2023-24Ｖ.LEAGUE DIVISION1第7戦。現在5勝1敗で2位につけているサンバーズは、ジェイテクトSTINGSと対戦した。

　第1セットは小野寺のブロック、サービスエースなどで先行し、藤中謙の好守備をムセルスキーが得点につなげて8-5とリードした。中盤、ミスが出て追い上げられるが、藤中謙が巧みなショートサーブでノータッチエースを奪い17-14と再びリード。藤中謙のパイプ攻撃やムセルスキーのスパイクで得点を重ねていく。終盤、ジェイテクトにサービスエースを奪われ追い上げられるが、藤中謙が再三の好守備で粘り、ムセルスキーが得点につなげて再び抜け出す。アラインがコートエンドにノータッチエースを決めて22-18と引き離し、セットを先取した。

　第2セットは序盤、コンビが合わない場面も見られるが、小野寺や藤中謙が慌てることなく対応し、得点を重ねていく。小野寺のサーブで崩してチャンスを作ると、佐藤の鋭いCクイックで切り返して8-5とリード。ムセルスキーがジェイテクトのティネ・ウルナウトのスパイクをブロックしたり、佐藤のサーブで崩して13-8と点差を広げた。その後、藤中謙の2本のブロックポイントなどで18-10と大差をつける。終盤、ジェイテクトの守備に粘られて切り返され、追い上げられるが、ムセルスキーのスパイクで流れを切ると、その後も佐藤のクイックやムセルスキーのスパイクで得点を重ね、セットを連取した。

　第3セットはジェイテクトの堅い守備から切り返され2-5と先行されるが、小野寺のサーブで揺さぶり、佐藤が相手のクイックをブロックしたり、藤中謙がカウンターアタックを決めて6-6と追いつくと、大宅のサーブで崩し、ムセルスキーのブロックで仕留めて8-7と逆転。その後ジェイテクトのミスでリードした。中盤追いつかれるが、終盤、アラインや佐藤の好守備をムセルスキーが立て続けに得点につなげてラリーを制し、小野寺のブロックも出て20-16と引き離した。

　ところがそこからジェイテクトのサービスエースなどで追い上げられる。大宅のブロックで流れを断ち切ったかに見えたが、その後も相手のサーブに押されて23-24と一気に逆転され、最後はジェイテクトのブロックでセットを奪われた。

　リベロの藤中颯は、「終盤、相手の攻めてきたサーブが入ってきた。あそこは本当に相手のサーブが良かっただけなので、そういう時は無理せず（セッターに返そうとせず）しっかり上にあげようと。そこから決めきれるスパイカーがうちにはいるので。そこを第4セットは意識しました」と振り返る。

　セット間にはムセルスキーから「気を緩めず最後までしっかりやろう」という声も飛んだ。

　第4セット、集中力を取り戻したサンバーズは大宅やアラインの好守備をムセルスキーが得点につなげて好スタートを切る。ブロックタッチから、アラインが立て続けに強烈なスパイクを決めてブレイクし、6-2とリードした。中盤、ジェイテクトのサーブに崩されたり、守備から切り返されて追いつかれたが、ムセルスキーが強力なサーブでエースを奪い15-13と再び先行。ムセルスキー、アラインのスパイクでサイドアウトを重ねていく。終盤にはリリーフサーバーの西田のサーブで崩し、アラインのブロックで仕留めて21-18とリードを広げた。その後追い上げられるが、小野寺のクイックで食い止めると、最後は佐藤のブロックで締めてゲームセット。セットカウント3-1で勝利した。

　セットを奪われた後の第4セット、高い打点から強力なスパイクを次々に決めてチームに流れを引き戻したアラインはこう振り返った。

「ちょっとでも気を緩めたら、相手のチャンスになる。3セット目はそうなってしまったので、4セット目は緩めることなく、ずっと最後まで頑張ろうと思った。勝ってよかったです。今日はサーブとスパイクはよかったと思うけど、ジェイテクトのサーブが良くて、僕のサーブレシーブがずれたりエースを取られたりしたので、そこはまだまだ頑張らないとあかん」

　藤中颯は、「今日は自分たちのサーブレシーブとサーブが鍵になると思っていた。その部分に関しては全体的にはよかったと思うけど、取られたセットはブロックとディグの連携がうまくできていなかったところもあるので、明日はそこを修正したい」と翌日の試合を見据えた。

　連勝を4に伸ばしたサンバーズ。勝ち星を重ねながら、完成度を高めていく。