試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE 東レアローズ戦

開催日時
2023年11月26日(日) 14:00
会場
紫波町総合体育館
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 25-22
  • 20-25
  • 30-28
  • 25-20

WIN

1

東レアローズ

試合経過

 2023-24V.LEAGUE DIVISION1第12戦。現在首位のサンバーズは、岩手県の紫波町総合体育館で7位東レアローズと対戦した。

 前日に続きこの日も東レの堅いブロックと守備に阻まれ簡単にはスパイクが決まらないが、藤中謙のブロックを利用したスパイクなどで粘り強く得点を奪い、藤中謙のサービスエースで6-4と先行した。中盤には地元・東北(青森県)出身の佐藤がサービスエースを奪ったり、同じく東北(宮城県)出身の小野寺のクイックでブレイクし12-6と引き離した。ところが終盤、スパイクミスが続いて連続失点。東レの強力なジャンプサーブにエースを奪われ19-18と迫られた。それでも小野寺のブロックや、アラインのサーブで崩してムセルスキーがスパイクを決め、再び引き離して逃げ切り、セットを先取した。

 しかし第2セットは立ち上がりに東レのパダル・クリスティアンの強力なサーブに押され0-3と出遅れた。佐藤のクイックやムセルスキーのスパイクですぐに追い上げるが、東レのブロックやカウンターアタックで再び点差を広げられ、ミスも出て引き離された。小野寺のサーブで崩し、佐藤がダイレクトスパイクを決め追い上げるが、再び差を広げられる。終盤、ムセルスキーのサービスエースなどでブレイクするが届かず、セットを取り返された。

 第3セットは東レのブロックで先行されるが、ムセルスキーのブロックで追いつき、大宅のサーブで崩してミスを誘い8-7と逆転した。中盤、東レの好守備から切り返され10-12とリードされるが、相手にミスが出て逆転し、大宅のサービスエースで15-13と抜け出した。追いつかれても、ムセルスキーの強力なサーブで崩し、藤中颯の好守備からムセルスキーが得点につなげ19-17と再びリード。さらに、ムセルスキーのサービスエースで20-17と引き離した。その後は小野寺のクイックやアラインのパイプ攻撃などで順調にサイドアウトを重ね24-21とセットポイントを握る。

 ところがそこから、東レの守備に粘られ切り返されたり、ブロックに捕まりデュースに持ち込まれてしまう。それでも、サンバーズも藤中謙の好守備などで粘り、流れを引き戻す。サーブレシーブを崩されてもアラインがスパイクを決めて踏みとどまり、最後は佐藤のクイック、ムセルスキーのバックアタックで連続ブレイクを奪い30-28で接戦をものにした。

 第4セットはムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。東レの堅い守備に拾われるが、サンバーズも大宅の好守備などで食らいつき、得点を重ねていく。先行されるが、中盤、小野寺がクイック、ブロックで連続得点を奪い10-10と追いつくと、ムセルスキーのサーブで崩し、ブロックで仕留めるなど連続ブレイクし12-10とリードした。その後、アラインが強力なジャンプサーブを立て続けに打ち込み、藤中謙やムセルスキーが得点につなげ、5連続ブレイクで18-11と点差を広げた。粘る東レにこのセットもジリジリと追い上げられ20-17と迫られたが、アラインのパイプ攻撃で流れを切り、藤中謙が巧みなショートサーブでサービスエースを決めて22-17と再び引き離す。最後はアラインのスパイクで締めてゲームセット。サンバーズは連勝を9に伸ばし、首位をキープした。

 地元・東北で初めて試合を行った小野寺は、「いつか試合をしたいと思っていたので、それが実現して嬉しい。いつかは(故郷の)宮城県でも試合したいですね(笑)。僕自身のパフォーマンスはよくなかったし、周りの選手も絶好調ではなかったと思いますが、粘り強くラリーを制して点を積み重ねられたのはよかった」と語った。

 要所でチームを救う効果的なブロックポイントを挙げたが、「(相手に髙橋)健太郎選手がいたので、試合の中でも参考にしながらプレーしていました。良いお手本がいるのでとても勉強になりますし、もっと自分も頑張らないと」とさらに高みを目指す。

 この2日間は東レの堅いブロックとディグに苦しめられ、チームのスパイク決定率を抑えられたが、その中で、相手ブロックを利用する藤中謙のテクニックが光った。藤中謙は、「選手全員、相手のディフェンスにストレスをかけられた。特にミドルブロッカーのブロック力が高いので、相手のブロックの特徴を知った上で、どういう組み立てをするか、そこからスパイカーがブロッカー、レシーバーに対してどういう決め方をすればいいのか、という今回の経験は僕らの成長につながると感じた」と話す。

 サンバーズにとって、その経験を活かす次なる舞台は、12月6日にインドで開幕する「FIVB世界クラブ男子選手権大会2023」だ。

 山村監督は、「この2日間ともにタフな試合の中で、セットを失ってからの切り替え、スイッチの入れ方など学ぶところが多かった。この経験をもとに、チャレンジ精神を忘れずに世界クラブ選手権を戦いたい。相手の高いブロックに対して、アウトサイド陣がフロントで、特にアラインがどうスパイクを打っていくかというのが一つのポイントになってくると思う」と注目点を挙げた。

 日本代表としての経験が豊富な小野寺も、クラブチームとして世界と戦うのは初めて。「世界を経験したことがない選手がほとんどですし、普段とは違う高さ、スピード、パワーを感じながらの試合になると思うので難しい試合になると思う。それでもサンバーズの強み、日本人らしいバレーを試合の中で発揮することが大事。試合を通して全員が一つ二つレベルアップしたい」。

 藤中謙も、「正直、世界のレベルは想像がつきませんが、今までVリーグでやってきたこと、僕らができることをまずは実践していきたい。そしてバレーボールを楽しみたい」と意気込みを語る。

 アジア王者としての自信と、チャレンジャー精神を持って、初めて経験する「クラブチームの世界一決定戦」に挑む。

2023/24シーズン

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