2025.06.23

公認会計士の夢からサントリーへ──経理でグローバルに活躍するキャリアと挑戦

公認会計士の夢からサントリーへ──経理でグローバルに活躍するキャリアと挑戦

大学時代から会計学に情熱を注ぎ、公認会計士を志したこともある木澤さん。就職氷河期の中、サントリーの財経部門での活躍を期待され入社し、経理部での業務を通じてグローバルなプロジェクトや環境問題への取り組みにも貢献しています。今回は、木澤さんのこれまでのキャリアや働き方、育児との両立、そして未来への展望についてお話を伺いました。

夢の軌道修正と新たな挑戦──サントリー入社決断の背景

大学が終わった後も専門学校の講座を受けるなど、勉強漬けの日々だったと話す木澤さん。

大学時代は公認会計士を目指していたという木澤さん、サントリーへ入社する転機を伺いました。

木澤さん:商学部で会計学を中心に幅広く学んでいました。大学1年生の頃から公認会計士を目指そうと考えていたので、資格取得のための専門学校にも通っていました。大学3年生から始まるゼミでも会計を選択し学んでおり、学生の頃から会計という領域に深く関わっていました。

まさに勉強漬けの学生生活だったのですね。方針転換して企業就職を選んだきっかけはありましたか?

木澤さん:大学3年生までは公認会計士になりたいと思い勉強を続けていましたが、秋の試験で合格することができず、勉強を続けるか迷った結果、就職を選びました。ただ当時は就職氷河期。周りが100社以上プレエントリーして挑む中、就活の準備があまりできていなかった私は20社程度しか応募できていませんでした。そのうちの1社がサントリーでした。

その中からなぜサントリーを選んだのでしょう?

木澤さん:実はゼミの教授の推薦で受けている企業があり、先方からのアプローチも受けていたため、サントリーの選考では正直にそのことを伝えていました。そんな中でも、大学時代の会計学への勉学の熱意を買ってくれたのか、選考が進み、結果として、最初に内定したのがサントリーでした。面接担当者からの熱い想いを感じたため、これ以上の縁はないと思い入社することを決めました。

会計の知識があれば、銀行や証券会社なども就職候補に挙がると思いますが、金融系の業種は視野に入っていなかったのでしょうか?

木澤さん:銀行や証券会社などの無形商材を扱う会社よりも、モノづくりを行うメーカーなどの有形商材をもつ会社のビジネスモデルに興味があったため、そこに関わりたいという期待が大きくありました。

グローバル化と環境プロジェクトへの挑戦──経理部での成長物語

サントリーの経理部はとてもコミュニケーションが活発な環境のようですね。

木澤さん:経理部に対し、黙々と作業しているイメージを持っている方も多いかと思います。そういうシーンもゼロではないのですが、実際はコミュニケーションがかなり活発で、和気あいあいとした雰囲気で働けるのがサントリーの経理部の特徴だと思います。部署として業務の効率化も進めていますが、コミュニケーションを大事にしていて、皆がアイデアを持ち寄って活発に話し合いが行われています。
決算などの繁忙期には、タイトな納期に追われることもありますが、なんだかんだ皆笑顔で「しんどいけど頑張ろう!」などと声を掛け合い、乗り切っていて、ギスギスした雰囲気や空気の重さは感じたことはないですね。

学生時代から会計に関わってきた人が多いのですか?

木澤さん:入社当時、同期が7人経理部にいたのですが、その半分程度は大学で会計学などを専攻していた、もしくは経理系の知識がある方が入ってきていて、残りの半分は全く会計に関わったことがない方々でした。入社後、1ヶ月程度の経理部独自の研修もあり、教育体制が整っているので、会計の知識がない方でも安心して働ける部署だと思います。もちろん学生時代に会計に関わってきた人は、すんなり仕事になじめると思います!

経理部でキャリアを歩む中、業務の幅が広がった転機があったと伺いました。その一つが、海外出身の仲間と働くことになったことだそうですね。

木澤さん:サントリー食品インターナショナルに配属されて2、3年目の頃、会社のグローバル化が急激に進みました。経理部も例外ではなく、海外出身の仲間が増え、円滑なコミュニケーションのために英語を勉強せざるを得なくなりました。当時は受験英語ができる程度だったので、会社の補助も利用して、1年ほど英会話教室や大学に通いました。その成果もあって、フランス人の上司に月次の数値結果を英語で報告できるようになり、海外案件の業務にも積極的に参加できるようになりました。入社当時は英語を使って仕事をするなど考えてもみなかったので、最初は苦手意識もあったのですが、英語の勉強の成果が現れてからは、業務の幅が大きく広がりました。

