活動詳細
北海道 枝幸町 2026年受賞
うたのぼりお祭りスタッフ
手作りのイベントで地域を盛り上げる、歌登地区の町おこし団体
受賞時代表:安藤 栄基 氏
2026年10月更新
北海道北部、宗谷地方の南に位置する枝幸町には、酪農と林業を主産業とする人口1,200人ほどの歌登地区がある。1980年代には過疎化が進み、地区内の集落では神社の祭りを開くにも人手が足りず、地域の活気が失われつつあった。この状況を危惧した若者たちが、地域を元気づけたいと1986年に「うたのぼりお祭りスタッフ」を結成(結成時は「歌登町お祭りスタッフ」)。以来、入れ替わりはありつつも、毎年60人を超えるメンバーで、独自のイベントを主催するほか、地域行事や祭りの担い手となり、歌登を盛り上げてきた。
活動の目玉となっているのが、「ニューイヤーフェスティバル(開運祭)」だ。大晦日の夜、酪農の象徴である、重さ約250キロの牧草ロールを神輿に載せて市街地を練り歩き、地区の中心にある歌登八幡神社へ奉納する。奉納後は、神社に隣接した特設会場で、年越しの瞬間にあわせて牧草ロールを焚き上げ、花火を打ち上げる。会場では甘酒や日本酒が来場者に振る舞われ、牛肉や海産物のバーベキューが提供される年もある。新しい年への思いの丈を叫ぶ大声コンテストなども開催され、歌登に帰省する人たちを含め、住民皆で楽しむ行事となっている。
2001年からは、秋に「屋台祭」を開催。スタッフたちが手作り料理の屋台を出し、子どもから大人まで楽しめる企画を展開する。とりわけ人気なのが、脚本・出演・衣装制作までスタッフが手がけるオリジナルの戦隊ヒーロー「うたレンジャー」だ。地元の地名や旬の話題を盛り込んだストーリーで会場を大いに沸かせる。
これらのイベントの主催に加えて、地域の祭りやイベントを盛り上げることも、うたのぼりお祭りスタッフの大事な活動となっている。歌登八幡神社の夏の祭礼では神輿の担ぎ手となり、地区の「サマーフェスティバル」には実行委員として参加。牧草ロール転がしや丸太切り競争など、ユニークな企画を考案し、当日の運営も担う。冬には子ども会の活動に協力し、1日限りのスケートリンクを、夜間に2週間かけて造成する。
こうした精力的な活動は、中心となる「リーダー」をはじめ、役員が毎年交代する形で継続されてきた。退任した役員も、その多くが一スタッフとして活動をつづけ、ノウハウを引き継ぎながら運営を支える。結成以来、「歌登を盛り上げる」「スタッフ自身が楽しむ」ことを大切にしており、恒例となっているイベントも年によって内容を変えるなど、より楽しい場にするための工夫を重ねてきた。
いまやリーダー経験者は30人を超え、歴代のスタッフ数は300人に迫る勢いだ。世代を超えて受け継がれてきた「歌登愛」は、これからも北の大地を熱く盛り上げていくだろう。




