サントリーウイスキー蒸溜所便り

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山崎蒸溜所便り

【山崎蒸溜所】新工場長にインタビューしました!

2026年9月15日

こんにちは、水野めぐみです。

今回は、2026年4月に山崎蒸溜所の工場長に着任した入江秀和工場長にお話を伺いました。
サントリーでさまざまな経験を積み重ねてきた入江工場長。着任から数か月が経った今、山崎蒸溜所にどのような思いを抱いているのでしょうか。

これまでの歩みや、工場長として大切にしている考え方、そして山崎蒸溜所の未来について語っていただきました。


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笑顔でインタビューに応える入江工場長


水野「まずは、サントリーに入社されたきっかけを教えてください。」
入江「理由は大きく3つあります。1つ目は、お酒が好きだったことです。学生時代はアメリカンフットボールをしていて、仲間とお酒を飲む機会も多くありました。研究室でも、先生や仲間とお酒を飲みながら研究の話や人生について語り合うことがあり、お酒には人と人をつなぐ力があると感じていました。楽しいことはより楽しく、つらいことや悲しいことは少し和らげてくれる。そんな存在を生み出すものづくりに携わりたいと思ったのが最初のきっかけです。
2つ目は、工場づくりへの憧れです。サントリーでは工場設計や建設にも携わることができ、自分が関わった工場で製造された商品が世界中のお客様に届く。そこに大きな魅力を感じました。
3つ目は、サントリーの『やってみなはれ』の風土です。若いうちからさまざまなことに挑戦できる環境に強く惹かれました。」
水野「これまで、さまざまな部署を経験されてきたと伺っています。ご経歴を教えてください。」
入江「入社後は飲料工場でキャリアをスタートし、最初は『伊右衛門』の無菌充填設備の導入など、技術開発や設備設計・建設に携わりました。
その後、高砂工場でライン増設に関わり、労働組合では4年間活動しました。当時は会社全体が大きな変革期にあり、全国の組合員と対話しながら『もっと良い会社にしたい』という思いで仕事をしていました。この経験を通じて、多くの人とのつながりを得られたと思います。その後は酒類事業に異動し、ジンやウオッカ、梅酒などの生産や技術開発を担当しました。さらに人材育成や採用、ものづくり部門全体方針の策定、大阪秘書室での勤務など、さまざまな経験を積んできました。2024年からはウイスキー原酒生産部で安全、品質、需給、設備投資などウイスキーの生産全体をみる役割を担当し、2026年4月、山崎蒸溜所の工場長に着任しました。」


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工場入口から椎尾神社へ続く道は、入江工場長お気に入りのスポット


サントリー創業100周年にあたる1999年に入社された入江工場長。歴史ある山崎蒸溜所の工場長に着任した際の率直な気持ちを伺いました。

水野「山崎蒸溜所へ工場長として着任されたとき、どのようなお気持ちでしたか。」
入江「正直なところ、少し驚きました。まったく予想していないタイミングだったんです。ただ、もともと現場でものづくりに貢献したいという思いが強くありましたので、『このタイミングで会社が願いをかなえてくれたんだな』と受け止めました。
同時に、100年以上の歴史を持つ山崎蒸溜所の工場長として、伝統を守りながら次の世代へつないでいく責任も強く感じています。これまでの経験や多くの人とのつながりを活かしながら、与えられた役割を全うしたいと思っています。」


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積極的にメンバーとコミュニケーションをとる入江工場長


着任後、入江工場長がまず取り組んだのは、従業員一人ひとりとの面談でした。

水野「着任後、全従業員の方と面談をされたと伺いました。」
入江「今も続けており、まもなく終わる予定です。山崎蒸溜所にはさまざまな人がいますが、これからの100年を共につくっていく仲間ですから、まずは一人ひとりと話をしたいと思いました。実際に話をすると、本当に多くの気づきがありますし、自分自身にとっても勉強になります。
水野「面談を通じて、山崎蒸溜所への印象は変わりましたか。」
入江「あらためて感じたのは、高い技術力と長い歴史を受け継ぐ蒸溜所だということです。従業員一人ひとりが山崎蒸溜所への誇りや責任感を持ち、愚直にものづくりに向き合っています。この文化は、これからも大切に守っていくべきだと思っています。一方で、納涼祭や社内のバレーボール大会になると、みんなで思い切り楽しむ。そんなメリハリのある職場でもあります。若い従業員も多く、これからの可能性を強く感じています。」


