製法 | CRAFT

世界が認める高品質のブレンデッドスコッチウイスキーをつくり出すには、
長年培った経験と蒸溜所やウイスキーにまつわる専門知識が不可欠。
それこそがモルトウイスキーとグレーンウイスキーの無限の組み合わせから
最適なブレンドを生み出す秘訣なのです。

世界が認める高品質のブレンデッドスコッチウイスキーをつくり出すには、長年培った経験と蒸溜所やウイスキーにまつわる専門知識が不可欠。
それこそがモルトウイスキーとグレーンウイスキーの無限の組み合わせから最適なブレンドを生み出す秘訣なのです。

磨き抜かれた技術と、すべての工程を丹念に仕上げるこだわり。すこしも妥協を許さず、真剣にウイスキーづくりに向き合ってきたブランドの姿勢とプライドがあってこそなせる業ですね。
ステップ1

モルティング(発芽)

ティーチャーズのモルト(麦芽)は、大麦を水に浸したあと、モルティングフロアに拡げ、厳密な温度管理のもとで発芽させてつくるのが伝統です。さらに、しっかりとピートで燻した原酒をふんだんに使用するのがティーチャーズ流。キルンと呼ばれる設備の中でピートを燃やした熱を利用して、じっくり乾燥させながら麦芽へ燻蒸香を含ませていきます。モルトウイスキーの香の良さは、モルトを乾燥させる時間が決め手。乾燥させたモルトは、そのまま数週間保管することができます。

ステップ2

マッシング(糖化)

モルトは、モルトミルで粉砕してグリスト(粉砕麦芽)にします。アードモア蒸溜所に近いノッカンディの丘の泉から湧き出る、清冽なハイランドの水を引き込み、銅製のマッシュタン(糖化槽)内でグリストと混ぜ合わせることにより、糖分が抽出され、麦汁と呼ばれる甘い液体ができます。

ステップ3

発酵

麦汁をアルコールに変えるには、いったん冷ましてからウォッシュバック(発酵槽)に入れて酵母と混ぜあわせる昔ながらの方法を用います。発酵すると、麦汁が変化してアルコール分を含んだもろみを作り出します。

ステップ4

蒸溜

新たにスピリッツを精製するために、もろみを伝統的な銅製スチルで2回蒸溜します。アードモア蒸溜所では、大型で独特な形状をした銅製のスチル8基を使用。1回目の蒸溜はウォッシュスチル(初溜釜)で行います。もろみを加熱してアルコールの蒸気を上げ、上部のラインアームと呼ばれるパイプを通じてコンデンサー(冷却器)に送って液体に戻します。この工程でできた液体をローワインと呼び、スピリットスチル(再溜釜)で再度加熱して2回目の蒸溜を行います。そうして得られたスピリットを熟成させてシングルモルトウイスキーの原酒(ニューポット)ができあがります。

ステップ5

熟成

蒸溜して精製された純度の高いスピリッツがスピリットセイフ(検度器)を通り、ニューポットができあがります。その後、ニューポットは、オーク樽に満たされながら長い熟成期間を過ごすのです。スコッチウイスキーを名乗れるのはスコットランドで3年以上熟成させたスピリッツだけと法律で定められています。通常、スピリッツの多くは3年以上熟成され、樽の中で寝かされる間に深みのある香味を宿し、黄金の色合いをまといます。

ステップ6

ブレンディング

ティーチャーズの代名詞であるハイランドクリームをつくり出しているのは、アードモア蒸溜所のシングルモルトウイスキーをキーモルトに、多種多様なモルトウイスキーとグレーンウイスキーを配合する絶妙なブレンディングです。創業者であり名ブレンダーであったウィリアム・ティーチャーが試作に試作を重ねた結果、到達することができた最高傑作こそティーチャーズ ハイランドクリーム。ピートでしっかり燻した原酒を高い割合でブレンドし、独特のスモーキーさに仕上げたウイスキーは、彼の名を冠するにふさわしい珠玉の味わい。アードモア蒸溜所ができて以来、ずっと変わらないテイストは世界中でファンを魅了してやみません。