2025.07.07

「ほろよい」の今をつくる。異動と出向を経て築いたキャリアパス

「ほろよい」の今をつくる。異動と出向を経て築いたキャリアパス

サントリーのロングセラーRTD(※)「ほろよい」のブランドマネージャーとして活躍している平野泉さんにお話を伺いました。平野さんは、総合電機メーカー勤務を経て、サントリーグループのハーゲンダッツジャパンに転職。2023年からサントリーの酒類部門に出向中です。ブランドマネージャーの仕事内容、そして他社での経験から実感するサントリーでの働きがいについて語っていただきました。

※RTD: Ready to Drinkの略。ふたを開けてすぐにそのまま飲める缶やペットボトル入り飲料などの総称。

ブランドは会社。ブランドマネージャーはそのすべてを仕切る社長

2009年に誕生した「ほろよい」は、若者をターゲットにしたアルコール3%のやさしい甘さが特徴のブランドです。「うめ」と「レモン」の2フレーバーからはじまり、その後フレーバーを拡大。累計で120種類以上のバリエーションを展開してきました。現在は、定番フレーバー14種類に加え、季節限定品も毎月発売されています。

サントリー株式会社 ビール・RTD本部で「ほろよい」のブランドマネージャーを務める平野泉さん。

平野さん:ブランドマネージャーの仕事は、コンセプト立案、味の設計、デザイン・パッケージの策定、そして、製造部門や宣伝部門との調整や営業戦略まで、立ち上げから商品がお客様の手元に届くまでのすべてを担当しています。

サントリーの商品開発の特徴は、「スクラム型」で仕事を進める点です。各部門がある程度案を固めて、それを最終的にまとめるのが「ブランドマネージャー」という企業も多いと聞きますが、サントリーでは最初からあらゆる部門が一緒になって商品をつくりあげていきます。

例えば、製品の味を検討する会議にデザイナーが出席して意見を出したりするので、より多様な視点で検討を行い、より魅力的な商品を生み出すことに繋がっています。

ブランドマネージャーは、「ほろよい」ブランドという会社を経営する「社長」というようなイメージと捉えています。

2025年5月の限定商品として発売した「ほろよい 白桃烏龍サワー」。市場のニーズに耳を傾け、「台湾ライチ」など若年層へのアプローチを大切にしている。

裁量が大きい分、責任も重いブランドマネージャーですが、平野さんの強い味方になってくれたのが、ペアを組んで一緒にブランドづくりを担ってくれた営業推進部の社員の存在でした。

平野さん:入社4年目の若手社員ですが、とてもしっかりしていて本当に助けてもらっています。彼女自身が20代なので、若者の流行やリアルな感覚を教えてもらったりして、とても刺激を受けています。

ともに「ほろよい」ブランドを担当しているサントリー株式会社 営業推進本部の小田桐瀬奈さん(左)。若手でもベテランでもフラットな関係性がプロジェクトを推進するうえでも重要だそう。

定番ブランド「ほろよい」の価値を拡大する新たなチャレンジ

「ほろよい」は発売から15年のロングセラー商品。アルコール飲料市場の年間ユーザー数(※)はNo.1を誇ります。ブランドとしてコアになる価値を守りながら、新たなチャレンジにも果敢に挑み続けています。

※年間ユーザー数:インテージ社の購買パネルデータによる2024年1~12月計の購入人数。

ブラマネとしてのこれまでの自身のキャリアに頼るだけではなく、新入社員へもヒアリングをするなど「しっかりとアンテナを立てています」と平野さん。

商品軸での新たな挑戦として、2025年4月に発売したのが「ほろよいのもと」です。これは瓶タイプの希釈用リキュールで、自分好みに自由に楽しめるのがポイントです。

平野さん:20代の社員から「家で飲み会をするときは、それぞれが自分の好きな飲み物を持ち寄ることが多い」と聞いたことがヒントになりました。今の若者のニーズを捉え、「ほろよい」の持っているブランド価値をより拡大するためにも、新たな領域に挑戦しました。

自分好みの濃さや割り方、量で、好きなように楽しめるのはもちろん、お酒が弱い人はオレンジジュース、夏はシャーベットやアイスと一緒に楽しむのもおすすめです。

2025年4月に発売した「ほろよいのもと〈洋梨&りんご〉」「ほろよいのもと〈ライチ&白ぶどう〉」。アルコール度数14%のリキュールを好きな割合、割りもので楽しめる。

世にない商品を開発するうえで、平野さんが大切にしたのは「自分の本当にやりたいことをしっかり周囲に伝えること」だと言います。

平野さん:実は以前に別ブランドのリニューアルを手がけた際は、担当したての遠慮もあって、自分の本音を十分に伝えきれず失敗した経験がありました。そのとき上司から言われたのが、「周りに気を遣いすぎて、いいものができないのは違う。自分が本当はどうしたいのかをしっかり考えて、それを貫くべきだ」というアドバイスです。

