公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、2019年度「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」として、応募総数227件のうち16件を助成対象に決定しました。助成総額は1,463万円です。
本助成は、人文学、社会科学の分野において、学問的に新しい視点を持ち、社会的にも広がりのある研究を志す、意欲的な若手研究者のサポートを目的としています。助成期間中には、助成を受けた方々が一堂に会し、異分野の識者に対して研究報告を行う場を設け、学際的視野を広げる機会を提供します。
本年度の助成対象は、「チャレンジ研究助成」の趣旨にふさわしい、意欲的で斬新な試みを行う25歳から35歳までの16名の若手研究者の研究に決定しました。いずれの研究も、それぞれの専門分野において独自の着想に基づくものであると同時に、多方面への広がりや発展性が見込まれるもの、従来の学問や現代の社会問題に新たな視点を提示するものなど、今後の可能性や将来の飛躍を期待できる内容です。
*選考委員
五百旗頭 真氏(兵庫県立大学理事長)
白石 隆氏(熊本県立大学理事長)
武田 徹氏(ジャーナリスト・評論家)
張 競氏(明治大学教授)
福岡 伸一氏(青山学院大学教授)
柳川 範之氏(東京大学教授)
*この件に関するお問合せ先
公益財団法人サントリー文化財団「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」係
Tel 06-6342-6221 Fax 06-6342-6220
ホームページ https://www.suntory.co.jp/sfnd/
2019年度 若手研究者のためのチャレンジ研究助成 助成先一覧
| No. | 氏名 | 所属・肩書き | 研究テーマ |
|---|---|---|---|
| 1 | 荒木 健哉 | 立命館大学大学院先端総合学術研究科 一貫制博士課程 |
宝くじの人類学:ICT技術と結びついたギャンブル実践に着目して |
| 2 | 井上 果歩 | 東京藝術大学大学院音楽研究科 博士後期課程 |
「長い13世紀」のヨーロッパの音楽文化に見る創作性 |
| 3 | 内川 勇太 | 東京大学大学院人文社会系研究科 博士課程 |
9-10世紀アングロ=サクソン期イングランドにおける貨幣制度 |
| 4 | 遠藤 寛文 | 神奈川大学外国語学部 特任助教 |
北米辺境から見る19世紀初頭アメリカの社会不安と自意識 |
| 5 | 岡山 誠子 | ロンドン大学東洋アフリカ研究学院政治・国際学科 博士課程 |
政党組織の崩壊とエスニック・マイノリティの政治的代表 ―― インドの事例から ―― |
| 6 | 川嶋 稔哉 | ペンシルベニア大学大学院歴史学科 博士課程 |
戦間期日本とドイツにおける文字改革運動の経済史的研究 |
| 7 | 河出 奈奈美 | ヨーク大学美術史学科 博士課程 |
19世紀イギリスにおける中産階級アートコレクター研究 |
| 8 | 河本 毬馨 | 筑波大学大学院図書館情報メディア研究科 博士後期課程 |
公共図書館における社会的分断を乗り越えるための〈場〉としての機能と役割に関する基盤的研究 |
| 9 | 清水 紀子 | 北海道大学大学院法学研究科 博士後期課程 |
医薬品開発促進のための特許制度と薬事制度の役割分担 |
| 10 | 鈴木 修斗 | 筑波大学大学院生命環境科学研究科 博士後期課程 |
生活の質とワークライフバランスを求めた熟練労働者の移住に関する研究 |
| 11 | 鈴木 麻記 | 東京大学大学院情報学環 特任研究員 |
キャラクターの権利 ―― 存立条件としての著作権、その変遷と現在 |
| 12 | 高柳 峻秀 | 東京大学大学院総合文化研究科 博士後期課程 |
近代中国における日本学 ―― 知日派集団の組織的日本研究・啓蒙活動に着目して |
| 13 | 辻 槙一郎 | 東京藝術大学美術学部 教育研究助手 |
近代東京・大阪の劇場建築における劇場計画の変容過程に関する研究 |
| 14 | 濱島 ゆり | ブリストル大学医学部 博士課程 |
診療現場における医療資源分配に関する意思決定過程の解明に関する研究 |
| 15 | 保子 英之 | 大阪市立大学大学院医学研究科 研究生 |
美的魅力を処理する神経メカニズムの脳磁計を用いた検討 |
| 16 | 山田 健 | 北海道大学大学院法学研究科 博士後期課程 |
中央 ― 地方関係論の再構成:中央省庁出先機関の活動を手がかりとして |
(敬称略、肩書きは申請当時、氏名50音順)
以上