試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE 東レアローズ戦

開催日時
2023年11月25日(土) 14:00
会場
紫波町総合体育館
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 25-23
  • 25-22
  • 20-25
  • 42-40

WIN

1

東レアローズ

試合経過

 2023-24V.LEAGUE DIVISION1第11戦。前週首位に浮上したサンバーズは、岩手県の紫波町総合体育館で7位東レアローズと対戦した。

 第1セットは、東レの堅いブロックとディグに阻まれてなかなかスパイクが決まらず、クイックやサイド攻撃を立て続けにブロックされて8-12とリードされた。それでも、大宅や藤中謙のサーブで揺さぶり、佐藤のブロックで追い上げを開始。佐藤のサーブで崩し、好守備からムセルスキーが立て続けにスパイクを決めて19-18と逆転。スパイクミスが出て逆転されるが、フローターサーブが機能し始めたサンバーズは、小野寺のサーブで崩し、ダイレクトボールを佐藤が叩き込んで23-22と再び逆転。さらに好守備からムセルスキーのスパイクでブレイクし、逆転でセットを先取した。

 第2セットは大宅のサーブで揺さぶり、ムセルスキー、藤中謙の巧みなスパイクでブレイクにつなげて4-2と先行。藤中謙のサーブで崩し、ムセルスキーのブロックで仕留めて6-3とした。中盤、東レのカウンターアタックやサービスエースを奪われて11-12と逆転されたが、藤中謙のサーブで崩し、ブロックと好守備からムセルスキーのスパイクで切り返して逆転。追いつかれるが、佐藤が強烈なクイックで流れを引き寄せる。一進一退の展開の中、小野寺の好守備をムセルスキーが得点につなげ20-18と抜け出すと、藤中謙もブロックを利用して巧みにカウンターアタックを決めて引き離し、セットを連取した。

 第3セットは序盤にムセルスキーのサーブで崩し、小野寺が立て続けにブロックで仕留めて6-3と先行。その後ブレイクされて追いつかれるが、ムセルスキーやアライン、藤中謙のスパイクでサイドアウトを重ねていく。ところが、東レの好守備から切り返されて14-15と逆転されると、終盤はスパイクミスが続いて引き離され、セットを奪われた。

 仕切り直した第4セットはムセルスキーのブロックが壁のように相手スパイクに立ちはだかり先行。追いつかれても、佐藤のサーブで揺さぶり、大宅の好守備をムセルスキーが得点につなげたり、小野寺のブロックで7-4とリードした。しかし中盤、東レのサーブに押され、つなぎやスパイクにもミスが出て連続失点し12-13と逆転された。佐藤の力強いクイックで流れを引き寄せ、ムセルスキーの強力なサーブで崩してミスを誘い16-15と逆転するが、その後ミスが出て逆転される。サンバーズはブレイクチャンスをなかなかものにできず、互いにサイドアウトを繰り返し終盤へ。デュースにもち込み、ブロックタッチからムセルスキーのカウンターアタックで26-25と逆転し、マッチポイントを握った。ここで一気に試合を決めたいサンバーズだが、好守備で粘るもののその後のつなぎの精度が悪く、ラスト1点が奪えない。

 それでも、相手の強力なジャンプサーブをリベロの藤中颯が正確に返し、佐藤の強烈なクイックで27点目を奪って再び流れを取り戻す。互いにボールに食らいつき、粘り強い守備やブロックフォローでボールを落とさず、白熱の攻防は30点を超える。サービスエースを奪われ逆転されるが、大宅のブロックで逆転。その後、逆転されても、セット途中にアラインに代わって入っていた兪が強烈なサーブを打ち込んで崩し39-38とまたも逆転。最後は藤中謙の好守備でチャンスを作り、ムセルスキーのスパイクが相手のミスを誘い、ついに42-40でゲームセットとなった。

 勝利の瞬間、コート上の選手たちには派手に喜びを表現する力も残っていないほどの、死力を尽くした攻防に勝利し、サンバーズが10勝目を挙げた。

「東レさんの驚異的なブロックディフェンスにかなり苦しめられた」と山村監督が言うように、相手に粘られて流れを持っていかれた時間帯もあったが、それを耐え抜き、大接戦をものにした。

 相手コート側までボールを追うなど、懸命に走り続けてボールをつないだセッターの大宅は「勝った瞬間は、喜びよりも、やっと終わったって感じでした」と苦笑する。

「サンバーズだけじゃなく東レさんも、デュースになってから粘りが一段上がった。それこそ気持ちが切れたほうがセットを落とす流れだったので、とにかくボールが少しでも上がったら誰かがカバーして、ムセルスキーに託そうと。観ているお客さんも楽しかったと思うし、こういう試合はやっていて楽しい。それを勝ち切れたことはよかった。東レは非常にブロックディフェンスに優れているチームなので、決まったと思ったボールがつながって、僕の中ではVリーグの中で一番やりづらいチーム。そこに粘り勝ちできたのはすごく大きなことだと思う」

 ミドルブロッカーの佐藤も、「最後のほうは本当に意地というか、気合いというか。40点を越える試合は滅多にやることはないので、本当に疲れていたんですけど、勝ててホッとしているし、最後取り切れたというのは自分たちの成長にもつながったと思います」と安堵の表情だった。

 佐藤は高いスパイク決定率を残し、第4セットのデュースの攻防でも相手に強い印象を与える強烈なクイックを見舞った。

 大宅は、「(佐藤)謙次はサボらない。いつも100%で助走してくれる。正直、まだお互いに探り合っている部分があるので、僕自身はもっと謙次を信じてあげることも必要。(デュースの27点目のクイックは)トライした1本でしたが、あの1本はお互いの自信になったと思う」と収穫を語る。2人のコンビの分岐点になるかもしれない。

 粘り合いに競り勝ち連勝を8に伸ばしたサンバーズ。明日の東レ戦が、世界クラブ選手権前の最後の試合となる。

2023/24シーズン

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