重ねていく。サービスエースを奪われ先行されるが、小野寺のサーブが流れを変える。緩急をつけたサーブを打ち分けて崩し、アラインのパイプ攻撃などでブレイクし8-6とリードした。しかし中盤、サーブに崩されて切り返され逆転されると、その後もサーブに押されてブロックに捕まり13-18と引き離された。アラインに代わりコートに入ったシリフカが立て続けに好守備を見せ、それを髙橋藍が得点に繋げて追い上げるが届かず、セットを奪われた。

 第3セットは相手の連続ブロックで0-3とリードされるが、大宅の好守備をムセルスキーが得点に繋げ追い上げ開始。コート後方に弾かれたボールに藤中颯が猛然とダッシュしフライングレシーブで繋ぐなど、ボールに食らいつく執念が流れを引き寄せる。髙橋藍が好守備でチャンスを作り、そのままパイプ攻撃に飛び込んで決め13-13と追いついた。さらにムセルスキーのサーブから連続ブレイクを奪い16-14と先行。

 終盤、東レ静岡の堅いブロックと守備にサンバーズのスパイクが阻まれ逆転されるが、柏田のクイックやシリフカのスパイクなどでサイドアウトを重ね、シリフカが相手のクイックをシャットアウトし23-23の同点に。さらに、柏田が体を投げ出して拾ったボールをムセルスキーが得点に繋げ24-23と逆転。デュースになるが、最後はムセルスキーの好守備から、ネットぎわの難しいボールを髙橋藍が相手コートに叩き込み28-26で競り合いを制した。

 第4セットもラリーが続くが、サンバーズはシリフカの鮮やかなフェイクセットを髙橋藍がレフトから得点に繋げ4-1と好スタートを切る。追いつかれても、ムセルスキーのブロックで再び引き離す。中盤には小野寺が鋭いサーブで崩し、柏田のキレのあるクイックで切り返し11-8と点差を広げた。東レ静岡のブロックやサービスエースなどで追いつかれるが、柏田のサーブで崩し、小野寺がブロックで仕留めて再び抜け出す。終盤にはシリフカの好守備をムセルスキーが得点に繋げて19-16とリード。ミスが出て追いつかれるが、柏田の鋭いクイックで流れを切ると、シリフカの巧みなフェイントや髙橋藍のパイプ攻撃でサイドアウトを重ねゲームセット。セットカウント3-1で勝利した。

 この日は第2セットの劣勢の場面でシリフカ、柏田がコートイン。シリフカは安定感を、柏田はエネルギーをコートにもたらし流れを引き寄せた。

 思い切りよくクイックを決め、渾身のガッツポーズでチームを勢いづけた柏田はこう語る。

「この2試合はスタメンではなかったですが、どこかで(出番が)来るだろうなと常に考えて、ベンチでしっかり体を動かし、いつでも自分のプレーを100%発揮できるように準備していた。途中からでも自分らしいプレースタイルでできたと思う。2セット目を終えて控室に戻った時、監督からみんなに『もうちょっとエナジー出していこうよ』という言葉があった。自分の持ち味はエナジーを出して、コートの中で表現することなので、そこからまたいつも以上に気合いを入れて、自分らしいプレーができたかなと思います」

 オリビエ監督は「うちのミドルブロッカー陣はそれぞれ違った特長を持っていて、柏田の持ち味はスピード。彼が入ることで真ん中からの攻撃にスピードが出て良い効果が生まれる。それに彼は本当にいいエネルギーをチームにもたらしてくれる。今非常に自信を持ってプレーしていて、サーブも攻めているし、クイックにも積極的に入る、ブロックもよくなっている。このまま成長を続けてほしい」と期待を口にした。

 同じく途中出場で流れを変えたシリフカは、攻撃面については「自分のパフォーマンスには満足がいっていない。ミスが多く、特にラリーの中でスパイクを決めきれないことが多かった。そこで決めていればもっと楽な展開になった」と悔やんだが、この日はサーブレシーブの安定感やディグでの好プレーでチームに貢献した。

「日本には素晴らしいディガーがたくさんいて、リベロだけでなくセッターやアウトサイドなど全体的にすごくハイレベルだと感じている。日本に来る前から聞いていたけど、今それを本当に実感しています。自分自身も映像を見て研究しながら、日本の守備の良さを学んで自分の成長に繋げていこうとしています」と向上心は尽きない。

 そのシリフカが「東レはブロックディフェンスがリーグの中でもトップレベル」と語ったように、この日は東レ静岡の驚異的なディフェンスに苦しんだが、サンバーズも拾って根気強く攻撃を繰り出し、粘り負けしなかった。

 この2連戦、好守備で会場を沸かせたリベロの藤中颯は、「リベロの武田(大周)選手だったり、東レさんが今日は本当にすごいディグを上げていたので、リベロとして負けたくないというのはもちろんあった」と言う。

 昨季は後半、ディグのリベロには喜入が起用され、「半分しか出られなかった悔しさも噛み締めつつの優勝だった」と明かす。

「その分、夏場の代表期間にディグを磨いたり、アピールしてきて今につながっているのかなと思いますが、先週の試合で半分ずつになった時間帯もあったので、毎試合アピールし続けないといけない」

 もちろん喜入も出番を待ちわび、準備を怠らない。

 4日の試合後には、観客がいなくなった会場のメインコートで、出場機会のなかった選手たちが黙々と練習する姿があった。

 この日途中交代となったアラインや鬼木も、悔しい思いでリベンジの機会に備えるはず。チーム内競争こそがサンバーズをさらに強くする。

2024/25シーズン

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