試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE ウルフドッグス名古屋戦

開催日時
2023年12月23日(土) 15:00
会場
エントリオ(豊田合成記念体育館)
サンバーズ
サンバーズ

2

  • 25-20
  • 27-25
  • 24-26
  • 22-25
  • 12-15

LOSE

3

ウルフドッグス名古屋

試合経過

 12月23日、V.LEAGUE DIVISION1が再開された。サンバーズにとっては、世界クラブ選手権で銅メダルを獲得してから初めての試合。相手は、昨シーズンのVリーグ王者で、前週行われた天皇杯で準優勝した強敵・ウルフドッグス名古屋だ。

 第1セット序盤は互いにサイドアウトを奪い合う展開。サンバーズは佐藤が強烈なクイックを決めたり、アライン、ムセルスキーのスパイクで得点を重ねる。WD名古屋のサービスエースで先行されるが、小野寺のサーブで崩し、アラインが豪快にパイプ攻撃を叩き込み追いつくと、藤中謙が巧みなショートサーブでエースを奪い10-9と逆転。アラインのブロックで11-9と先行した。追いつかれても、ムセルスキーのサーブで崩して相手のミスを誘い15-12とリードを広げる。返球が乱れたところからでも大宅と小野寺が息の合ったBクイックを決めて隙を見せない。終盤にはリリーフサーバーとして入った喜入が、サイドラインぎわに相手が一歩も動けないノータッチエースを突き刺し、22-18と点差を広げた。最後もアラインの強烈なノータッチエースで締め、セットを先取した。

 第2セットは互いにブレイクし合う白熱した展開。サンバーズはムセルスキーや小野寺の好守備をアラインが得点につなげ10-8と抜け出すが、サービスエースを奪われ追いつかれる。WD名古屋のブロックなどでリードされるが、アラインがエンドライン上にノータッチエースを決めて追いつく。引き離されても、粘り強くラリーを制してついていくと、終盤、ムセルスキーが強力なサーブでプレッシャーをかけ、藤中謙の好守備をムセルスキーが得点につなげ22-22と追いついた。

 そのままデュースに持ち込み、佐藤が強烈なBクイックを叩き込んで勢いに乗ると、藤中颯の好守備をムセルスキーが得点につなげて26-25。最後はムセルスキーがWD名古屋のオポジット、クレク・バルトシュをシャットアウトして27-25。白熱の攻防をものにし、セットを連取した。

 第3セットはWD名古屋に連続サービスエースを奪われ1-4と先行されるが、好守備からムセルスキーや藤中謙が得点につなげて追いつくと、小野寺のブロックで8-7と逆転。ネットぎわの攻防を何度もブロックで粘り、最後は小野寺がスパイクを決めてブレイクを許さない。中盤には好守備で粘り、ムセルスキーが得点につなげたり、相手にミスが出て5連続得点で15-11と引き離した。ところがWD名古屋のサーブでプレッシャーをかけられジリジリと追い上げられると、終盤、スパイクミスが出て20-21と逆転された。ムセルスキーのブロックで24-23と逆転してマッチポイントを握るが、デュースに持ち込まれると、立て続けにサーブレシーブを崩され、WD名古屋のブロック、クイックでブレイクされてセットを奪われた。

 仕切り直した第4セットはムセルスキーのノータッチエースで3-1と先行。藤中颯の好守備も出て流れを渡さない。しかしWD名古屋の守備も堅く、サンバーズのスパイクがなかなか決まらず追いつかれる。中盤、WD名古屋のブロック、サービスエースなどで連続失点しリードされた。それでも、大宅や藤中謙がフェンスに突っ込みながらボールをつなぎ、決してセットを諦めない。すると終盤、ムセルスキーが強力なサーブでエースを奪い20-21と迫る。さらに、藤中颯の好守備で粘り、小野寺が相手のクイックをシャットアウトし21-21と追いついた。ところが、サーブに崩されて連続失点し、セットを奪われデュースに持ち込まれた。

 第5セットはWD名古屋のブロックで先行されるが、ムセルスキーのサーブで崩し、大宅のブロックでラリーを制して追いつくと、アラインのサーブで崩してミスを誘い5-4と逆転。しかしクレクの強烈なサーブでエースを奪われ逆転され、その後5-7と先行された。それでも、大宅のサーブで崩し、アラインがバックアタックを決めて8-8と追いつく。引き離されても、リリーフサーバーの喜入が再び強烈なジャンプサーブを打ち込み、好守備からムセルスキーのスパイクでブレイクし11-11と追いついた。ところがその後サーブに押されてミスが続き連続失点。12-15でゲームセットとなった。

 2セットを連取してからの逆転負けで、国内では約2ヶ月ぶりの敗戦を喫し、リーグでの連勝は9でストップした。

 第2セットまでは、世界クラブ選手権の時の集中力や個々のパフォーマンスの高さをそのまま発揮し、ハイレベルな競り合いを制したが、15分間のインターバルを挟んだ第3セットに相手の守備が機能し始め、終盤、サーブに押されたり、ミスが出て、流れを渡してしまった。

「名古屋さんは非常にいいチーム。相手に簡単に流れを渡すようなプレーをしてしまってはダメだとわかった痛い1敗だった」と山村監督。

 世界クラブ選手権で得たものは多いが、改めてVリーグのレベルの高さ、怖さを痛感した試合となった。佐藤は自戒の念を込めて言った。

「第3セットの終盤、少しミスが出て、そこから自分のいつも通りのプレーができなくなったことに、すごく悔いが残っています。世界クラブでは個人として成長したなと思う部分もありましたが、あの短期決戦だからこそだましだましできていた部分もあるんだなと、今日の試合で痛感しました。Vリーグは長い間戦ってきて、お互いの手の内を知り尽くした上で戦う難しさがある。痛い目を見て、改めてそれを思い出したので、明日は最後までしっかり戦い抜きたい」

 大宅主将は険しい表情でこう語った。

「1人1人がやるべきことを最後まで徹底できなかったことが敗因。世界と戦ってきたという自信を持つのはいいと思いますが、僕は日本国内のほうがレベルが高い部分があると思っていて、相手のつなぎやディグが良くて、こちらの攻撃がなかなか通らない部分も多かった。世界クラブは過去のことであって、今やるべきことはVリーグで結果を残すこと。そこ(世界3位)に浸っている選手がいるなら今すぐそういう気持ちを捨ててほしいし、もし自分にそれがあるなら捨てたい。今日の試合で目が覚めたと思うし、覚まさなきゃいけない。とにかく明日はチームとして、最後25点取るまでサボらないバレーをできればと思います」

 会場がおおいに沸いた見応えのある好ゲームだったが、選手たちにとっては、勝機を逃した反省の多い試合だった。
 同じ間違いは繰り返さない。次戦は全員でリベンジの勝利を取りにいく。

2023/24シーズン

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