サントリー ワイン スクエア
2025.12.12記事: 岩田渉(アンバサダー)
皆様、こんにちは!サントリーワイン・ブランドアンバサダーのソムリエ岩田です。
前回の投稿に引き続き、今回も先日訪問した登美の丘ワイナリーのレポートの続編となります。
新しい醸造棟を見学後、近年海外のワインコンクールでも評価されているワインたちをつくり手の皆様と一緒にテイスティングしました。
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つくり手たちとの議論
特に評価の高い、高山村のシャルドネ、津軽のスパークリングワイン、登美甲州、そして登美赤と、これらのワインの特徴や、改めてどのような点が評価されているのか、それらに関して、少し考えてみました。
私自身も国内外のワインのコンクールに審査員としていくつか参加したことがありますが、その中でも評価のポイントとしては、BLICが基準になることが多いです。
Balance=バランス
Length=余韻
Intensity=凝縮度
Complexity=複雑性
それぞれの頭文字を取ったのがこのBLIC。
バランスはその言葉の通り、さまざまな要素が調和しているかどうか。樽の香りが強すぎないか、などが見られます。
余韻では、長く持続性があるものが高く評価されます。
凝縮度はブドウの熟度の高さや質とも直結し、味わいにおける充実感にも繋がっていきます。「良いワインはよいぶどうから」と言われる由縁もここに通じますね。
そして最後は複雑性。ワインのアロマやフレーバーがどれだけ複雑であるか。単純にフルーティなだけではなく、それら以外のアロマやフレーバーにおいてその他の要素がどれだけ感じられるか(スパイス、ハーブ、花、ミネラルなど)、それらを総合的にテイスティングしていき、判断することになります。
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テイスティングしたワインの一つ、高山村のシャルドネ。2024年からラベルデザインが変わりました
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北信五岳をのぞむ、高山村のシャルドネの畑
その中で、日本ワインの強みというのは個人的に「バランス」だと思っています。海外で評価された高山村シャルドネ、津軽スパークリングワイン、登美甲州、登美赤などにおいて、全てに共通する要素がバランスの良さであり、それが飲み手にとって「飲みやすさ」や「親しみやすさ」につながっているのかと思います。
そして日本ワインらしい特徴である、繊細でピュアな味わいと共に、職人気質を感じさせる緻密さが、そのバランスの良さをさらにハイライトさせています。日本におけるものづくりの真骨頂が、ワインメイキングにおいても確かに感じられるのです。
気候的にブドウ栽培に恵まれているかどうか、と言うと日本の気候は高温多湿であり、様々なハンディがあるかもしれません。それを感じさせないような、ぶどう栽培従事者、そしてワインメーカーの皆様の丁寧な仕事が、日本ワインを世界的に評価されるレベルへと引き上げています。
世界的にも多くの評価を獲得している、サントリーの日本ワイン。今後もその土地に根差したワインづくりに励んでいくその姿をしっかりと応援して、サポートしていきたいと思います!
ソムリエ 岩田渉
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サントリーフロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワール スパークリング 2019
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サントリーフロムファーム 高山村 シャルドネ 2023
サントリー フロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワール スパークリング 2019
より深みのある、複雑なブーケを持つ。
香りの第一印象は穏やかであるが、奥深い。
軽く焼いたりんごや、ドライのアプリコットとともに、ビスケットやジンジャーブレッドといった、オートリシス由来のアロマが深みをもたらす。ややアカシアの花の蜜も出てくる。
クリーミーで柔らかい口当たりとともに、中盤から余韻にかけてはフレッシュで持続性のある酸が、長い余韻へと誘っていく。ドライなフィニッシュで、まだまだ若々しさを残す。
サントリー フロムファーム 高山村 シャルドネ 2023
香りの第一印象からしっかりと開いており、フルーツのアロマの凝縮感の高さが力強い香りを表現する。
完熟した黄桃やアプリコットのようなフルーツとともに、フレンチオーク由来のバニラやヘーゼルナッツのアロマが豊かに溶け込んでいき、さらなる奥行きを与える。
フレッシュな酸が心地よく口中を流れていき、完熟したフルーツフレーバーと調和の取れた木樽のニュアンスが、リッチなコクを与え、なめらかでクリーミーなテクスチャーがワインの完成度の高さを証明する。
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岩木山の麓にある津軽のシャルドネとピノ・ノワールの畑