日本で開催される会議に出席するため来日された海外グループ会社の役職者の方々を白州蒸溜所にアテンドしたことも。


ペットボトルリサイクルのプロジェクトにも携わり、経験値を積まれたようですが、その時のエピソードを教えていただきました。

木澤さん:入社5年目の頃、当時の上司から「日々の計数管理の仕事とは別に、他のプロジェクトも経験してほしい」と機会をもらい、ペットボトルリサイクルプロジェクトに関わることになりました。世の中で環境問題への意識が高まり始めた中で立ち上がったプロジェクトで、会社としても新たな挑戦でした。当時はまだ、ペットボトルリサイクルを会社として強力に推進していたわけではない状況。関係他部署に協力を求めても思うように話が進まないことが多かったため、説得するのに苦労しました。部署間の意見の相違も多く、その調整に毎日泣きそうになりながら1年ほど社内を奔走していたことを覚えています。

どのようにその困難な状況を乗り越えたのですか?

木澤さん:プラスチック削減が叫ばれ始めている中で、ペットボトルを扱っている当社としては、このプロジェクトを世に先駆けて進める必要性を強く感じていました。だからこそ、プロジェクト推進の必要性について関係他部署に話しに行ったり、課題を専門部署に聞きに行ったりなど、ひたすら根気強く、様々な方に会いに行って話をしました。関係者がとにかく多かったので、調整も非常に大変でしたが、何度も話をしていくうちにプロジェクト推進の重要性を理解してくださる方も増え、軌道に乗せることができました。大変ではありましたが、このプロジェクトに関わったことで調整力も高まりましたし、社内の人脈も大きく広がって、後の仕事にもその時構築したネットワークが活きています。

ワークライフバランスの取れた働き方と今後のキャリア

育児と仕事を両立しながら、新たな挑戦に向けて笑顔で語る木澤さん。経理部は決算などの繁忙期はありつつも協力し合って育休を取る方が多いそう。

現在育児中とのことですが、どのように両立されていますか?

木澤さん:2人の子どもの育児をしながら仕事をこなすことは思った以上に大変ですが、その分やりがいも感じています。平日夜は忙しくて育児にあまり参加できないことが多いですが、休日には子どもを公園に連れて行ったり、一緒に遊んだりするよう心掛けています。第2子が生まれた際に1ヶ月育休も取得し、上の子と向き合う貴重な時間を持つことができました。料理はあまり得意ではないのですが、育休中は四苦八苦しながらお弁当を作っていました。子どもと向き合う中で思い通りにいかないことも多かったですが、出産を頑張ってくれた妻の手助けができてよかったと感じています。育休が明けた今も上司と相談してフレックス制度を利用し、朝に子どもを幼稚園に送ってから出社するなど、妻と協力しています。

今後は海外での業務にも挑戦したいそうですね。

木澤さん:家族と相談しながらにはなりますが、海外での業務も視野に入れています。会計は世界共通の言語ですし、英語も習得した今、これまでのスキルを活かして海外でも活躍できる自信もついてきています。ただ、まだ子どもが小さいこともありますし、タイミングとチャンスがあればチャレンジしたいと考えています。

入社当時、海外勤務は考えたこともなかったという木澤さん。英語を勉強し、海外に関わる業務に多く参加してきた経験を通じて、今後のキャリアの可能性が大きく広がったといいます。育児と仕事を両立しながら、学生時代から情熱を注ぐ会計分野を極めていくその姿は、サントリアンとして「やってみなはれ」の精神を大事にしながら挑戦し続ける大切さを改めて気づかせてくれます。これからも新たな道を切り拓いていく木澤さんの活躍が楽しみです!

※内容・社員の所属は取材当時のものです。

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木澤 直彦

木澤 直彦Naohiko Kizawa

サントリービジネスシステム株式会社
グループ経理部

2013年に新卒としてサントリー食品インターナショナル株式会社に入社。財経本部経理部に配属され、経営層への食品全体の計数報告業務に従事する。2017年からはジャパン事業本部財経部にて、サントリーフーズの管理決算を担当。2018年にはジャパン事業本部企画部に異動し、ジャパン事業全体の計数管理やペットボトルリサイクルプロジェクトに携わる。2020年からはサントリービジネスシステムグループ経理部で、食品事業の制度連結決算・開示業務や管理連結決算に取り組み、2025年からは同経理部スピリッツグループに移り、日本のスピリッツ事業の決算業務を担っている。

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