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2025年7月 オペラ・アカデミー修了コンサートより |
オペラ・アカデミー研修会での |
プロフェッショナルを本気で目指す、若き演奏家のためのオペラ・アカデミー
元世界的テノール歌手 ジュゼッペ・サッバティーニ率いる講師陣から、無償で学べる2年間
サントリーホール オペラ・アカデミーは、学業期を終えて世界にはばたくプロフェッショナルを本気で目指し、真摯に音楽に向き合う30歳以下の若き声楽家およびピアニストを対象に、無償で学べる“研鑽の場”とさまざまな“演奏の場”を提供し、その成長と成熟を図ります。
1993年に発足した本アカデミーは、世界的な指揮者やコレペティトゥア、歌手によるレッスンを受けるのみならず、アカデミーのメンバー同士が互いのよき「耳」となり、歌を聴いて意見を述べることで啓発しあうグループ研修会のスタイルが大きな特徴です。
2011年秋より、元世界的テノール歌手で指揮者・声楽指導者のジュゼッペ・サッバティーニをエグゼクティブ・ファカルティに迎えて開講しています。イタリア語による歌曲やオペラをレパートリーの中心にすえ、基礎的なテクニックの習得を目指す「プリマヴェーラ・コース」と、同コース修了生がさらに深い音楽表現を磨くための「アドバンスト・コース」の2コースを展開、これまでに国内外のオペラ・プロダクションで活躍する修了生を数多く輩出してきました。
このたび、2025年10月から27年9月まで学ぶプリマヴェーラ・コース第8期生を9月22日(月)~10月4日(土)の期間、募集します。第1期からコーチング・ファカルティを務める野田ヒロ子(ソプラノ)、櫻田 亮(テノール)、古藤田みゆき(ピアノ)の3名に加え、第8期からは本アカデミーの修了生で現在は国内外で活躍している迫田美帆(ソプラノ)、石井基幾(テノール)の2名が新たにアシスタント・ファカルティとして就任し、自らも学んだ本アカデミーならでのメソッドを伝えていきます。
サッバティーニが定期的に来日し、世界の名だたる歌劇場での豊富な経験をもとに直接指導し、優れた日本人講師陣が通年でサポートする本アカデミーに、たくさんのご応募をお待ちしております。
| [写真・資料のご請求、ご取材・お問合せ] サントリーホール 広報部 TEL 03-3505-1002(平日11:00~18:00 休館日を除く) FAX 03-3505-1007 〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1 suntory.jp/HALL/ |
― 記 ―
サントリーホール オペラ・アカデミー
プリマヴェーラ・コース第8期生募集
コース概要
■研修年限:2025年10月~2027年9月(2年間)
■研修内容
プリマヴェーラ・コース:発声の基本からイタリア古典歌曲、バロック・オペラ(一年次)、イタリア室内歌曲(二年次)を学ぶ基礎クラス
アドバンスト・コース(募集なし):オペラの役を通して深い表現・解釈を学ぶ上級クラス
※両コースとも別途イタリア語ディクションおよびテキスト解釈の講座またはレポート提出有
※ピアノ受講者は両コースにまたがった研修内容
募集要項(抜粋)
※募集要項はサントリーホール ホームページからダウンロードできます。
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/enjoymusic/academy/opera/
■募集部門:声楽各パート、ピアノ 各若干名
■応募資格:音楽大学またはそれに準じる専門性を有する大学卒業程度(満18歳より応募可)~満30歳まで(2025年10月末現在)
■選考方法:
第1次選考 書類審査
第2次選考 実技審査(会場:サントリーホール リハーサル室)
2025年10月12日(日)、13日(月・祝)のうちいずれか一日
第3次選考 模擬レッスン・面接(会場:サントリーホール内)
2025年10月15日(水)、16日(木)の両日
■オーディション曲目:
【声楽受験者】
募集要項内のリストより選択したイタリア古典歌曲1曲とイタリア室内歌曲1曲および任意のイタリア語のオペラ・アリア2曲(時代は問わない)の計4曲を提出
※伴奏者の手配を希望する場合は、応募の際に伴奏譜も同封すること
【ピアノ受験者】
下記1~3のすべてについて準備のこと。
1. モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』から1作品を選択。全曲の中から演奏箇所を当日指定。
2. 以下のイタリア室内歌曲から演奏箇所を当日指定。
・F. P. Tosti: Lasciami! Lascia ch'io respiri
・F. P. Tosti: Che dici, o parola del Saggio?
