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初心者も楽しめるラグビーコラム

2022年5月25日

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『準決勝と100キャップ』

こんにちは。カメラマンの長尾亜紀です。

先週土曜日に行われたNTTジャパンラグビーリーグワン2020プレーオフトーナメント準決勝は、東大阪市花園ラグビー場での「府中ダービー」となりました。


花園での府中ダービーは2014年3月1日の日本選手権準決勝以来。会場周辺は両チームのグッズ販売のテントやキッチンカーが出て賑わっていました。


サンゴリアスのテント横では運営スタッフの方々が黄色い旗を配っていました。こちらの応援フラッグは決勝でも配られるようなので、会場にお越しいただく方はぜひ応援フラッグを振って応援してくださいね


やがて選手たちが会場に到着


笑顔の中村駿太選手が着ているこのTシャツ。この日は石原慎太郎選手のサンゴリアス公式戦100キャップの記念すべき試合でした!


ちなみに5月某日、府中のグラウンドで全員でこのTシャツを着てトレーニングした日もありました。


トレーニング後はFW陣で集合写真を撮ったり


明治大学出身選手での集合写真では、なぜか主役が正座していました(笑)。


スタンドでは東京から駆けつけたノンメンバーが黄色いジャージを着て準備万端。


アップを終えロッカールームに戻るメンバーが、スタンドのノンメンバーに向かって手を振る姿も恒例の風景となりました。


入場を待つ選手たち。入場は別々でしたが、こうして両チームの選手が並んで待つ風景は久々に見ました。


準決勝の大舞台で、背番号8を背負っての出場となった箸本龍雅選手「準決勝という大舞台で優勝を目指しているチームで、先発出場できることを本当に嬉しく思います。ショーン・マクマーンやテビさん(テビタ・タタフ)の代わりを担うっていうことで、自分はそこまでパワーもスピードもないので、得意の運動量、数で勝負しようと思って挑みました。それが自分の中では結構いいパフォーマンス出せたし、それによって勝つことが出来たのでホッとしています。(試合中は)スコアされるのも自分たちのミスやペナルティーからで、やることはやっていたし相手が何かしてきてトライを取られたとかではなかったので、リーダー陣、ユタカさん(流大)や亮土さん(中村亮土)がこのまま継続して少しのミスだけ気をつければ最後絶対勝てると、自分たちはメンタルをコントロールしてくれていました。雰囲気としては良かったと思います。昨シーズン、パナソニックに負けて悔しい思いをしているので、チームとして良い準備をして絶対優勝できるように頑張ります!」


両チームの気迫あふれるプレーで、あっという間に時間が過ぎていった試合でしたが、そんな中でもたくさんの笑顔が見られました。前半24分にインターセプトからの独走トライを決めた尾崎晟也選手。


得意のジャッカルでボールを奪った小澤直輝選手。


後半、スクラムで相手ペナルティーを誘ったFW陣。


後半19分の結果的に試合を決める形となった中村亮土選手のトライで駆け寄る選手たち。


試合終盤、自陣ゴール前で守り切った選手たち。


そして、この試合で一番盛り上がったシーンのひとつは前半42分、自身の記念すべき試合での石原慎太郎選手のトライシーン。


リーグ最終戦で100キャップに到達する予定でしたが試合前日に中止が決定。石原選手「僕らしいっちゃ僕らしいけど(笑)、こんなことが起きるなんて。直前でしたからね。でも今日無事終わって、勝ててよかったです。自分の100キャップっていうよりもヘンディーの100キャップの時に東芝に負けて、準決勝でリベンジの意味が強かったから本当に勝ててよかったです。火曜日の練習からノンメンバーのプレッシャーがすごくて、メンバーとしては居心地悪い練習だったけど、蓋を開けてみるとあの練習をして良かったと思ったし、本当にみんなで良い準備が出来たと思います。トヨタ戦が中止になって、2週空いちゃうなとかモチベーションがよく分からなくなった時もあったけど、次の相手が東芝だったから、そこにフォーカスはしやすかったです。もちろん優勝したいし、それは相手も一緒だと思いますけど、とにかく毎年この時期になると(思うのは)、今シーズンでラグビー辞めるメンバーもいるし、一緒にいられるのもあと1週間だからそれは大事にしたい。もちろんただ仲良くやるわけじゃなくて、100パーセントで準備してみんなで笑顔で終わりたいです」


最後に流大選手にも試合を振り返ってもらいました。「どうしてもリベンジしたい相手だったので、勝ちたい気持ちを全面に出してプレー出来て、結果も伴って良かったです。(試合中は)チャレジャーって気持ちをもう一回思い出して、自分たちのスタイルを貫くってことに集中していたのであまり色んなことを考え過ぎずに、シンプルなリーダーのメッセージでプレーすることが出来ました。(相手が東芝ということについては)意識していました。東芝に負けるって本当に悔しいことで、あんなに自分たちの強みを全く出せず、気持ちも向こうに完全に負けていたような試合をしてしまって。もう一回自分たちで色々ミーティングをして臨んだ1週間だったので、それを出せて良かったです。全てはこの決勝のために、プレシーズンからのきついトレーニングも試合もやってきて、それを出せる日をやっと手に入れたので、もう一回チャンピオンになれるようチーム全員で1週間いい練習をして臨みたいと思います」


グラウンドを1周した後、真っ先にスタッフに駆け寄った中村亮土キャプテン。スタッフもこの1年ハードワークし続けてきました。


スタジアムの外ではノンメンバーがメンバーをお出迎え。改めて本当に全員で勝ち取った試合だったと思います。


ついに決勝の舞台へと辿り着いたサンゴリアス。
ワクワクするのと同時に、石原選手も話していましたがこのメンバーで過ごせるのも残りわずかということで、一抹の寂しさも同居するこの時期。
この特別な時間をチーム全員で大切に、決勝へと向かいます。

そして、サンゴリアス君も呟いていましたが、黄色いものだったら何でも良いので(笑)、国立競技場を黄色に染めていただき、みんなでこのトロフィーを獲りに行きましょう!

サンゴリアスオフィシャルカメラマン 長尾亜紀

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