2023-24 V.LEAGUE 東京グレートベアーズ戦
- 開催日時
- 2023年12月30日(土) 17:05
- 会場
- 有明コロシアム
0
- 19-25
- 27-29
- 23-25
LOSE
3
試合経過
12月30日、V.LEAGUE DIVISION1は年内最終戦を迎えた。現在13勝2敗で2位のサンバーズは、8位東京グレートベアーズと、有明コロシアムで対戦した。
第1セットはムセルスキーのスパイクでブレイクし好スタートを切るが、その後2本のサービスエースを奪われ4-6と先行された。中盤には東京GBのカウンターアタックやブロックで8-13と引き離される。小野寺のクイック、ブロックで流れを引き寄せたかに見えたが、守備の連携ミスが出たり、相手に切り返されて10-17と引き離された。それでも、小野寺が相手の選手間を狙いサービスエースを決めたり、佐藤のクイックでブレイクを奪い13-17と追い上げる。しかし終盤、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され、再びリードを広げられセットを先取された。
第2セットは、第1セット終盤からアラインに代わってコートに入った兪がブロックを決め好スタートを切る。ムセルスキーが肩周りの張りを感じたため急きょ鳥飼がコートに入るが、その鳥飼がいきなりノータッチエースを奪い5-3と先行した。メンバーが大きく変わる中、存在感を発揮したのが藤中謙。託されたトスを着実に決めてサイドアウトを重ねていく。中盤、東京GBの堅い守備から切り返され12-13と逆転されるが、小野寺のサーブで揺さぶり、鳥飼がバックアタックを決めてブレイクし15-13と再びリード。しかしその後、スパイクミスが出て17-18と逆転された。
それでも、佐藤の力強いクイックで流れを引き寄せ、兪も難しいトスを次々に得点につなげて20-19と逆転。ブロックに捕まり20-23とリードされるが、リリーフサーバーとして入った鍬田が力強いサーブを打ち込み、ワンポイントブロッカーの鬼木がブロックで仕留めて23-23と追いついた。サーブレシーブが乱れても、2試合連続スタメンのセッター西田が巧みなツーアタックを決めてデュースに持ち込む。しかしブレイクのチャンスをものにできず、東京GBのサーブに崩されてブレイクを奪われ、惜しくもセットを連取された。
第3セットは佐藤がエンドラインにサービスエースを決めて2-0と好スタートを切る。その後、鳥飼もこの日2本目のエースを奪い4-1とリードし、藤中謙の巧みなスパイクなどでサイドアウトを重ねる。中盤、追いつかれるが、藤中謙のサービスエースで再びリード。しかしその後、サーブレシーブを崩されて逆転され、スパイクミスで10-12とリードされた。小野寺や藤中謙のブロックで15-15と追いつくが、コンビミスが出たり、スパイクを拾われて切り返され18-21と再び引き離された。鳥飼に代わってオポジットに入ったアラインや、藤中謙がきっちりとスパイクを決めてサイドアウトを重ねるが、一歩届かず23-25でゲームセット。セットカウント0-3で敗れ、今年最後の試合を白星で締めることはできなかった。
この日は今季加入した中国出身の兪が第1セット終盤から出場し、初めて長時間コートに立ち続けた。持ち味の鋭いスパイクやサーブで存在感を見せたが、「コミュニケーションのところがまだ足りない。サーブレシーブやブロックももっとできるようになりたい」と課題を語った。
兪だけでなく、セッターの西田やオポジットの鳥飼という普段出場機会の少ない選手がコートに立ち奮闘したが、セットを奪うことができなかった。
小野寺は、「コミュニケーションの問題やコンビが合わなくて、取りたいところで点を取れなかった。メンバーを代えながら臨みましたが、なかなか自分たちのいい部分を出せずに終わった。僕自身も終盤大事なところで決め切れなかったり、止められなかったので悔しい試合。ディマ(ムセルスキー)がいなくなって相手が守りやすくなっていたと思うし、ブロック面でも大きな壁がなくなって、相手の攻撃の選択肢が広がり、サイドの選手に決められて乗せてしまった」と敗因を振り返った。
山村監督は、「アクシデントもあって途中から出た選手もよく頑張ってくれましたし、最後まで諦めず戦ってくれましたが、相手の攻撃を最後まで抑え切ることができず、高い決定率を残されてしまった。西田は、Vリーグのチームに対しては2日間同じトスワークでは通用しないということや、自分が上げやすいところに上げているとチームを勝たせるのは難しいと明確になり、まだまだ学ばなければいけないと気づけたのではないかと思います」と語った。
「この負けをいかに年明けからの試合に活かすかが重要」というのが全員に共通する思いだ。
小野寺は、「今週は普段出ていない選手たちが出て、改めて1人1人の能力の高さは感じられた。西田がいいパフォーマンスをしてくれた部分もたくさんあったし、アータイ(兪)もいいスパイクを打っていた。ディマが怪我をしてしまうと、(鳥飼)亜斗夢に頑張ってもらわないといけないので、そういうふうに自分にプレッシャーをかけることも必要だと思う。1人1人が今週の試合を踏まえて、年明けの練習からは違った顔つきでできると思うので、よかったとは言えないけど、必要な試合だったのかなと思います」と、チームの変化に期待した。
昨季の決勝でリーグ3連覇を逃した悔しさ、世界クラブ選手権3位の歓喜など、様々な経験や感情を味わってきた2023年のサンバーズ。このラストゲームも糧にして、2024年はさらに強くなった姿で飛翔する。