Liqueur & Cocktail

このピニャを細かく粉砕後、温水を混ぜてジュースをつくり仕込む

このピニャを細かく粉砕後、温水を混ぜてジュースをつくり仕込む

カクテルレシピ

サウザブルー ストレート

サウザブルー 45ml
ワイングラスに注ぐ

サウザブルー マルガリータ・ソーダ

サウザブルー 30ml
ホワイトキュラソー 15ml
ライムジュース 15ml
ソーダ水 適量
シェーク/タンブラー
ソーダ水以外の材料をシェーク
塩でスノースタイルにし、
氷を入れたグラスに注ぐ
ソーダ水で満たす

サウザブルー ギムレット・ソーダ

サウザブルー 45ml
ライムジュース 15ml
シュガーシロップ 1.5tsp.
ソーダ水 適量
シェーク/タンブラー
ソーダ水以外の材料をシェーク
氷を入れたグラスに注ぐ
ソーダ水で満たす

アガベ100%の正統派テキーラ

メキシコの酒テキーラづくりにはヒマドール(jimador)という仕事人がいる。以前、何の仕事に携わっている人なのかわからなくて、暇な人って訳はないだろうからと、テキーラに詳しい方に質問した。

すると、ヒマとは「収穫する」って意味だと教えられた。そうか、原料のアガベを収穫する人なんだ、と理解した。

テキーラの原料は英語でBlue Agave(ブルーアガベ)。原産地メキシコではアガベもしくはマゲイ(Maguey)と呼んでいる。正式にはアガベ・アスール・テキラーナ・ウェーバー。アロエに近い竜舌蘭(リュウゼツラン)の一種だそうだ。

原料に使われるのはサボテンのような葉の部分ではなく、地下茎。直径70~80cm、重さ40kgくらいまで育った大きな球茎である。巨大なパイナップルのようなので、“ピニャ”とスペイン語での呼び方をされている。

ヒマドールは大きなピニャを土中からあっという間に掘り起こし、コアという独特の形をした刃で葉を切り落とす。


テキーラは原料の使用割合によってブルーアガベ100%とミクストのふたつのカテゴリーに分けられている。ミクストはブルーアガベを51%以上使用しなければいけない。

いまブルーアガベ100%の正統派テキーラがアメリカで人気となっている。バーテンダーはもとよりセレブの間でよく飲まれているようだ。

そこで「サウザ ブルー」をご紹介しよう。これが実にいい。

冷たくしてもいいのだが、まずは常温のストレートで楽しむことをおすすめする。せっかくの100%の香りや味わい、アガベ本来の甘みとコクを冷やして抑え込むのはもったいない。フルーティーさも潜む柔らかいほっくりとした香り、穀物様の甘く滑らかな味わいをじっくりと堪能していただきたい。

小ぶりのワイングラスに注いでゆったりと楽しむといい。新鮮なブルーアガベだけを使用した品質の高さを実感できるはずだ。

焼酎を好まれる方ならば、たまには「サウザ ブルー」がいいと実感されるだろう。わたしはいま、焼酎が飲みたくなるとあえて「サウザ ブルー」を常温で楽しんでいる。半分ほど啜るとワイングラスに氷をひとつ落とす。これにはまっている。

このしなやかな味わいは、サウザ社のヒマドールのおかげである。ピニャが良質であるかどうかが大前提ではあるが、収穫のタイミングと、収穫後にいかに素早く蒸溜所に運び入れて製造に向かわせるかも重要なポイントである。

数日間、太陽の下にピニャを放置する蒸溜所もあるなかで、サウザはフレッシュな状態で仕込んでいる。ヒマドールさんたちが一生懸命に働いてくれているおかげといえる。

だから最良のアガベジュースを採取でき、最高品質のブルーアガベ100%テキーラが誕生するのだ。

正統派はスタイリッシュに味わう

サウザ社はハリスコ州のテキーラヴァレーの中核的な地域に位置し、最良のアガベが育つ土壌に恵まれている。多くのメーカーがアガベを契約農家に委託栽培しているのに対し、サウザは大部分を自家農園で栽培している。

種の受粉から芽を育てて苗を生み、畑に植えて6~8年の歳月をかける。生育状況、灌漑の必要、収穫の日など子供の成長を見守るように大切に栽培していく。農薬を避け、ピニャから採れるアガベ繊維を堆肥に使い、自分たちが管理している水脈から灌漑をおこなう。できる限り自然のままの状態を保っている。

これらの仕事に携わるのもサウザのヒマドールである。古くから受け継がれてきた技術と情熱が彼らの誇りだ。

ヒマドールが暇になるのは8月だけである。夏で暑いから収穫にふさわしくないという訳ではないらしい。寒暖差は大きいが高地で過ごしやすい気候。日本のように明確な四季もなく、アガベは年中収穫できるといっていい。暑くても25度程度の気温なのだそうだ。つまり8月は夏休みをいただくということだろう。


では常温ストレートをワイングラスでスタイリッシュに味わうほかに、カクテルで楽しむには何がいいか。テキーラベースの代表的なカクテル「マルガリータ」ももちろん素晴らしいが、ちょっとだけアレンジを加えても面白い。いつもと違う装いが新たな感覚を創出してくれるかもしれない。

あえてハイボールに仕上げてみる。「マルガリータ」をソーダで満たすのだ。爽快にスーッと口中を駆け抜ける新鮮な心地を満喫できる。

もうひとつ、ジンベースの「ギムレット」をアガベ100%テキーラに代えるのもいい。さらにはこちらもソーダ・アップしてみる。「サウザブルー ギムレット・ソーダ」、わかりやすく言えばテキーラ・ギムレット・ハイボールである。実は最近、わたしはこのソーダ割をしょっちゅう飲んでいる。最初の一杯は「ジントニック」じゃないな、と感じた日はこれなのだ。

テキーラトニックがお好きな方は、「サウザーブルー・トニック」ではじめるのもいいだろう。

とにかく一度、アガベ100%の正統派の香味を試してみて欲しい。テキーラの旨味がしっかりと伝わってくるはずだ。大好きになる人が必ずいると思う。

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第26回「ベサメ・ムーチョ」テキーラ サウザ シルバー

イラスト・題字 大崎吉之
撮影 川田雅宏
カクテル 新橋清(サンルーカル・バー/東京・神楽坂)

ブランドサイト

テキーラ サウザ ブルー
テキーラ サウザ ブルー

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