2023-24Ｖ.LEAGUE DIVISION1第8戦。現在6勝1敗で2位につけているサンバーズは、8位ジェイテクトSTINGSと対戦した。

　第1セットは先行されるが、佐藤のCクイック、ブロックの連続得点で追いつくと、その佐藤のサーブで崩し、ムセルスキーのカウンターアタックなどで得点につなげ6-4とリードした。追いつかれても、ムセルスキーの強烈なサービスエースで再び先行。ジェイテクトのブロックなどで逆転されるが、中盤、大宅のサーブで揺さぶり、好守備からムセルスキーがスパイクを決めて12-11と逆転。ブロックとディグが機能しているサンバーズは、その後も好守備から藤中謙のパイプ攻撃やムセルスキーの巧みなフェイント、アラインのパワフルなスパイクなどで点差を広げ、小野寺が相手のクイックをシャットアウトし20-13と大差をつけた。大宅のディグから藤中謙がツーでバックアタックを決めるなど、アグレッシブなプレーで流れを渡さず、サンバーズがセットを先取した。

　立ち上がりは相手に先手を取られたが、佐藤のクイック、ブロックの3連続得点ですぐに流れを引き寄せたことが大きかった。佐藤は「いつも目の前のプレーに必死なので、特別チームを勢いづかせるという意識はなかったですが、得意なコースにしっかり打ち込めたので自分としても盛り上がっていけた」と振り返る。

　第2セットはアライン、小野寺の連続ブロックで先行すると、大宅は小野寺のクイックを連続で使い、小野寺はタイミングをずらしながら打ち分けて7-3とリードした。さらに、小野寺のサーブで崩し、ダイレクトボールを佐藤が押し込みリードを広げる。このセットもサンバーズは粘り強くボールに食らいついて相手スパイクを落とさない。終盤にはジェイテクトの強力なスパイクを藤中颯が拾い、大宅が相手コート側からつないだボールをムセルスキーが豪快に決め18-11と引き離した。その後も藤中謙のブロックやアラインのスパイクなどで得点を重ね、セットを連取した。

　第3セットはジェイテクトがブロックや守備で流れをつかみ3-5と先行される。藤中謙のスパイクや佐藤のクイックなどでサイドアウトを重ねていくが、中盤、サーブで崩されて立て続けにブロックに捕まり8-12とリードを広げられた。ジェイテクトがセッターを関田誠大から河東祐大に交代したこのセットは、サンバーズのブロックと守備が思うように機能しない。終盤はサンバーズにサーブミスが続いて追い上げられず、セットを奪われた。

　それでも第4セットは佐藤のブロックで好スタートを切ると、その佐藤のサーブで崩し、ムセルスキーが巧みに得点につなげ5-2とリードする。ジェイテクトのサービスエースやカウンターアタックでジリジリと追い上げられ12-12と追いつかれるが、アラインが強力なサーブを打ち込み、ムセルスキーが自らの守備からスパイクを決めて14-12と再び抜け出す。終盤は堅いブロックで相手スパイクを決めさせず、ムセルスキーのスパイクでブレイクを奪うなど4連続得点で21-16とリードを広げた。最後は小野寺の高さのあるクイックやアラインのパイプ攻撃で締め、ゲームセット。セットカウント3-1で勝利し、サンバーズは連勝を5に伸ばした。

　前日の試合後、リベロの藤中颯が「ブロックとディグの連携を修正したい」と話していたが、その通りにこの日は出だしからブロックとディグが機能した。

　ミドルブロッカーの佐藤は「ミーティングで相手セッターの傾向を再確認したので昨日より迷いなくプレーすることができた。ブロックタッチも取れていたし、ディグの位置どりも対応できていた」。

　山村監督も「昨日の課題だった相手のオポジット（都築仁）に対するブロックディフェンスはかなり修正でき、サンバーズのペースで試合を運べた」と語る。

　その一方、ジェイテクトのセッターが交代した第3セットは対応に苦労した。「常にリードされる展開で、相手のサーブレシーブもよかったので的を絞れませんでした。でも4セット目は徐々に対応でき、終盤にブレイクして引き離すことができたのでよかったです」と佐藤。

　8試合を終えてサンバーズは7勝1敗の2位。ここまでの戦いについて山村監督は、「今季もサンバーズの攻撃力は健在だと思う。新加入の選手により、選手起用の幅も広がりました。戦術理解も深く、全体的にやるべきことが明確になっていて、選手たちにも迷いが少ないように感じる」と手応えを語る。

　今週末は試合がないため、「サーブとブロックの個別スキルを強化し、トランジションの場面でも攻撃力を活かせるようにしていきたい」とさらなる強化にあてる。

　2週間後の11月18日にスカイアリーナで行われるホームゲーム・日本製鉄堺ブレイザーズ戦では、さらにスケールアップしたサンバーズの姿を披露する。