試合日程・結果

GAME

2023-24 V.LEAGUE パナソニックパンサーズ戦

開催日時
2024年3月 3日(日) 14:05
会場
パナソニックアリーナ
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 18-25
  • 25-20
  • 25-21
  • 27-29
  • 22-20

WIN

2

パナソニックパンサーズ

試合経過

 V.LEAGUE DIVISION1、レギュラーラウンド第32戦。前日の試合でフルセットの末、首位・パナソニックパンサーズを破った2位サンバーズは、この日もパナソニックと対戦した。

 第1セットは鬼木のクイックやアラインのスパイクなどでサイドアウトを重ねると、アラインが強力なサーブで崩し、小野寺のブロックで仕留めて11-9と先行する。しかし中盤、パナソニックに2本のサービスエースを奪われ逆転されると、その後もサーブレシーブを崩されて切り返され12-14とリードされた。パナソニックの好守備が相次ぐ中、中盤以降サンバーズは粘り負けしてミスが続き、セットを失った。

 第2セットは序盤につなぎのミスが出て重い空気を引きずるが、ムセルスキーがチームに喝を入れるかのように、強烈なスパイクで次々にブレイクを奪い6-4とリードする。その後はアライン、藤中謙のスパイクでサイドアウトを重ねる。中盤、ブロックタッチからムセルスキー、アラインのスパイクで切り返して点差を広げる。パナソニックの強力なサーブに崩されても、大宅の好プレーでつなぎ、ムセルスキーがスパイクを決めて相手にブレイクを許さない。終盤は鬼木が相手のクイックをシャットアウトして19-15と引き離す。追い上げられても小野寺のクイックで流れを切り、アラインのサービスエースで再びリードを広げ、セットを取り返した。

 第3セットは鬼木の好守備をムセルスキーがつなぎ、藤中謙がパイプ攻撃を決めてブレイクし2-0と先行する。このセットは藤中謙のスパイクを中心にサイドアウトを重ねる。中盤逆転されるが、ラリーを小野寺のブロックで制して12-11と逆転。鬼木がまたもパナソニックのクイックをシャットアウトして15-13と先行する。終盤はリリーフサーバーの甲斐が力強いサーブを次々に打ち込み、小野寺のブロックやアラインのスパイクなどでブレイクし20-15と点差を広げた。その後は小野寺の安定感のあるクイックでサイドアウトを重ね、セットを連取した。

 第4セットは中盤、ムセルスキーのブロックなどで9-7と抜け出すと、ブロックでプレッシャーをかけて相手のミスを誘いリードを広げる。藤中謙のスパイクでサイドアウトを重ね、鬼木のブロックで16-12と点差を広げた。しかしその後、パナソニックのブロックやサービスエースで21-21と追いつかれ、パイプ攻撃をブロックされて逆転される。デュースに持ち込み、アラインのスパイク、ブロックなどで食らいつくが、パナソニックの好守備から切り返され惜しくもセットを奪われた。試合は2日連続のフルセットとなった。

 第5セットは0-2と先行されるが、ムセルスキーが好守備を自ら得点につなげ3-3と追いつくと、藤中謙の好守備が得点につながり4-3と逆転。小野寺のクイックやアラインのパイプ攻撃でサイドアウトを重ねる。中盤、ラリーを取られて逆転されるが、ムセルスキーのサーブで崩し、強烈なバックアタックでラリーを制し12-11と逆転。アラインのサーブで崩し、自らパイプ攻撃を決めて14-11とマッチポイントを握った。

 ところが、パナソニックのカウンターアタックやブロックで連続失点し14-15と逆転される。それでもデュースに持ち込むと、鬼木のクイックやムセルスキーのスパイクでサイドアウトを重ね、喜入の好守備をムセルスキーが得点につなげ18-17と逆転。ピンチを小野寺のブロックでしのぎ、最後はパナソニックにミスが出て22-20。2日連続の激戦に競り勝ち、27勝目を挙げた。

 山村監督が「(藤中)颯志が、昨日崩れたところから立て直し、高い返球率を残したのは大きな収穫」と語ったように、パナソニックの変則的なサーブに対し、リベロの藤中颯が対応してチームに安定感を与えた。

「この土日を通して、(サーブレシーブは)選手ごとにこのゾーンを守るという約束事は明確になっていたけど、昨日は僕の個人的なスキルの問題で、特にフローターサーブに崩されていた。今日は切り替えて、考えすぎずにやれました」と藤中颯。

 攻撃ではミドルブロッカーの小野寺が16本中13本決定し81.2%という高いスパイク決定率を残して軸となり、連続失点を断ち切る得点も多かった。

「昨日は相手のブロックにかかって決めきれないシーンがたくさんあって、大宅のトス回しにかなり負担をかけていたと思う。今日はコースも幅広く打てていたし、難しいボールをプッシュしたり、長いコースに打って決められた」と小野寺。

 体の後ろから来る難しいトスに対しても、「周辺視野で全体を見るようにして、常に選択肢を1つだけじゃなく何個も持つようにしている」という対応力で得点につなげ、チームを救った。

 ただ、小野寺も藤中颯も「相手がベストメンバーでない中、僕らとしてはもっと有利な展開を作れたんじゃないか」、「勝てたことは非常に嬉しいしホッとしましたが、この2日間は悪い点も見られたので素直に喜びきれない部分もある」と満足していない。

 小野寺は、「個人的にはブロックでうまく使われてしまうシーンがあったし、例えば僕が2本目のつなぎに行かなかった場面があったり、喜入と鬼木がお見合いしたり、そういうもったいない、防げるシーンが多く出て、連続失点することもあった。そういう1点が命取りになることもある」と課題を挙げた。

 それでも、層の厚いパナソニックに連勝したことは間違いなくプラスだ。山村監督は、「これで2勝2敗になったので、パナソニックさんに対してあまり苦手意識を持たずにファイナルステージに臨める。勝ったことを自信にしてほしい。その上で、課題にしっかり目を向けていく」と語った。

 この勝利で首位・パナソニックに1勝差に迫り、レギュラーラウンドは残すところ4試合。

「(1位になる可能性は)他力なので、他チームの結果は考えず、自分たちのコンディションやパフォーマンスにフォーカスして残りの試合に勝つことが最優先」と藤中颯。

 小野寺も「残り4試合、ホームの皆さんに勝つところをお見せするのが一番。ファイナルに向けてというところを考えすぎず、目の前の1戦に向けて、どれだけみんながアグレッシブに戦えるかが大事」と話す。

 次週はホーム・おおきにアリーナ舞洲で、3位ウルフドッグス名古屋を迎えうつ。引き続き、強敵との順位のかかる重要な試合。さらに精度を高めて勝利を目指す。

2023/24シーズン

TOP