公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、2021年度「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」として、応募総数204件のうち、別紙の15件を助成対象に決定しました。助成総額は1,416万円です。
本助成は、人文学、社会科学の分野において、学問的に新しい視点を持ち、社会的にも広がりのある研究を志す、意欲的な若手研究者のサポートを目的としています。助成期間中には、助成を受けた方々が異分野の識者に対して研究報告を行う場を設け、学際的視野を広げる機会を提供します。
本年度の助成対象は、「チャレンジ研究助成」の趣旨にふさわしい、25歳から35歳までの15名の若手研究者の意欲的で斬新な研究に決定しました。いずれの研究も、各専門分野において独自の着想に基づくもの、多方面への広がりや発展性が見込まれるもの、従来の学問や現代の社会問題に新たな視点を提示するものなど、今後の可能性や将来の飛躍を期待できる内容です。
*選考委員
井野瀬 久美惠氏(甲南大学教授)
大西 裕氏(神戸大学教授)
白石 隆氏(熊本県立大学理事長)
張 競氏(明治大学教授)
福岡 伸一氏(青山学院大学教授)
柳川 範之氏(東京大学教授)
*この件に関するお問合せ先
公益財団法人サントリー文化財団 「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」係
Tel 06-6342-6221 Fax 06-6342-6220
ホームページ https://www.suntory.co.jp/sfnd/
2021年度 若手研究者のためのチャレンジ研究助成 助成先一覧
| 氏名 | 所属・肩書き | 研究テーマ | |
|---|---|---|---|
| 1 | 池田 理哲 | 早稲田大学創造理工学部 助手 |
ル・コルビュジエの未完成プロジェクトの3D化による設計思想の解明 |
| 2 | 奥山 陽子 | ウプサラ大学経済学部 助教授 |
医師数の地域間格差の歴史経済分析 ― 戦前日本の医師名簿を活用した実証研究 ― |
| 3 | 小野 弾 | 東京大学大学院法学政治学研究科 博士課程 |
有権者の経済評価と政権担当能力評価:投資行動に着目して |
| 4 | 金崎 由布子 | 東京大学大学院人文社会系研究科 助教 |
「周縁」から見た文明形成論:アンデス文明形成期後期の事例 |
| 5 | 金牧 功大 | 慶應義塾大学大学院法学研究科 後期博士課程 |
中国共産党の対チベット政策 |
| 6 | 坂本 海夏人 | デューク大学音楽学部 PhDプログラム |
Feel the Field! 中国のフィールド録音を利用した音表現の多様性に向けて |
| 7 | 崎田 誠志郎 | 国立民族学博物館人類文明誌研究部 外来研究員 |
ナマコ漁業を介した環境 ― 人間関係からみる漁場利用生態と適応の地域的差異 |
| 8 | 篠宮 紗和子 | エクセター大学社会学・哲学・人類学学部 博士課程 |
曖昧な疾患概念が用いられる社会的背景とは何か? ── 日本における発達障害を事例に |
| 9 | 照井 敬生 | キングス・カレッジ・ロンドン文化・メディア・クリエイティブ産業研究科 博士後期課程 |
日本における芸術家団体へのクラウドファンディングと政策ロビイングの相互作用 |
| 10 | 長島 澪 | パリ第1大学(パンテオン=ソルボンヌ校)歴史学部 博士課程 |
「国民」と「外国人」の境界で:18世紀における小戦と外国人 |
| 11 | 仲辻 真帆 | 東京藝術大学音楽学部 非常勤講師 |
近代日本における西洋音楽理論受容の歴史的研究:東京音楽学校の作曲教育を軸として |
| 12 | 濱野 未来 | 立命館大学大学院文学研究科 博士課程後期課程 |
中近世日本における天変地異に関する知識体系 |
| 13 | 藤田 翔 | 日本学術振興会特別研究員PD(受入機関:名古屋大学大学院情報学研究科) | 物理的領域の正しい解釈から得られる哲学的世界像 |
| 14 | 松本 卓也 | 信州大学理学部 助教 |
温泉の進化人類学:温泉利用が霊長類の社会性に与える影響の解明 |
| 15 | 森本 隼人 | 明治大学研究・知財戦略機構 博士研究員 |
美術作品から推定するカーネーションの花色育種の歴史と花色嗜好性の遷移 |
(敬称略、肩書きは申請当時、氏名50音順)
以上