試合日程・結果

GAME

2020-21 V.LEAGUE 東京大会 FC東京戦

開催日時
2021年3月14日(日) 14:00
会場
町田市立総合体育館
サンバーズ
サンバーズ

3

  • 21-25
  • 24-26
  • 25-19
  • 25-17
  • 15-8

WIN

2

FC東京

スターティングメンバー

鶴田 大樹

リベロ

リザーブメンバー

試合経過

2020-21V.LEAGUE DIVISION1(V1)レギュラーラウンド第30戦。現在27勝2敗で首位を走るサンバーズは、8位FC東京と対戦した。
 第1セット序盤、サンバーズはムセルスキーや柳田が懸命につなぎ、藤中がバックアタックをたたき込んで3-1と先行する。しかしこの日はFC東京のサーブが走る。サービスエースを奪われて7-7との同点とされ、クイックをブロックされて逆転された。さらに、サービスエースを奪われ8-11と点差を広げられる。それでも、ムセルスキーが連続サービスエースを奪って12-12の同点に。さらに、柳田の好守備を藤中が得点につなげて14-13と逆転した。しかしサービスエースを奪われて15-16と再び逆転される。サンバーズは堅いブロックで粘りラリーに持ち込むが、FC東京の攻撃を封じられない。逆にサンバーズのスパイクは拾われて切り返され、リードを広げられて、8試合ぶりにセットを失った。
 第2セットは、サンバーズにミスが出たり、FC東京のカウンターアタックで1-4と出遅れた。その後はムセルスキーや柳田のバックアタックでサイドアウトを重ね、このセットからコートに入った加藤が勢いよく走り回り、流れを変えようとする。すると中盤、ムセルスキーの2本のサービスエースやカウンターアタックで、11-11と一気に追いついた。ところが、FC東京のサーブに押されて再び先行されると、カウンターアタックを決められ13-16とリードされた。
 大宅が鋭いジャンプサーブでエースを奪い15-16と追い上げるが、FC東京のブロックに捕まり17-20と再びリードされる。それでも、ムセルスキーのサービスエース、塩田のブロックで20-20と追いつくと、ムセルスキーが連続サービスエースを奪い22-20と一気にリードした。ところが、スパイクミスが出て追いつかれ、FC東京のサーブに押され、ミスが出て23-24とセットポイントを握られた。ムセルスキーのスパイクでデュースに持ち込むが、カウンターアタックを決められて24-26。ムセルスキーが、このセットだけで6本ものサービスエースを奪う奮闘を見せたが、それでもサンバーズは主導権をつかめず、セットを連取された。
 後がなくなった第3セットは、柳田が立て続けにスパイクを決め5-3と先行した。ミドルの位置でブロックに跳んだムセルスキーが相手のクイックをシャットアウトして10-7とリードを広げる。中盤、サービスエースを奪われて追い上げられるが、柳田がサービスエースを奪い返し14-11と再び点差を広げた。さらに、大宅のジャンプサーブで崩し、小野がブロックで仕留めて17-13と引き離す。その後も小野の強烈なクイックで流れを渡さず、藤中のパイプ攻撃で21-16とする。リベロの鶴田を中心に、サンバーズは守備が機能し、FC東京のスパイクを一発では決めさせずに切り返し、セットを取り返した。
 第4セットは柳田のスパイクや小野、塩田のクイックでリズムよくスタートすると、柳田のカウンターアタック、ムセルスキーのノータッチエースで6-4と先行。柳田も狙いすましたノータッチエースを決めて8-5とリードした。中盤追い上げられるが、大宅のジャンプサーブが走ってエースを奪い12-8と再び点差を広げる。追い上げられても、ムセルスキーのブロックで再びリード。さらに、ムセルスキーが強力なサーブを打ち込み、柳田のブロックで仕留めて18-12とした。鶴田の好守備で粘って得点につなげたり、ムセルスキーのこの日9本目のサービスエースで20-12と一気に大差をつけ、サンバーズが試合をフルセットに持ち込んだ。
