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登美の丘ワイナリー通信

ワインづくりの現場から

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ブラインドテイスティングに挑戦しませんか?
 ~ワインテイスティングの基礎~

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現在、登美の丘ワイナリーのワインショップのテイスティングコーナーでは、品種によるワインの味わいの違いを実感していただく一つの企画として、ブラインドテストができるセットをご提供しています。
赤ワインセットと白ワインセットを各600円でご用意して、3つのグラスに入った3種のぶどう品種を当てていただくという企画です。(ご希望によりブラインドでない状態でもご提供もしています)

 

ブラインドテストとは、何の情報も持たない状態でワインだけをテイスティングして、そのワインの持つ特徴から品種や産地や収穫年などを探り、それらを当てるというものですが、ワインテイスティングの基礎を実践するのに非常にいい機会ですし、品種の特徴を確認していただくことができるという点で、ワインの好きなお客様から非常にご好評いただいております。また、ご友人同士のグループでゲーム感覚でトライされたり、それぞれのワインテイスティングをたいへん楽しんでおられます。

 

ワインテイスティングというと、フランス料理店でワインをオーダーすると、ソムリエがうやうやしくコルクを抜き、自分の前のグラスにワインをちょっとだけ注ぎ、物言いたげな表情でこちらをじっと見つめられる中でのテイスティングを想起される方も多いのでは?「どこをチェックすれば良いの?何を答えれば良いの?」と、軽いパニックに陥ってしまう方さえいらっしゃいます。そんなに難しく考えないで、ワインを楽しんでいただければと、今回は、そのワインテイスティングのポイントを簡単バージョンでご紹介します。

 

ワインテイスティングのポイントは「外観」「香り」「味わい」の3つ。
まずワインの「外観」を見ます。クリアなのかにごっているのか、淡いか濃いか、ワインの色には実はいろんな情報が詰まっていますが、ここでは、あまり情報過多になると難しくなってしまうので割愛します。

 

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そして、香り。
ワインはいろいろな香りを感じることができます。それが、その品種の特徴だったり、つくり手が取り組んだワインづくりの特徴だったり様々です。そのため、ワインは「香りのお酒」と言われたりもします。(なお、ワインの場合、「におい」ではなく「香り」と言っていただくほうがスマートな表現かと存じます)
ワインの持つ香りは味わいの重要要素だったりします。その香りがお料理の香りと共鳴することによって、素晴らしくマッチして食事を美味しくしてくれたりもします。
ワインの香りについて、「フルーティ」という言葉を頻繁に使用される方がおられますが、もちろん、それでもいいのですが、フルーティな=果物のような香りを、それがどんな果物なのか一歩踏み込んで表現するだけで、グッとワインの表現の幅が広がります。
レモンやグレープフルーツなどの柑橘系なのか、パイナップルやパッションフルーツなどのトロピカル系なのか、イチゴやラズベリーなどのベリー系なのか。りんごだったり洋梨だったりすることも。それだけでもちょっと意識していただくとワインがいっそう面白くなります。くだもの以外の要素を感じるワインもあります。バニラやアーモンドやハチミツのような香りも・・・様々な香りが複雑に組み合わさるワインは、その香りだけで心を魅了されるかのような幸せな気分にもさせてくれます。
 

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次に、いよいよワインを口に含むことになりますが、「味わい」をみるうえで、時間的な流れにそって「口に入れた瞬間」「口に含んでいる間」「余韻(飲み込んだ後)」を確認して表現してみてください。
ワインを楽しんで飲んでいただくのに、あまり分析的なテイスティングよりも、全体の味のイメージを感じてワインと慣れ親しんでいただくのがよろしいかと思います。ワインの味わいには、ぶどう由来の果実的な甘味や酸味、厚みや旨み、苦味や渋味など様々な要素が存在して、非常に味わいの幅が広いのが特徴であり、ワインの魅力でもあります。たとえば、同じ赤ワインと言っても軽快な味わいのものから重厚な味わいのものがあったり、きりっとした辛口から甘みの強いもの、酸が穏やかなものから、キレのある酸があるものまで。もちろん、自分の好みの味わいであったり、そうでなかったり、ワインの様々な味わいの幅と奥行きをぜひお楽しみください。

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さらに、ワインのテイスティングをしっかり学びたいという方は、「ワインテイスティングの基礎知識」(サントリーワインインターナショナル㈱ シニア・スペシャリスト 久保 將監修、新星出版社発行)という本がございます。ソムリエ協会認定のワインアドバイザーやワインエキスパートという非常に難しい資格試験をめざす方に好評の充実した内容ですが、ワインの魅力を知り、表現することに興味のあるあらゆる方の参考になるかと存じます。

 

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そして、ワインテイスティングを勉強された方も、そうでない方も、ワインは実際に飲んで味わっていただくことが一番です。登美の丘ワイナリーのワインショップの有料テイスティングカウンターでは非常に多くの日本ワインをご用意して、ワインテイスティングを実践していただけるようにしています。


ぜひ、登美の丘ワイナリーにご来場いただき、ワインのブラインドテイスティングにも挑戦してみませんか?

ブラインドテイスティングで提供している赤ワインの一例ですが、ご自宅でもいかがですか?

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