試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE ウルフドッグス名古屋戦

開催日時
2023年12月24日(日) 15:00
会場
エントリオ(豊田合成記念体育館)
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 25-20
  • 26-24
  • 25-19

WIN

0

ウルフドッグス名古屋

試合経過

2023-24 V.LEAGUE DIVISION1第14戦。前日の敗戦で首位を明け渡したサンバーズは、この日からまた仕切り直し。昨シーズンの王者で、現在4位のウルフドッグス名古屋と対戦した。

 第1セットはWD名古屋のブロックなどで先行されるが、藤中謙がクレク・バルトシュのスパイクを1枚でブロックし5-5と追いつく。互いに好守備が出てラリーが続く中、サンバーズは前日反省を口にしていた佐藤が相手のレフトスパイク、クイックを立て続けにシャットアウトして8-7と逆転。さらに、藤中謙が緩急をつけたサーブでエースを奪い9-7と先行した。二段トスの場面でもムセルスキーだけに頼るのではなく、大宅は積極的にレフトへ配球し、藤中謙やアラインがそれに応える。中盤も藤中謙がショートサーブで崩し、自ら力強いパイプ攻撃を決めてブレイクすると、次はパワーサーブで崩してアラインがダイレクトスパイクを叩き込み17-13と引き離す。相手の強力なサーブにもサーブレシーブ陣が耐え、終盤はムセルスキーのノータッチエースや、藤中颯の好守備、小野寺のクイックなどで点差を広げ、セットを先取した。

 第2セットは小野寺が高梨健太のパイプ攻撃をシャットアウトして3-1と先行。その後追いつかれるが、小野寺が相手の意表を突くサーブで崩し、ムセルスキーが得点につなげて再びリード。中盤、相手の巧みなサーブにコンビを封じられて逆転されるが、アラインのパイプ攻撃でブレイクして追いつくと、藤中謙のサーブから、ムセルスキーのブロックや藤中謙のパイプ攻撃で3連続ブレイクを奪い12-9と引き離した。終盤、強烈なサーブにエースを奪われデュースに持ち込まれるが、サンバーズは慌てない。堅いブロックと守備でチャンスを作り、藤中謙がきっちりとスパイクを決めて締め、セットを連取した。

 前日と同じく2セットを連取し、15分のインターバルを迎えた。前日の試合ではその後に3セットを連取され逆転負けを喫していただけに、ムセルスキーが「昨日と同じシーンだね」と切り出した。山村監督も「昨日と同じことをしたらしょうもないよね。15分間は長いけど、自分たちで集中力をオンオフして、うまく時間を使おう」と声をかけた。

 インターバルが開けた第3セットは、アラインのパイプ攻撃やムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ねていく。このセットも大宅の的を絞らせないトスワークが光り、藤中謙のパイプ攻撃もノーマークで決まると、ムセルスキーの強烈なサービスエースで10-8と先行した。中盤にも、藤中謙が巧みなサーブで揺さぶり、藤中颯がコートの外からつないだボールをアラインが巧みに得点につなげて16-12と点差を広げた。その後も佐藤の力強いクイックやアラインのブロック、スパイクなどでサイドアウトを重ねていく。最後は藤中謙がコートエンドに力強いノータッチエースを突き刺して締め、ゲームセット。相手に付け入る隙を与えなかったサンバーズが、セットカウント3-0で勝利した。

 悔しい逆転負けを喫した前日からこの日にかけて、それぞれのポジションで課題を洗い出し、修正した。

 ミドルブロッカーの小野寺は、「昨日は相手に真ん中の攻撃を多く通され、簡単に決められた。それに対する対応を、(佐藤)謙次と一緒に映像を見ながら話し合ったし、昨日よりディフェンスもしっかり上げてくれた」と語る。この日は相手のクイックの決定率を抑えることができた。

「全部に対応できたわけじゃないけど、明らかに修正できている部分は多かったので、そこはチームの強みだと思う」とチームの修正能力の高さに手応えを得た様子だった。

 また、前日は相手に9本のサービスエースを許したが、この日はサーブレシーブ陣がエースを2本に抑え、大きなほころびを見せることはなかった。藤中謙は言う。

「昨日はサーブレシーブの乱れからセットを落としたり、苦しい展開を作る場面があった。昨日は相手サーブのターゲットに対して、僕らが何も対応できなかったんですが、今日は相手が狙ってくるところをカバーリングしながら、こちらの攻撃も展開できるようなポジショニングをやっていけました」

 藤中謙はサーブ、スパイクでも大きく貢献。サーブは巧みなショートサーブと、相手レシーバーの胸元に襲いかかるパワーサーブを効果的に打ち分けた。

「昨日は相手の真ん中の攻撃に結構決められたので、そうならないために、まずサーブで、強く打って崩すか、相手がミドルを使いにくいところにサーブを入れるなど、どこに打てばブレイクを取りやすいかというベンチの指示通りに打っていきました」と役割を果たした。

 攻撃では、大宅のバランスのいいトスワークが、高い決定率に導いた。二段トスもレフトのアライン、藤中謙に託す場面が多く、2人はうまくブロックを利用して決めたり、難しい状況ではリバウンドを取って攻め直すクレバーなプレーで有利な展開を作った。この日はアラインが、ムセルスキーの24本を上回るチームトップの26本のスパイクを打ち、得点もムセルスキーが16点、アラインと藤中謙が13点と非常にバランスよく分散された。

 山村監督は、「そこは今年、夏場からずっとチームの方針としてやってきたこと。昨日のようにディマ(ムセルスキー)頼りになってしまうと相手にとってはやりやすい。昨日は、謙次が潰れて、アラインが捕まって、セッターが上げる場所が順番になくなっていき、最後にディマがミスをして終わるという展開になってしまった。だから、みんなが影響し合っている、みんなが助け合わないとチームとしては強くならないんだよ、という話を試合前にして臨みました。うちはディマがいるから勝っているわけではなく、今日のように1人1人が最高のパフォーマンスをしないとチームとして勝つことはできないと、昨日の試合で学ぶことができたので、それを一つの教訓として取り組んでいきたい」と語った。

 自身の役割を果たすことの重要性。それを1人1人が胸に深く刻んだ1勝1敗だった。

2023/24シーズン

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