試合日程・結果

GAME

2021-22 V.LEAGUE ジェイテクトSTINGS戦

開催日時
2022年4月 3日(日) 11:30
会場
エントリオ(豊田合成記念体育館)
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 20-25
  • 25-22
  • 25-19
  • 25-21

WIN

1

ジェイテクトSTINGS

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

試合経過

 2021-22V.LEAGUE DIVISION1はレギュラーラウンド最終戦を迎えた。前日の試合で2位が確定したサンバーズは、7位ジェイテクトSTINGSと対戦した。

 第1セットはムセルスキーや小野のスパイクでサイドアウトを重ねるが、ジェイテクトのサービスエースやブロックで4-6と先行される。中盤、久しぶりに先発出場した藤中が好守備を重ね、最後は藤中のパイプ攻撃でラリーを制して流れを引き寄せるが、中盤、ジェイテクトの強烈なサーブにエースを奪われたり、切り返されて連続失点し8-13と引き離された。相手のクイックを拾ってムセルスキーのスパイクで切り返し11-14と追い上げるが、サンバーズのスパイクを粘り強く拾われて切り返され、再び点差を広げられた。小野のクイックで流れを切り、藤中の好守備から、ムセルスキーがカウンターアタックを決めるサンバーズの得点パターンが出て16-18と追い上げるが、終盤、再びジェイテクトのサーブに押されてミスが出たり、切り返されて点差を広げられ、セットを失った。

 ファイナルステージを戦うチームが、ここで負けてはいられない。山村監督は選手たちに「見にきてくれているファンの方にとって面白い試合ができているのか? 今日勝っても負けても順位は変わらないけど、最後まで見てくれる人のためにも、来週のファイナルステージのためにも、もっと気持ちを出してやらなきゃいけないんじゃないか」と喝を入れた。
「選手たちにとってモチベーション作りが難しかったと思う。でもアスリートにとってお客様に見てもらえることが一番のモチベーションであり、我々の仕事なわけですから。それに、ファイナルステージで対戦する相手を見越して、今日チェックしておきたいポイントを選手にも伝えて臨んでいた。そこに対してスイッチが入っていなかった選手がいたので」と山村監督
「監督の喝が効いた」と鶴田や大宅が言うように、第2セットは集中力が高まった。大宅のサービスエースで好スタートを切り、柳田のカウンターアタックで3-1と先行。その後逆転されるが、ムセルスキーのブロックで逆転。サービスエースを奪われても、ムセルスキーのサーブで立て続けに崩し、柳田やムセルスキー、彭のスパイクで切り返して10-6と引き離す。その後もムセルスキーが強力なサーブを打ち続け、コートエンドにノータッチエースを決めたり、柳田のブロック、彭のクイックで得点につなげ、計10連続得点で15-6と一気に大差をつけた。終盤、ジェイテクトのブロックに捕まったり、サービスエースを奪われて追い上げられるが、最後はムセルスキーのスパイクで逃げ切り、セットを取り返した。

 第3セットは、藤中のパイプ攻撃やブロックで7-5と先行。追いつかれるが、彭のクイックで流れを切り、ムセルスキーのカウンターアタックや、彭がサイドラインぎわにノータッチエースを決め10-7とリードした。スパイクミスが出て追い上げられるが、中盤、小野が相手のパイプ攻撃をシャットアウトしたり、ブロックのワンタッチで粘り、ムセルスキーが得点につなげて15-10と再び引き離した。セット途中から柳田に代わって入ったアラインも、強力なサーブや安定したサーブレシーブで存在感を発揮する。終盤、アラインの好ブロックから藤中のパイプ攻撃で切り返してセットポイントを奪い、サンバーズがセットを連取した。

 第4セットは藤中に代わり鍬田がコートに入る。序盤は互いにサイドアウトを奪い合い、サンバーズはアラインのサービスエースで先行。その後、サーブレシーブを崩されて逆転されるが、鍬田のブロックで8-7と逆転。大宅がノータッチエースを奪い9-7と先行した。中盤、スパイクミスが出て追いつかれると、サンバーズのスパイクを拾われて切り返され12-13と逆転される。それでも、小野のクイックやムセルスキーのスパイクで流れを取り戻し逆転。鍬田が強力なジャンプサーブで崩し、自らのパイプ攻撃で得点につなげて18-16とリード。さらに鍬田が強烈なサーブでエースを奪い19-16とした。スパイクミスが出たり、ジェイテクトの強力なサーブにエースを奪われ19-19と追いつかれるが、鍬田の正確なサーブレシーブから小野が強烈なクイックを決めて立て直し、ムセルスキーが豪快に連続サービスエースを決めて23-20と引き離す。最後はアラインのサービスエースで締めてゲームセット。サンバーズがレギュラーラウンド最終戦を逆転勝利で飾り、27勝9敗の2位でレギュラーラウンドを終えた。

 この試合は、怪我で離脱していた藤中が約2ヶ月ぶりに先発出場。来週末からのファイナルステージに向けて、試合勘を取り戻すことが急務だった。立ち上がりはサーブレシーブの感覚や連携、相手ブロックへの対応などに苦労したが、セットを追うごとに本来のプレーを取り戻し、藤中の好守備から得点につなげるサンバーズらしいブレイクも増えた。
「試合の緊張感や感覚を、スタートから出ることによって感じられた部分があった。1セット目はサーブレシーブの連携だったり、ちょっとした判断で一瞬迷ったり、まだまだだなというプレーがあった。でもプレーを重ねるにつれて徐々に改善できました。レシーブもスパイクも、いろんなシチュエーションがあって、相手あっての動きですから、やっぱり実戦の中でしかつかめないものが多くあるなと感じた。来週、自分がどういう役割になるかわかりませんが、チームが勝つために、自分ができることをしっかりやれる準備をしていきたいと思います」
 試合後半は久しぶりにアラインが出場して安定したプレーを見せるなど、ファイナル3に向けて収穫を得られた試合となった。
 レギュラーラウンドはチームとしてサーブレシーブに苦しんできたが、この終盤戦、ミドルブロッカーも含めて新たなフォーメーションを取り入れ、改善を図ってきた。リベロの鶴田はこう胸を張る。
「サーブレシーブの連携に関しては本当に良くなってきたと思うし、チームとして自信を持って入れているんじゃないか。ファイナルステージで戦う相手はいいサーブを持っているチームで、ショートサーブも打てる選手がたくさんいますが、そこには自信を持って対応できると今は言えます」
 今リーグ限りで勇退する鶴田にとっては、残るはファイナルステージのみとなった。
「レギュラーラウンド最後の試合で(東福岡高校の同級生でジェイテクトのセッター)久保山(尚)選手と最後に対戦できたのは、なんかいい1日だったかなと思います」と試合後、少しだけ感慨に浸ったが、ファイナルステージの話になると湿っぽさは吹っ飛んだ。
「自分が最後だから優勝したいということではなくて、今季、このメンバーでみんなと戦ってきて、本当に苦しいシーズンだったので、だからこそ優勝を勝ち取りたい。連覇したい。ただそれだけです。最後だというのは、終わってから沸いてくるものだと思う。今は次の土曜日の試合(ファイナル3)に勝って、日曜日の試合(ファイナル)につなげるために頑張るだけです」
 3位パナソニックパンサーズと対戦する4月9日のファイナル3は一発勝負。勝てば、10日、17日と2週に渡るファイナルに進出できる。鶴田、加藤、松林とともに残り2週間燃え尽きるまで戦うために、まずはファイナル3を、全員で勝ち切る。

2021/22シーズン

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