きょうと西山

ここで育まれるおいしくて、清らかな水。
それは「サントリー〈天然水のビール工場〉京都」でつくるビールにとって欠かすことのできない大切な水です。

協定開始:2012年3月
面積:約193ha
対象の工場:
サントリー〈天然水のビール工場〉京都

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森を象徴するヤマモモ

自生するヤマモモのほぼ北限。
遠くから見ると、まるでひとつの森のよう。

下から見ると、葉がつくる
モザイク模様が美しく、
さまざまな姿に魅了されます。

地味だけれど魅力的

至るところに生えている、シダ類。
地味だけれど、少し変わった形に魅了されます。

(左上)ウラジロシダ:くるりとしている部分がパッと開き、羽状シルエットに。
(右上)リョウメンシダとジュウモンジシダの群生
(下)マメヅタ:ツンツンと伸びているのは、次の命をつなげるための胞子葉。

鳥が住むところ

鳥がのびのびと暮らせる森、それは森が豊かな証拠。
ここにもたくさんの鳥たちが暮らしています。

(上)メジロ:よくウグイスと間違えられるが、目の周りが白いから「メジロ」。
(下)ヤマガラ:人によく懐き、かつては神社の「おみくじ引き」などの芸を披露していた。

森と向き合うからこそ、
直面する問題

森ととことん向き合うと、
予想もしなかった問題に直面します。
前例がないものや、まだ解決策が見出せていないもの、など難しい問題もあります。
それでも、サントリーはくじけません。水と生命(いのち)にとっての理想の森にするために。

ナラ枯れの拡大

放置された里山で、秋でもないのに、紅葉のようにナラやカシなどの葉を染め、パタリと枯れてしまう病気「ナラ枯れ」が広まっている。
その原因は”カシノナガキクイムシ”という甲虫が、産卵のために樹に穴を掘る際、樹を枯らす菌を植え付けるため。

でも、カシノナガキクイムシが一方的に悪いわけではない。この虫は、もともと森の中で大きく育ったコナラなどを枯らして、森の若返りを促す善玉だった。ところが、薪炭などの燃料用に育てられていたコナラなどの林が、ガスや電気の普及で放置されたのがまずかった。大きく成長したコナラ林は、カシノナガキクイムシの絶好の餌場になってしまったのだ。

「ナラ枯れ」を起こした樹の根元には、カシノナガキクイムシの侵入により排出された木くずが見られる。

対策の一つとして、専用の粘着シート(通称「カシナガホイホイ 」)の粘着面を内側に巻きつけ、巣穴から出てくる新成虫を閉じ込め、薬剤を使わずに死滅させる方法を実施。

調査を続けていると、「ナラ枯れ」はコナラ全体の3-4割程度に収まっているようで、今のところ全滅はしないと見られている。今後も調査を続け、その都度、対策を講じる。

こちらは、まるで炎のように真っ赤なきのこ「カエンタケ」。立枯れしたコナラやミズナラの根元や根の近くに発生することが多く、「ナラ枯れ」が広まり、よく見られるようになった。触ることすら危険な猛毒きのこなので、要注意。

台風被害の復旧

2018年9月に「非常に強い」勢力で関西を直撃した台風21号。「サントリー天然水の森 きょうと西山」でも、このように倒木や土砂崩れなど、甚大な被害を受けた。

被害が大きい場所を調査し、倒木の処理(土留め利用など)を主に実施。土砂崩れなどの被害がこれ以上広がらないように、対応を急いだ。

森づくり最前線について知る

所在地 京都府長岡京市奥海印寺
面積 約193ha
協定開始 2012年3月 以後段階的に面積拡大
協定期間 30年

「京都モデルフォレスト協会」の活動の一環である“西山森林整備推進協議会”の活動の枠組みの中で、長岡京市森林組合が、複数の土地所有者を取りまとめ、同森林組合と長岡京市、サントリーが森林整備協定を締結。

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