その言葉が心に強く残っていて、周囲に遠慮するより、自分がやりたいことを明確に伝えることこそが大事だと思っています。そうすると、相手にも納得してもらえるし、意見が違っても対話してすり合わせることができますから。

終業後も各部署のメンバーと飲みに行ったり、仕事以外の付き合いも充実。

当事者全員でブランドをつくりあげるサントリーのカルチャー

ハーゲンダッツジャパンからサントリーグループ内への出向とはいえ、まったく環境の異なる職場に飛び込むことに変わりはありません。出向当時、緊張の面持ちで初出社した平野さんですが、周囲は歓迎ムードで迎えてくれたことで、すぐに馴染むことができたそうです。

平野さん:サントリーの社員はみんな「人」に興味があって、「人」が大好き。初日からいろいろな人が話しかけてくれて、すんなり溶け込むことができました。今では、自分の部署とまったく関係ない人たちとも仲よくしてもらっています。

もうひとつ感じたのは、確かに仕事は忙しいけれど、その忙しさを前向きに楽しんでいるということですね。

その根底にあるのは、やはり「やってみなはれ」の精神だと思います。サントリーのカルチャーは、「挑戦すること」に重きを置いています。もし失敗しても、そこから「次にどうすればいいのかを学べばいい」というのが、会社全体に浸透しているんです。

せっかくサントリーに来たからには、大人しく小さくまとまるのではなく、どんどん新しいことに挑戦すべきだという気持ちになりました。

社員の人柄もあり社内の雰囲気に慣れるのは時間がかからなかったそう。

そして、新卒で総合電機メーカーに勤務、ハーゲンダッツに転職後、サントリーに出向という、キャリアパスを歩んできた平野さんだからこそ、見えてきたことがあると言います。

平野さん:製造部門が強いメーカーだと、やはり技術が優先で、そのほかの担い手たちの意見よりも製造側の声が強いということも起こり得ます。

サントリーの「スクラム型」のブランドづくりは、関わる全員でブランドをつくっていくので、関係者の当事者意識がすごく強いと感じました。

ブラマネとして自身が前に出ることよりも、それ以上に一緒に「ほろよい」をつくりあげてきたチームへの感謝したいと、平野さん。

一方で、長く続いているブランドだからこそ、生活者たちの声にも耳を傾けなければならない。ハーゲンダッツもそうですが、つくり手と同じくらい生活者が「『ほろよい』ってこういうブランドだよね」というイメージを持っています。

だからこそ、その声にきちんと応えられるような「ものづくり」の技術も磨き続けています。これは、ハーゲンダッツも含めて、「ものづくり」に対して妥協をしないという、サントリーグループに通底しているものがあると感じています。

サントリーでの経験が、新たな自分のキャリアの目標へとつながっている平野さん。新商品の「ほろよいのもと」など、サントリーでの挑戦もまだまだ続いていきます。

平野さん:「ほろよい」ブランドマネージャーとして、「ほろよい」をもっとお客さまから愛される商品へと成長させていく。それを徹底的にやりきりたいですね。

今後も新たなニーズを発掘するために次なる施策を企画中。

そんな平野さんのプライベートの趣味は筋トレ。自分の体に向き合うことで、メンタルも強くなることを実感しているそうです。

平野さん:もともとスポーツ好きでしたが、社会人になってからは運動からは遠ざかっていたんです。コロナ禍をきっかけにパーソナルトレーニングを始めて、すっかりハマってしまいました。

筋トレを続けることで体も心も変わって、前向きになれます。仕事で煮詰まったり、モヤモヤしたりしたときも、筋トレをすれば達成感が味わえて気持ちもスッキリ。また一から頑張ろうと思えるんです。

仕事でもプライベートでも、常に前向きにチャレンジし続ける平野さん。サントリーでの経験は、そんな平野さんのキャリアをさらに大きく成長させてくれているようです。

パーソナルトレーニングを始めて4年。週2回のトレーニングで、日々自分の体型が変わっていくだけでなく、筋トレ後に得られる爽快感やメンタルが強くなることが楽しくてやみつきだそう。

※内容・社員の所属は取材当時のものです。

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平野 泉

平野 泉Izumi Hirano

サントリー株式会社
ビール・RTD本部 RTD部

メーカー勤務を経て、2016年8月ハーゲンダッツジャパン株式会社に入社。マーケティング本部でブランド戦略立案・製品開発を担当した後、営業推進本部配属で販売計画を担当。2023年4月よりハーゲンダッツジャパンからの出向で、サントリー株式会社RTD部に配属。現在は「ほろよい」のブランドマネージャー業務を担当。

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