試合日程・結果

GAME

2022-23 V.LEAGUE 堺ブレイザーズ戦

開催日時
2023年3月 4日(土) 15:00
会場
スカイアリーナ (第一総合運動場)
サンバーズ
サンバーズ

0

  • 22-25
  • 20-25
  • 30-32

LOSE

3

堺ブレイザーズ

試合経過

<試合経過レポート>
 2022-23V.LEAGUE DIVISION1レギュラーラウンドは残すところ1ヶ月となった。現在2位のサンバーズは、3位堺ブレイザーズと、ホーム・箕面市のスカイアリーナで対戦した。堺は前半戦の対戦で、サンバーズが唯一2連敗した相手だ。

 2位対3位の対決は、試合の立ち上がりから白熱した展開となる。サンバーズは彭の高さのあるクイックを中心にサイドアウトを重ねていく。堺のブロックやサービスエースで7-10とリードされるが、彭のクイックで流れを引き寄せ、アラインの強力なサーブで崩して好守備で拾い、ムセルスキーのカウンターアタックで追い上げる。そして藤中颯の好守備をムセルスキーが得点につなげ15-15。藤中謙のサーブで揺さぶり、堺のミスを誘い16-15と逆転した。さらに、小野がエンドラインぎわにノータッチエースを決めて18-16とリードする。しかし終盤、堺の好守備にサンバーズの攻撃を阻まれて逆転されると、ミスが続いて引き離され、セットを奪われた。

 第2セットは堺のセッター深津旭弘にサービスエースを奪われるが、大宅もサービスエースを奪い返し2-2とすぐさま追いつく。しかし堺の堅いブロックとディグに阻まれてサンバーズのスパイクが決まらず、ラリーを奪われ2-5とリードされた。その後、堺のシャロン・バーノンエバンズの強力なサーブにエースを奪われ点差を広げられるが、藤中謙のブロックで踏みとどまると、大宅のサーブで崩し、小野の鋭いクイックで切り返し10-11と迫った。しかし再びサービスエースを奪われ引き離される。小野、彭のクイックでサイドアウトを重ねるが、終盤、このセット4本目のサービスエースを奪われリードを広げられた。藤中謙に代わりコートに入った鍬田が鋭いスパイクを決めて気を吐くが、点差を詰めることができず、セットを連取された。

 後がなくなったサンバーズは、第3セットの立ち上がり、鍬田が強烈なサーブでレシーバーを吹き飛ばしてエースを奪い、チームに勢いをつける。堺の強力なスパイクに対してもブロックとディグで粘り強く対応し、アラインのカウンターアタックで5-3と先行。追いつかれても、彭が狙いすましたサーブで連続エースを奪い9-6。大宅のブロックで10-6と点差を広げた。堺のサーブに揺さぶられても、巧みな小野のクイックでサイドアウトを切り、小野のブロックで12-8と引き離す。さらに、鍬田がこのセット2本目のサービスエースを奪って16-10と点差を広げた。

 ところがその後、スパイクミスが出たり、堺のディグの驚異的な粘りに阻まれて追い上げられ、20-20と追いつかれた。それでも鍬田がサーブで崩し、3枚ブロックで仕留めて22-20と再び抜け出すが、堺のブロックで追いつかれデュースに持ち込まれた。その後は互いにサイドアウトを取り合う展開。サンバーズはムセルスキーのスパイクやブロック、彭のクイックなどでサイドアウトを重ね、接戦は30点を超えた。しかし最後はこの日苦しめられたバーノンエバンズにサービスエースを奪われゲームセット。セットカウント0-3で敗れた。

 この日は終始、堺の強力なサーブと堅いディフェンスに苦しめられた。小野、彭のミドル陣は高いスパイク決定率を残したが、サイド攻撃の決定率を抑えられ、逆に堺のオポジット、バーノンエバンズの高さのあるスパイクに得点を重ねられた。

