WHiSKY on the Web ウイスキーあれこれ辞典 > ウイスキーの用語集
 
マリッジ
フランス語ではマリアージュ。本来の意味は”結婚”だが、”融合”の意味もある。ウイスキーやブランデーの原酒を混合した後、風味を安定させるため、しばらく寝かせること。日本では、後熟ともいっている。ウイスキーの場合、熟成を終えたモルト・ウイスキーは樽同士ヴァッティングされたり、グレーン・ウイスキーとブレンディングされて、最終工程を迎えるが、その後しばらく寝かせてから瓶詰めをする。この間がマリッジで、モルト同士や、モルトとグレーンが融合し、バランスのよい製品になるのである。
みず
生命の水を語源とするウイスキーは、生産するときも、水割りで楽しむときも、文字どおり”水”の質が大切な要素となる。
ウイスキーづくりに適した水は、酵母の活動に好ましいミネラルが、バランスよく含まれた地下水である。もちろん異味、異臭がなく、飲んでおいしい水でなければならない。ウイスキーを水割りにして楽しむ場合の水は、蒸溜所の水を入手すると、相性のよさを満喫できるかも知れないが、これは理想論である。ここまで凝ると、御当地ソングを聞かされているような気分になる人もいよう。むしろ、水質にこだわりたい。原則として、軟水が無難。WHOでは、硬度60mg/l以下を軟水、120mg/l以下を中程度の軟水としているが、国産ウイスキーの水割りにはこうした数値内のナチュラルミネラルウォーターを選びたい。「南アルプスの天然水」などは最適。スコッチのモルトも、個性を楽しみたいなら、軟水を選ぶに限る。ただ、ブレンデッド・スコッチは硬水で割ると、おいしさが引き立つことが多い。
みずわり
ウイスキーやブランデーなどを水で割ったもの。グラスに氷を2〜3個入れ、酒を注ぎ、水を満たして軽くかきまぜる。アルコールの強弱を水の量で加減できるため、各人の酒量に合わせた飲み方ができる。ウイスキーの場合、その繊細な味わいが日本人の嗜好にマッチし昭和40年代(1960年代)からウイスキーの楽しみ方の主流となった。ブランデーでは”アメリカン”と呼ばれ、多くの若い人たちが気軽に飲める酒として広まった。
このように、水割りが多くの日本人から支持された背景には、水を大切にする日本の飲食文化の伝統があげられる。
また一方で、酒がつねに食事の場で飲まれてきたという事実も忘れてはなるまい。そのため、日本では極端に強い酒は敬遠され、10〜15度(最も味のよくわかる濃さ)くらいの穏やかな酒が好まれる。こうして、水割りは日本人にとって最もふさわしいウイスキーの飲み方として定着している。サントリー・ウイスキーの大きな特徴として「しっかりしたコシとバランス」があげられるのも、水で割ったときにその良さが十分にきわだつようにという設計意思がはたらいているから。
((おいしい水割りをつくるポイント))
1.水で割って乱れない、しっかりしたコシとバランスをもったウイスキーを使うこと。
2.ミネラルウォーターを使うこと。
3.ウイスキーと水の比率は1対2.5に。(このとき、アルコール度数は約12%)
4.無味無臭のかち割り氷を使うこと。
5.あらかじめ冷やしたグラスを使い、1番おいしい温度(0度〜12度)を保つこと。
ムーンシャイン
アメリカで、18世紀末に密造酒をさすようになったスラング。独立を果たしたワシントン大統領の政府は、財政充実のためウイスキーに重い税金を課すことになった。農民たちは、山間に逃れ、月光のもとでひっそり酒を蒸溜したため、密造酒を”月光”としゃれて呼ぶようになったもの。
モルト・ウイスキー
大麦麦芽(モルト)だけでつくられるウイスキー。2条大麦の麦芽を糖化、発酵させ、単式蒸溜機(ポット・スチル)で蒸溜したのち、樽貯蔵によって長期熟成させる。麦芽の乾燥時にピートによるスモーキー・フレーバーをつけるのも特徴のひとつ。熟成中のモルト・ウイスキーは、樽の中で琥珀色とコクを生み、強い性格をもつ芳香がそなわってくる。このモルト・ウイスキーだけを製品化することもあるが、一般的には、おだやかな性格をもつグレーン・ウイスキーとブレンドすることで、洗練された飲み口をもつウイスキーになる。
Q&A
わ
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