試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE JTサンダーズ広島戦

開催日時
2024年1月14日(日) 13:35
会場
おおきにアリーナ舞洲(舞洲アリーナ)
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 18-25
  • 21-25
  • 25-23
  • 25-22
  • 15-11

WIN

2

JTサンダーズ広島

試合経過

 V.LEAGUE DIVISION1第20戦。現在16勝3敗で2位のサンバーズは、3位JTサンダーズ広島と、ホーム・おおきにアリーナ舞洲で対戦した。

 この日は前日途中出場で活躍したアウトサイドの兪が先発出場し、アラインと対角を組んだ。第1セットはJT広島が戦術的なサーブで兪を狙って揺さぶり、サンバーズのスパイクがブロックとディグに阻まれなかなか決まらない。ムセルスキーのスパイクで得点してついていくが、中盤、サーブレシーブを崩されてラリーに持ち込まれブロックされたり、新井雄大にサービスエースを奪われるなど連続失点し8-15と大差をつけられた。その後、兪に代わり藤中謙がコートに入ってサーブレシーブを安定させ、アラインや藤中謙のパイプ攻撃、小野寺のクイックなどでサイドアウトの流れを作る。セットは奪われたが、浮上するきっかけはつかんだ。

 第2セットはアラインの好守備を藤中謙が得点につなげると、アラインが強烈なサーブでエースを奪い2-0。ムセルスキーのカウンターアタックで4-1と好スタートを切った。その後逆転されるが、小野寺が相手のクイックをシャットアウトし9-8と逆転。意表を突くフェイントを相手コートの真ん中に落とすなど、藤中謙の巧みなスパイクでサイドアウトを重ね、大宅のブロックで13-11と先行した。ところが終盤、JT広島の巧みなサーブに崩され、堅いブロックとディグから切り返されて逆転され、セットを連取された。

 前日と同じ展開で迎えた第3セット。藤中謙がフェンスに激突しながらつないだり、相手コート側まで走ってトスを上げるなど、再三ボールに食らいついてつなぎ、最後はムセルスキーのブロックでラリーを制し9-6と先行した。中盤もサーブで攻め、ムセルスキーのスパイクでブレイクし15-10と点差を広げる。終盤、サーブで崩されたり、ミスが出て22-21と迫られるが、最後はムセルスキー、アラインのスパイクで逃げ切り、セットを取り返した。

 第4セットも藤中謙がスパイク、ブロックで3連続得点を挙げ3-1と好スタートを切る。JT広島が好守備で粘りラリーが続くが、サンバーズもリベロ藤中颯が守備に、つなぎに再三好プレーを見せ、粘り強く1点ずつ重ねてリードをキープしたまま中盤へ。ブロックに捕まり17-17と追いつかれるが、小野寺が立て続けにクイックを決めて流れを切る。JT広島の強力なサーブも藤中謙が正確に返し、自らのパイプ攻撃でサイドアウトをとって逃げ切り、前日と同じくフルセットに持ち込んだ。

 第5セットは小野寺、ムセルスキーの連続ブロックで3-0とスタートダッシュに成功。JT広島・江川の強力なサーブでエースを奪われ6-6と追いつかれるが、アラインがノータッチエースを奪い返して8-6と再び先行。好守備からムセルスキーがカウンターアタックを決めて9-6とリードを広げた。サーブレシーブが乱れても、セッターの大宅がカバーしてほころびを見せず、大宅のノータッチエースで12-8と引き離す。その後、1点差に迫られるが、藤中謙のサーブで崩し、小野寺やムセルスキーのスパイクで得点につなげてゲームセット。2試合連続の逆転勝利を飾った。

 前日とは逆に、先発した兪に代わって第1セット途中から出場した藤中謙が攻守に渡って試合を立て直した。サーブレシーブを安定させ、スパイクでも72.2%という高い決定率を残した。

 前日は珍しくサーブレシーブが乱れて交代し、この日は先発を外れたが、そのことに心が揺らぐことなく、自身のプレーの修正に集中していた。

「昨日悪かったというのは自分でも理解していますし、今日スタートじゃなかったということもそんなに深くは考えていませんでした。昨日は特にサーブレシーブの部分で、相手のサーブに対しての自分のポジショニングと面の感覚に不安というか、うまくいっていない部分があったんですが、今日は自分の感覚のズレというのを修正しながら試合をこなしていけた。その上で最後、勝ち切れてよかったなと思います」

 ボールに反応よく食らいつき、改めて藤中謙が入るとディグが上がり、ボールがつながることも示した。それに呼応するように、セットを追うごとにリベロ藤中颯の守備も冴え、チームに粘り強さが増していった。

 藤中颯は、「昨日今日の1、2セット目は、自信とエネルギーを強く持ってやるというのができなくて、自分の中でうまくいかない部分があった。何か一つできなかった時に、世界クラブ選手権でよかった時と、現状のギャップを感じて、『どうすればいいだろう?』と少し不安が芽生えてきて。そこは反省点なんですが、2セット目の後のインターバルで切り替えて、今日はいいかたちに持っていけた。それこそサンバーズだからこそ、周りの選手、謙ちゃん含め信頼できる人が多いので、自分自身に集中できた。今日はブロックでもいろいろシステムを使って対応しようとして、結果的に後半は多くブロックタッチを取っていたので、それも大きかった」と語る。

 前日から高いスパイク決定率を残していたJT広島のオポジット江川に対して、ブロックチェンジをしてムセルスキーのブロックを当てるなどの対応もうまく機能し、2セットダウンから試合をひっくり返しての、2試合連続の逆転勝利。

 山村監督は、「2セットを取られてから3セットを取るというのは改めてすごいエネルギーがいるなと感じた。あそこから逆転できる強さを今週は見せてくれましたし、最初から力を出し切れていないという課題も見えた」と収穫と課題の両面に触れた。

 主将の大宅も「勝ち切ったことは収穫にはなりましたけど、このままだと間違いなく今後やられる展開は出てくると思うので、もう少し危機感を持って練習から取り組めたらなと思います」と、4連勝にも気を引き締めた。

 次週はアウェイでのVC長野トライデンツ戦。試合開始と同時にエネルギーと集中力を発揮し、立ち上がりからサンバーズらしいバレーを見せつける。

2023/24シーズン

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