紅茶って、元々はウーロン茶だったということをご存じでしょうか?その壮大なウーロン茶の世界史を、ここでは順番にお話しします。またクイズにお答え頂き全問正解された方には、全問正解認定書が与えられます。ぜひチャレンジしてください。
創業以来、中国茶貿易を独占してきたイギリスの東インド会社は、19世紀に入るとようやくその独占権に制限が加えられることになりました。自由競争を促進することで、お茶をより手に入れやすい価格にすべきだという声が、ロンドンの茶業者を中心に高まったのです。1834年以降、茶貿易は完全自由化し、リバプール・ブリストル・グラスゴーなどのイギリスの地方港から、様々な茶業商社の帆船が中国を目指して出発することになりました。
こうした自由競争が始まった際に争点となったのは、中国からイギリスまでお茶を輸送してくる「スピード」でした。運送時間が短い会社のお茶は鮮度が高く、新茶の香りを損なわないと評価されたのです。そこで1850年代には、いち早く新茶を運んできた船の乗組員に報奨金を支払うという茶業者が出てきました。これをきっかけとして、どの船がもっとも短期間でお茶を運べるかという「ティーレース」が繰り広げられたと言われています。