Liqueur & Cocktail

カクテルレシピ

HAKU カイピリーニャ Recipe 1 HAKU Caipirinha

クラフトウオツカ
HAKU
45ml
ライムスライス 3枚
レモンスライス 1枚
砂糖 1~2tsp.
ビルド/ロックグラス
スライスしたライム、レモンを銀杏切りにしてグラスに入れ、砂糖を加える。ペストルでライム、レモンを押しつぶす。クラッシュドアイスを詰め、HAKUを注ぎ、マドラーを添える

HAKU ミントジュレップ Recipe 2 HAKU Mint Julep

クラフトウオツカ
HAKU
60ml
砂糖 2tsp.
ミントの葉 10枚程度
水または
ソーダ水

2tsp.
ビルド/タンブラー
グラスにミントの葉(ペパーミントとスペアミント7対3)、水またはソーダ水を入れ、砂糖を溶かしながらミントの葉を軽く叩くようにして香り立たせる。クラッシュドアイスを詰めてウイスキーを注ぎ、グラスに霜がつくまでステア。ミントの葉を飾り、ストローを添える

*レシピ表記における砂糖であるが、最近はシュガーシロップの使用が多くみられる。よってミントジュレップにおいてシュガーシロップを使用する場合は水やソーダ水を加えない

国産精白米100%ウオツカとクールなカクテル

緑が美しく映える季節。これから太陽は天中へとより高く上がり、射るように降りそそぐ熱に誘われて人々は冷えたグラスの輝きに憩う。

今回はクールなスタンダードカクテルを紹介しよう。しかも本来のベーススピリッツを「ジャパニーズクラフトウオツカHAKU」に替えて楽しんでみた。田植えのシーズンから米が想い浮かび、原料に国産精白米を100%使用した個性的な香味がどんな表情を見せるか試してみたかったのだ。

清涼感あふれる「HAKU」ベースのカクテルをさまざまに味わったなかから、とても気に入った2品を紹介しよう。


まずひとつ目は「カイピリーニャ」。ブラジルではナショナルドリンクといえるほどポピュラーなカクテルで、ベースにはカシャーサというブラジル特産スピリッツを使う。第11回『心のサンホセへ導く酒』で「カシャーサ51」を紹介したが、これはサトウキビを原料としたもので、早い話、ラムといえる。ただし、ブラジル人を前にしてラムと口にしてはいけない。怒られる。

このカシャーサに替えて「HAKU」をベースにしたのである。「HAKU」は麹という古くから日本の酒づくりに伝わる製法を取り入れた革新的ウオツカであり、単式蒸溜器と連続式蒸溜機を使い分け、仕上げの濾過処理に白樺炭と竹炭などを併用して生まれる香味は、他にはない独創性にあふれている。

ウオツカ特有のクリアな感覚のなかに、米由来の吟醸香のような華やかな香りがある。味わいにはまるみのあるほのかな甘さとコクとともに、フルーティーさも漂う。発売時に、このクラフトウオツカの香味特性はどんなカクテルと合うのか、といろいろと試したことがあった。

そのときに、シンプルなカクテルである「ウオツカ・リッキー」の味わいを気に入ったのだった。ライムジュースとソーダ水、そして「HAKU」。他のウオツカでは感じられない、ふくよかな口当たりにライムの酸味がしなやかに調和していた。このときの記憶が、「カイピリーニャ」のベースにしてみたら面白いかもしれないと想わせたのだ。

さて、「HAKUカイピリーニャ」。ロックグラスにカットしたライムと少量の砂糖を加えてクラッシュドアイスを詰め、「HAKU」を注ぐ。添えられたマドラーでライムを押しつぶしながら酸味を好みの加減に調節しながら飲むのだが、旧知のバーテンダーはライムだけでなくレモンも加える。

どうやら、ふっくらとしたまるみのある味わいに酸味を強調することで清涼感が増すようである。たしかに、ライムとレモンをグイグイと押しつぶしながら飲むと、よりすっきりとした味わいになる。クラッシュドアイスを口に入れてガリガリと噛み砕き、楽しみながら飲むことをおすすめしたい。

正直に言うと、酸味と甘みのバランスが良すぎて、口当たりが極めてスムース。ゴクゴクとたちまちにして飲んでしまう。

きっと誰もが、すぐにもう一杯となることだろう。

ミントもいける、米は変幻自在に化ける

ふたつ目は「ミントジュレップ」。現在はバーボンベースで知られるカクテルだが、かつてはラムやブランデー、ワインなどさまざまな酒をベースにして飲まれていた。だからウオツカベースだってあっていいのではないか。

そして酸味を強調した「HAKUカイピリーニャ」が美味しいならば、ミントと合わせても刺激的で清涼感のある味わいになるのではと想ったのだ。これもなかなかの味わい。とてもすっきりとしていてクールである。

クリアながらほのかな甘みをいだいた「HAKU」に、こちらも少量の砂糖が加えられるから、ミントの刺激的な香味がしなやかさへと導かれる。バーボンベースとは異なる透明感を抱いた味わいに仕上がる。

第21回『サマー・タイム・ジュレップ』で述べたが、ペパーミントとスペアミントの2種を使う。比率は7対3。メントールを主成分とするペパーミントは清涼感の刺激を強く感じられる。そこで料理にもよく使われるカルボンを主成分とした甘さのあるスペアミントを足して刺激を和らげる。


この2品を味わったあと、何故かお茶碗にふんわりと盛られた白いご飯が想い浮かんだ。梅干しに白飯につづいて春の木の芽を乗せた筍(たけのこ)ご飯をはじめさまざまな炊き込みご飯、大好きな鰻(うなぎ)が浮かぶとたくさんの丼物が、さらにはちらし寿司やにぎり寿司といった酢飯までもがアタマの中に登場してきた。他にチャーハンやリゾットもあるじゃないか、おはぎもある、と楽しくなってきた。米はなんとも寛容だ。そしてマジカルだ。さまざまに化ける。

米が原料のウオツカにも、ご飯に通じる部分があるのではなかろうか。だからカクテルにおいても酸味や甘みを強調したもの、香草といった特徴的な香りを放つものが合うのではなかろうか、とこじつけたくなってしまう。

蒸溜のつくり分けによって、米由来の成分がどこまで生きているのか、わたしにはよくわからない。ふくよかな甘さ、スムースな口当たりは白樺炭と竹炭を併用した濾過によるものともいわれている。とくに竹炭のミネラルによって柔らかい仕上がりになるらしい。

わからないことは多い。だから、「HAKU」とご飯とのこじつけは乱暴だと笑われるだろう。でも、こんなふうに想いを自由に香らせてくれるスピリッツがあることは、とても喜ばしい。米は、マジカルだ。

「ジャパニーズクラフトウオツカHAKU」に関するエッセイはこちら

第89回「88と99のスピリッツ」クラフトウオツカHAKU

第91回「神に捧げるリキュール」クラフトリキュール「奏Kanade」

「カイピリーニャ」に関するエッセイはこちら

第11回「心のサンホセへ導く酒」カシャーサ51

「ミントジュレップ」に関するエッセイはこちら

第21回「サマー・タイム・ジュレップ」ジムビームライ

イラスト・題字 大崎吉之
撮影 児玉晴希
カクテル 新橋清(サンルーカル・バー/東京・神楽坂)

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