・G. Puccini: Mentìa l'avviso
3. 任意の作曲家のピアノ・ソナタから緩徐楽章(暗譜不要)
■受験料及び受講料:
原則無料(交通費等、受験や研修に必要な経費は自己負担。教材等、実費負担となる場合あり)
■応募期間:2025年9月22日(月)~10月4日(土)必着
■応募方法:
応募用紙2種を下記までお送りください。
募集要項および応募用紙はサントリーホール ホームページからダウンロードできます。
■注意事項:
詳細は募集要項を必ずご確認のうえ、ご応募ください。応募書類は返却いたしません。
また、審査の内容についての個別のお問合せはご遠慮ください。
■送付先:
サントリーホール 企画制作部「オペラ・アカデミー 受講生募集」係宛
〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1
■問合せ:
サントリーホール 企画制作部 オペラ・アカデミー事務局
TEL:03-3505-1010 (平日11:00~18:00、休館日を除く)/FAX:03-3505-1007
エグゼクティブ・ファカルティ
■ジュゼッペ・サッバティーニ Giuseppe Sabbatini, Executive Faculty
ローマ生まれ。サンタ・チェチーリア音楽院を卒業後、ヴェローナ・アレーナ歌劇場の首席コントラバス奏者として活躍する傍ら、声楽の勉強を始める。数々の国際コンクールで優勝し、1987年に『ルチア』エドガルド役でオペラ・デビュー。その8ヶ月後にはスカラ座における『ラ・ボエーム』ロドルフォ役に抜擢され、以後オペラ歌手として、メトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場など世界中の歌劇場に出演し、20年のキャリアのうちに1,000以上のオペラ公演で主役を務める。オペラ以外にも宗教曲のソリストやリサイタルで観客を魅了し、世界的テノール歌手として日本でもファンクラブができるほど絶大な人気を博した。受賞歴も数多く、2003年にはオーストリアの宮廷歌手の称号を受けた。
2007年より指揮者に転向。ヨーロッパ、日本を中心に国際的に活動し、マリエッラ・デヴィーアら一流歌手と共演。後進への指導にも熱心で、母校のサンタ・チェチーリア音楽院(ローマ)、ヴェルディ音楽院(ミラノ)、キジアーナ音楽院(シエナ)、プッチーニ音楽祭アカデミー(トッレ・デル・ラーゴ)、エレナ・オブラスツォワ・アカデミー(サンクトペテルブルク)、ニューヨーク州立大学など世界各地でマスタークラスを開催してきた。2025年2月にはマルティナ・フランカのベルカント・アカデミーの講師に就任。歌唱テクニック、楽曲分析および解釈と、ハイレベルなレッスンにおけるその指導内容は幅広く、精力的に教育活動を行っている。さらに、主要な国際コンクールの審査委員を歴任し、2023年9月開催のアルフレード・クラウス国際声楽コンクールでは審査委員長を務めた。
<メッセージ>
この14年間、私はサントリーホール オペラ・アカデミーでイタリア・オペラの発声のテクニックおよび解釈や表現法をより深く学びたいと願う才能豊かな若い日本人に指導してきました。その間に、現在は国内外でソリストとして活躍している歌手、あるいはプロフェッショナルの合唱団に所属する歌手、オペラの現場で活動するピアニストなど、音楽家としてのキャリアを着実に積んでいる修了生を数多く送り出してきました。
ここでは最高レベルの指導陣のもと、サントリーホールの理念に基づき無償で勉強をすることができます。人生の2年間を勉強に専念したいと望む人たちにはお薦めの場所です。勉強に真摯に立ち向かい、確実な結果を生むために、私はもちろん、このアカデミー出身で、自らも演奏活動を行いながら著名な大学で教鞭を執る先生方が熱心に指導します。
私が世界の劇場の舞台でオペラ歌手として、また指揮者として、40年に渡り身をもって学んだ経験を伝えたいと望んでいます。向上心に燃える若い皆さんのご応募をお待ちしています。
コーチング・ファカルティ
■野田ヒロ子(ソプラノ) Hiroko Noda, Soprano
