公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、2018年度「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」として、応募総数230件のうち16件を助成対象に決定しました。助成総額は1,390万円です。
本助成は、人文学、社会科学の分野において、学問的に新しい視点を持ち、社会的にも広がりのある研究を志す、意欲的な若手研究者のサポートを目的としています。助成期間中には、助成を受けた方々が一堂に会し、異分野の識者に対して研究報告を行う場を設け、学際的視野を広げる機会を提供します。
本年度の助成対象は、「チャレンジ研究助成」の趣旨にふさわしい、意欲的で斬新な試みを行う24歳から35歳までの16名の若手研究者の研究に決定しました。いずれの研究も、それぞれの専門分野において独自の着想に基づくものであると同時に、多方面への広がりや発展性が見込まれるもの、従来の学問や現代の社会問題に新たな視点を提示するものなど、今後の可能性や将来の飛躍を期待できる内容です。
*選考委員
青木 保氏(国立新美術館館長)
五百旗頭 真氏(兵庫県立大学理事長)
白石 隆氏(熊本県立大学理事長)
張 競氏(明治大学教授)
細谷 雄一氏(慶應義塾大学教授)
宮本 又郎氏(大阪大学名誉教授)
*この件に関するお問合せ先
公益財団法人サントリー文化財団「若手研究者のためのチャレンジ研究助成」係
Tel 06-6342-6221 Fax 06-6342-6220
ホームページ https://www.suntory.co.jp/sfnd/
2018年度 若手研究者のためのチャレンジ研究助成 助成先一覧
| No. | 氏名 | 所属・肩書き | 研究テーマ |
|---|---|---|---|
| 1 | 青木 耕平 | 一橋大学大学院言語社会研究科 博士後期課程 | 冷戦体制崩壊から911同時多発テロに至るまでの合衆国の文学/文化の歴史化 |
| 2 | 飯ヶ谷 清仁 | 日本学術振興会 海外特別研究員(受入機関:カリフォルニア工科大学人文社会科学部) | 人工知能と脳科学による芸術認知メカニズムの解明 |
| 3 | 岩下 弘史 | 東京大学大学院総合文化研究科 博士後期課程 | 文学の可能性 ―― 夏目漱石とウィリアム・ジェイムズの比較研究から見えるもの |
| 4 | 江本 紫織 | 九州大学大学院人文科学研究院 専門研究員 | 写真のリアリティ再考 ―― SNS写真における加工・修正・被写体選択の点から |
| 5 | 大久保 祐作 | 北海道大学大学院環境科学院 博士後期課程 | “説明可能な人工知能”は、何を説明するのか |
| 6 | 岡沢 亮 | 東京大学大学院学際情報学府 博士課程 | ユーモアの文化的差異 ―― フィクション作品の経験と翻訳の技法 |
| 7 | 小椋 郁馬 | ジョージタウン大学政治学部 博士課程 | 有権者における政治に関する言葉の理解:米国を例に |
| 8 | 加藤 聡 | 東京大学大学院学際情報学府 博士課程 | 初期近代イングランドにおける辞典・百科事典の編纂と知識の編成 |
| 9 | 北村 秀樹 | マレーシア国民大学民族学研究所 博士後期課程 | マレーシアにおけるイスラーム金融の社会史 |
| 10 | 高橋 知之 | 東京大学大学院人文社会系研究科 助教 | 「反省」と「偶然」の問題系における日露近代文学・思想の比較 |
| 11 | 舘内 魁生 | 東北大学大学院文学研究科 博士課程前期2年の課程 | 考古資料を用いた色への認識の解明 ―― 平安時代の陸奥国を舞台に ―― |
| 12 | 塚田 雄一 | 同志社大学文学部 助教 | 集団的記憶を構築する公共空間としての劇場 ―― シェイクスピアの後期ロマンスの社会的役割について ―― |
| 13 | 津田 久美子 | 北海道大学大学院法学研究科 博士後期課程 | 国際課税協力の新潮流 ―― OECD/G20主導のBEPSプロジェクトの政治過程分析 |
| 14 | 藤川 健太郎 | ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス国際関係論学科 博士課程 | 分離独立問題の解決:住民投票利用の理論的根拠の探求 |
| 15 | 古内 絵里子 | お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所 特別研究員 | 朝鮮半島から日本への都城伝播に関する研究 ―― 都城行政と形態の視点から |
| 16 | 堀 沙織 | コロンビア大学大学院 博士課程 | 無知とアイロニー:「知らないこと」の価値に関する哲学的考察と教育的提案 |
(敬称略、肩書きは申請当時、氏名50音順)
以上