 首位のウルフドッグス名古屋に引き離される痛い敗戦となったが、その中でも、途中出場で流れを変えた鍬田の活躍は明るい材料だった。

 肩の痛みのため一時離脱していた鍬田にとっては、この試合が復帰戦。第2セットの途中にコートに入ると、安定したサーブレシーブと、インナーに鋭く打ち抜くスパイクで流れを引き寄せ、周囲にも声をかけて重苦しかった雰囲気を徐々に変えていった。
「ビハインドな状況が続いていて、颯志も今日は焦りがあったと思うし、アラインもちょっとおされているというのが、入った瞬間にわかって、そこは同世代なので、プレッシャーのない自分が声かけをしようと。ちょっと引いている部分があったので、強気で攻める、向かっていく姿勢が大事だと思った。大宅さんも声をかけていたんですけど、やっぱり1人でやるのはしんどいし、自分もいつもそういう状況では声をかけてもらっているから。助け合いだと思うので」

 第3セットはチームに勇気を与える2本のサービスエースも決め、敗戦の中でも大きな存在感を発揮。山村監督も「いい仕事をしてくれた」と評価した。

 ファイナルステージ進出に向けて、どのチームもギアを上げてくる終盤戦。プレッシャーのかかる試合でも臆することなく、チームに勢いを与える選手の存在は欠かせない。

<試合後のコメント>
■山村宏太監督
 まずは堺さんの勝利に対する執念がすごかったと思うし、それがディフェンス、スパイク、ブロックすべてに表れていた。逆にうちは、なんとなく入ってしまったかなというのが反省点。うちはやはりディマ(ムセルスキー)とアラインが決めないといけないし、そのためにも(藤中)謙也と颯志がサーブレシーブを返さなきゃいけない。ハイセット(二段トス)になるシーンは絶対にくるんですが、そこでディマがうまくリバウンドを取って攻め直す、というのはうちのバレースタイルで、今日もそこはうまくいっていたけれど、ブロックが1枚になった時のバックアタックが決まらないとか、ミスが出たりするパターンになると苦しい展開になる。いかにそれぞれが自分の役割をまっとうするかが大事。

■小野遥輝選手
 堺さんのサーブからのディフェンスがすごく機能していて、こちらの決定率が下げられてしまった。こちらのサーブも2セット目以降、強く打っていけたんですけど、相手のサーブレシーブが返っていて、いい状態でコンビを組まれる場面が多かった。バーノン選手は高さがあるので、Aパスが返ると上から打たれ、クイックも通されてしまった。なかなかタッチを取れずに決めさせてしまったのはミドルとして反省点。(その中でもクイックで85.7%の決定率を挙げた)大宅と2人で、入り方とかそういう部分を工夫してやろうという話をしていたので、そこがうまくつながったかなと。自分は決めなければいけない役割。でもまだ決めきれていないところがあるので、しっかり詰めて、最後までしっかり状態を上げていけるようにやっていかなきゃいけない。

 引退が発表されましたけど、だからといってこうしようというのは特に考えていません。まだ試合が残っているので、そんなに実感がないというのもあります。残り試合がなくなっていくにつれて、ふつふつと感じ始めるのかもしれないですけど、やっぱり全部終わってからかなと。最後、勝って、優勝して、最後の最後そこでようやく終わりになると思います。

■鍬田憲伸選手
 今日は相手のバーノン選手の高さのあるスパイクと強いサーブになかなか対応できず、向こうのブロックディフェンスも良かったので、打っても拾われる苦しい展開だった。自分が入った時は、まずはサーブレシーブと、雰囲気を作ることを心がけてコートに立ちました。試合に出られるチャンスは、レギュラーの人たちに比べたら少ないので、自分たちはそれをものにしないといけない。その少ないチャンスにベストパフォーマンスを持っていかないと。難しいことですけど、しっかりそこでアピールしないと、チームに貢献できないので、常に準備しておかないといけないと思っています。

 自分たちも(ファイナルステージに進出できる)4つに残るためには明日は絶対に負けられないですし、観に来てもらっているファンの人もたくさんいるので、どんな状況でも自分たちのベストなパフォーマンスを出す。今日の負けは切り替えて、明日はバーノン選手に対するブロックをアグレッシブにいかないといけないし、そのためにはまず自分たちのサーブをアグレッシブに攻めていきたいと思います。

2022/23シーズン

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