東京音楽大学卒業、同大学研究生修了。東京国際声楽コンペティション優勝。1998年ブダペスト国際声楽コンクール第2位。ハンガリー国立劇場『ラ・ボエーム』ミミ役でオペラ・デビュー。第38回日伊声楽コンコルソ優勝。2003年藤原歌劇団公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』でヴィオレッタ役に抜擢され絶賛を博した。以後、『カルメン』ミカエラ役、『こうもり』ロザリンデ役、『道化師』ネッダ役、『アイーダ』『トスカ』題名役などで好評を博している。また、宗教曲などのソリストとしても活躍。その豊かな音楽性とコントロールされた歌唱は高く評価されている。藤原歌劇団団員。東京音楽大学非常勤講師。
■櫻田 亮(テノール) Makoto Sakurada, Tenor
東京藝術大学大学院修士課程修了。イタリアのボローニャ音楽院に学ぶ。2002年ブルージュ国際古楽コンクール第2位(声楽最高位)。ソリストとしての多彩な活動に加え、イタリア初期バロック・オペラのスペシャリストとしてヨーロッパ各地で活躍。国内では01年新国立劇場『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ役、06年サントリーホール ホール・オペラ®『トゥーランドット』ポン役、08年北とぴあ国際音楽祭『騎士オルランド』メドーロ役など多数の公演に出演。バロックから古典派の作品をレパートリーとし、その端正かつ正確な歌唱で好評を博している。二期会会員。東京藝術大学教授。
■古藤田みゆき(ピアノ) Miyuki Kotouda, Piano
日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。ピアノを村上明美、永野美佐子、伴奏法を岡田知子、松井和彦、森島英子に師事。東京二期会、藤原歌劇団などのオペラ団体で音楽スタッフとして経験を積む。1993年から2010年までサントリーホール ホール・オペラ®のチーフ音楽スタッフを務め、世界的な指揮者や歌手から厚い信頼を得た。国内外のコンクール、音楽祭、マスタークラスにも招かれている。また、オーケストラ・パートをピアノ一台で演奏するオペラ全曲公演に数多く出演するほか、声楽の共演者として、リーダーアーベントをはじめリサイタルやコンサートでも活躍している。22年、NHK「クラシック倶楽部」出演。
アシスタント・ファカルティ
■迫田美帆(ソプラノ) Miho Sakoda, Soprano アドバンスト・コース第2期修了
東京藝術大学卒業。2019年、藤原歌劇団『蝶々夫人』の題名役でデビュー後、同劇団において『フィガロの結婚』伯爵夫人役、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ役、『ファウスト』マルグリート役、『ピーア・デ・ロトメイ』題名役等で出演し、いずれも好評を得ている。近年は『蝶々夫人』題名役で活躍の幅を広げており、23年にはサバンナ・ヴォイス・フェスティバル(アメリカ・ジョージア州)、24年には佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ、25年にはオペラ・イン・ウィリアムズバーグ(ヴァージニア州)でそれぞれ出演し賞賛された。磨かれたテクニックと深い解釈に裏づけされた、安定したのびやかな歌唱が高く評価されている。アメリカ在住。藤原歌劇団団員。
■石井基幾(テノール) Motoki Ishii, Tenor アドバンスト・コース第5期修了
東京藝術大学大学院修士課程修了。2021年サントリーホール フレッシュ・オペラ『ラ・トラヴィアータ』アルフレード役でデビュー。東京・春・音楽祭2023イタリア・オペラ・アカデミー in 東京『仮面舞踏会』リッカルド役で好評を博した。同年6月にはタン・ドゥン作曲のオペラ『TEA』上海公演に初の日本人キャストとして抜擢され、25年3月福建省・福州、5月香港公演にも同役で出演、高い演技力も評価された。東京・春・音楽祭2024リッカルド・ムーティ指揮『アイーダ』に伝令役で出演。25年9月にはイタリア・オペラ・アカデミー in 東京『シモン・ボッカネグラ』ガブリエーレ・アドルノ役で出演予定など、近年目覚ましく活躍の場を広げている。
以上