 第5セットは藤中の好守備をムセルスキーが得点につなげて2-0と好スタートを切る。さらに、小野の好守備から、塩田がクイックで素早く切り返し3-0とリードを広げた。柳田、藤中のスパイクでサイドアウトを重ね、柳田が強烈なサーブでエースを奪い6-2とする。さらに、塩田のサーブで揺さぶり、藤中のカウンターアタック、小野のブロックで9-3と引き離した。FC東京の強力なサーブも藤中のサーブレシーブでしのぎ、小野や柳田のスパイクでサイドアウトを重ねる。最後はマッチポイントで、柳田がこのセット2本目のサービスエースを奪って締め、15-8でゲームセット。
 サンバーズが2セットダウンからの逆転勝利を収め、連勝は、これまでのV1の連勝記録に並ぶ20連勝となった。
 前日の試合はFC東京のオポジット、プレモビッチ・ピーターへの対応が課題だったが、この日も1、2セット目はそれがうまく機能せず、「イライラして、不穏な空気がコートに流れた」と鶴田は振り返る。
 また、FC東京のサーブが走り、第1セットに3本のエースを奪われるなど、試合前半は相手のサーブに押され、主導権を握られた。
 それでも"修正力"が今季のサンバーズの強みだ。サーブレシーブは後半立て直した。鶴田は言う。
「相手はマサ(柳田)のところを狙っていたので、後半はそちらに半歩寄せたりして位置を変えた。そうして苦しい体勢で取るボールが減って、自分の範囲内で取れるボールが増えたのがよかった。自分の範囲内にきたボールは返せるという感覚はあったので」
 また、柳田も「あまり(サーブが)速いと感じなくても、足が動いていない感覚があったので、低く構えすぎず、姿勢を高くしてでも、少し足を出せるような構えにしたら、結構セッターに返るボールが増えた」と試合の中で修正し、後半はサーブレシーブを安定させた。
 逆にサンバーズは強力なジャンプサーブで終始攻め続け、ムセルスキーの9本を筆頭に、柳田が4本、大宅は2本のサービスエースを決めて計15得点を奪い逆転につなげた。
 7試合ストレートでの勝利が続いていたサンバーズにとっては、久しぶりに味わった苦戦だったが、その中で気づいたことはかけがえのないものだった。セッターの大宅は言う。
「今日は序盤、ディマ(ムセルスキー)に対して思うようなトスを上げられていなくて、そのことを考えすぎてしまった。でも試合は、他の選手もいてみんなで戦っている。だから1つのところだけに目をやるんじゃなくて、視野を広げることが大事だと気づきました。特にファイナルになるともっとプレッシャーがかかるので、そこでいかにいつも通りのプレーができるかが大事だということを、今日経験できたのはよかったです」
 鶴田は、「バレーはセットスポーツ。修正力や、諦めない心。それを出せれば、劣勢からでも逆転してこうやって勝てる、と自信になった」とプラスに捉える。
 山村監督も、「1、2セット目を取られて、焦りや不安、いらだちといったいろんな負の感情が渦巻いている中で、立て直す大変さがわかったんじゃないか。今日はディマがリーダーシップを発揮し、プレーでも牽引してくれたけど、そういう大きなエネルギーがなければ(流れを)変えるのは難しいということがわかったと思う。だからそうならないためにどうしたらいいか、スタッフに何ができるかなど、いろんなことを学べた試合だった」と収穫を語った。
 久しぶりに相手に押され、揺らぎ、それでも負けなかったサンバーズ。この日得た教訓を必ず活かし、頂点へ駆け上がるための糧とする。
 次週は、今季最後のホームゲーム。おおきにアリーナ舞洲に、大分三好ヴァイセアドラーを迎える。

2020/21シーズン

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