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発酵槽を見つめる真剣な眼差し


話題は、これからの山崎蒸溜所の未来へ。入江工場長は、お客様と地域とのつながりの大切さを何度も口にしていました。

水野「これから、どのような山崎蒸溜所を目指していきたいとお考えですか。」
入江「山崎蒸溜所に来て改めて感じたのは、多くのお客様に支えられているということです。年間約13万人のお客様にご来場いただいており、ツアーを終えたお客様が笑顔で帰られる姿を見るたびに、多くの方に愛されている場所なんだと実感します。
また、地域の皆さまとのつながりも非常に大切です。島本町のお祭りに参加した際も、多くの方に声をかけていただきました。山崎蒸溜所は、お客様や地域の皆さまからいただいている信頼によって支えられています。その信頼を、次の世代へしっかり引き継いでいきたいと思っています。そしてこれからも、世界中のお客様に愛されるウイスキーをつくり続けたい。安全で品質の高いウイスキーづくりを支える文化や土壌を、みんなで築いていきたいですね。」
水野「蒸溜所の未来についてお話を伺ってきましたが、工場長として特に大切にしている考え方はありますか。」
入江「良いものをつくることは、ものづくりにおいて当然大切なことです。ただ、それを継続的にお客様へお届けしていくためには、安全な職場であることや、地域の皆さまとの信頼関係を築いていくことも欠かせません。そして、それらを実現するうえで最も大事なのが人材育成だと思っています。私自身、工場長として『ものづくりはひとづくり』という考え方を大切にしています。
良い製品をつくること、安全を守ること、地域から信頼されること。これらはすべて『ものづくり』ですが、その根底には必ず『ひとづくり』があります。人を育てることなしに、良いものづくりは実現できません。だからこそ、一人ひとりの成長を支えられる環境をつくることが、私の大切な役割だと思っています。」
水野「『ものづくりはひとづくり』。とても素敵な考え方ですね。」
入江「もう一つ、サントリーには『人財原酒論』という考え方があります。人財は原酒と同じで、短期間で評価したり決めつけたりするものではないという考え方を私も大切にしています。ウイスキーが長い熟成期間を経て個性を育んでいくように、人にもそれぞれの個性や可能性があります。一度や二度の失敗だけで判断するのではなく、長い目で見ながら成長を支援することが大切です。これはサントリーの『やってみなはれ』の精神にもつながっていると思います。工場長として、一人ひとりが挑戦し、成長できる機会や環境をつくっていきたいですね。」


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新工場長としての思いを語る入江工場長


水野「先ほど『安全』についても触れられていましたが、工場長としてどのように考えていらっしゃいますか。」
入江「安全は非常に奥が深いテーマです。工場には安全を守るための設備やルールがあります。しかし、最終的にルールを守るのは人です。だからこそ、『当たり前のことを当たり前に続ける』ことが、実はとても難しく、そして重要だと思います。
お客様にご満足いただける製品をつくるには、つくり手である従業員全員が心身ともに健康でなければなりません。そして従業員一人ひとりの背後には、ご家族がいらっしゃいます。私は、家を出た従業員が毎日無事に家族のもとへ帰ることが、何より大切だと思っています。そのためにも、安全を最優先にした職場づくりを続けていきたいですね。」
水野「従業員だけでなく、そのご家族まで含めて考えていらっしゃるところに、入江工場長の人を大切にする姿勢が表れているように感じます。」

「安全」への強い思いを語ってくださった入江工場長。最後は少しプライベートなお話も伺いました。


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入江工場長おすすめのマリアージュ


水野「お酒がお好きとのことですが、おすすめのウイスキーのマリアージュはありますか。」
入江「私はウイスキーとチーズの組み合わせが好きですね。ほかにもアボカドやソーセージと合わせることがあります。アボカドのクリーミーな口当たりは、ウイスキーの濃厚でとろりとした質感とよく合いますし、ソーセージは肉の旨みが樽由来の香りや甘い果実味と調和します。
また、牡蠣のオリーブオイル漬けもおすすめです。凝縮された海の旨みとオイルのコクが、ウイスキーのスモーキーさや甘み、ほろ苦さと相性が良いと感じています。
山崎蒸溜所限定ウイスキーのストレートと合わせるとスパニッシュオーク樽由来の山崎モルトらしい厚み、甘く濃厚な果実味、スパイシーさ、ほろ苦さ、柔らかなスモーキーさがより引き立ちます。」

自宅でもウイスキーを愉しんでいる入江工場長。最後に読者の皆さまへのメッセージを伺いました。

水野「最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします。」
入江「まずは、ここまでお読みいただきありがとうございます。山崎のウイスキーは、この豊かな自然環境のなかで、つくり手たちの技と自然の力が重なり合い、長い熟成の時間を経て育まれています。
ウイスキーそのものの香りや味わいはもちろんですが、その背景にある自然や時の流れも感じながら楽しんでいただけると嬉しいです。大切な方と一緒に、あるいはお一人で過ごす時間のなかで、山崎のウイスキーが皆さまのひとときを豊かにする存在になれば幸いです。
そして、その時間が明日への活力につながるのであれば、つくり手としてこれ以上嬉しいことはありません。」

今回は、2026年4月に山崎蒸溜所へ着任した入江工場長にお話を伺いました。
インタビューを通して伝わってきたのは、100年を超える歴史を受け継ぐ責任感と、「人」を何よりも大切にする姿勢でした。

山崎蒸溜所は、つくり手だけではなく、地域の皆さまや多くのお客様に支えられながら歩みを続けています。工場見学にお越しの際には、ウイスキーづくりの現場だけでなく、そこで働く人々や地域とのつながりにも思いを巡らせていただけると嬉しいです。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。



【お知らせ】山崎蒸溜所のご来場には事前予約が必要です。詳細につきましては、山崎蒸溜所のサイトをご確認いただき、ご予約のうえご来場ください。なお、「ものづくりツアー」、「ものづくりツアープレステージ」ともに大変ご好評をいただいており、当選しにくい状況が続いています。そのため、先着順のウイスキー館見学も併せてご検討いただけますと幸いです。



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