チーズとワイン

毎月連載

チャレンジ!気軽にマリアージュ

カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を、
担当:柳原が独断で評価します!!

第67回

2020年07月

マック&チーズ

チーズの味わい

「アメリカ版おふくろの味」、「アメリカ人のソウルフード」とも。チーズソースにマカロニを合わせて、仕上げにオーブンで焼けば出来上がり。素材の味がそのまま出た滋味深い味わいで、シンプルだけど奥の深さを感じる料理です。

準備するもの
マカロニ100g、チーズ(お好みで。今回はアメリカンチェダーを使用、おろしておく)100g、パン粉1つかみ、牛乳250cc、バター20g、小麦粉10g(牛乳以降は市販のホワイトソースでも代用可)、仕上げ用のチーズ10g

つくり方
(1)バターを溶かして、小麦粉を炒め、牛乳を少しずつ加えてベシャメルソースをつくる。そこにおろしたチーズを入れて溶かし、チーズソースにする。
(2)マカロニを茹でて、チーズソースと絡める。
(3)耐熱容器に(2)を入れ、上からチーズ、パン粉をふりかけてオーブンまたはトースターで色付くまで焼く。

マック&チーズ

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    3_5
    スパークリングワイン雫音 すだち
    味わい
    アロマ
    • ライム
    • 夏みかん
    • 白い花

    「日常生活の中のささやかな幸せ」、リラックスするマリアージュ。

    雫音(しずね)は、和柑橘の果汁を加えた、和テイストのスパークリングワインです。「すだち」と「ゆず」がありますが、今回は「すだち」で試しました。軽め(7%)のアルコール度数と、和柑橘の切れ味が楽しめる爽やかな味わいです。元々和食に合わせる事を考えて開発されたワインですが、なかなかどうしてマック&チーズとも悪くなかったです。
    マック&チーズと合わせると、思ってたのとは違う味わいの出方をしました。マック&チーズの方が強くて、その濃厚なチーズのコクを、雫音の和柑橘の爽やかさが流すようなマリアージュになるだろうというのが僕の事前予想でした。ところが実際のところは、マック&チーズが予想よりも素朴で穏やかな味わいに仕上がった事で、雫音と同じくらいの味わいの強さ感で向き合うという構図になりました。この2つの組み合わせには、例えるなら「日常生活の中のささやかな幸せ」とでも言う感じのしっくりと来るカジュアルな良さがあります。一日の終わりに、自宅でリラックスして愉しみたいマリアージュだと思いました。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    2_5
    ダークホース シャルドネ 2018
    味わい
    アロマ
    • マンゴー
    • プリン
    • ココナッツ

    味わいの方向性は同じだが、強さが合わない勿体ないマリアージュ。

    ダークホースのシャルドネは、シャルドネだけでなくヴィオニエとゲヴュルツトラミネールという、豊かな果実味とコクを与える品種を隠し味としてブレンドした、もっちりボディの濃い旨辛口白ワインです。今回は、アメリカにはアメリカだろうという単純な考えで選びました。
    マック&チーズと合わせると、ワインの持つ果実のコクが強く引き出される感じがありました。元々トロピカルフルーツのような完熟の果実味やプリンを思わせる甘い香りが特長のワインですが、それらの味わいがさらにマック&チーズのクリーミーさによって前に出てくる感じがあります。マック&チーズの方はというと、少しワイン側の迫力に負けてしまっている感じで、それ自体の味わいはあまり主張しなくなってしまいました。ワインと料理の味わいの方向性は一緒なだけに、少し勿体ない感じのするマリアージュでした。このワインに合わせるには、使うチーズをコクのあるものにするなど、マック&チーズ側の味わいを強化してあげる必要があると思います。

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    4
    タヴェルネッロ オルガニコ サンジョベーゼ 2018
    味わい
    アロマ
    • ブラックチェリー
    • スミレの花
    • トマト

    ワインが劇的に美味しくなる。完全サポート型のマリアージュ。

    世界No.1※イタリアワインブランド「タヴェルネッロ」の、オーガニックぶどう使用のシリーズ。赤は美食の地エミリア・ロマーニャ州産のサンジョヴェーゼを100%使用。オーガニックらしい素直な果実味のやわらかな味わいが特徴です。パスタなのでやっぱりイタリアはいけるんじゃないか?という事で合わせてみました。
    マック&チーズと合わせると、ワインの香りが一気に華やかに広がる感じがありました。ワイン単体で飲むと、「チャーミングでやさしい果実味」というイメージのものが、マック&チーズを食べてから飲むだけで、ラズベリーやザクロ、バラの花などを思わせる香りが出て来て、凄く魅力的に感じられるようになります。マック&チーズの方はというと、特に何か素晴らしい風味が出てきたりするわけではないのですが、その分ワインの味を精一杯持ち上げているように思えます。マリアージュはワインも料理も両方美味しくなってこそ、という考え方もあるかとは思いますが、これだけワインを美味しくしてくれるなら充分、と思える組み合わせでした。
    ※2018年販売数量世界上位25ブランドにおいてイタリアワインNo.1(IMPACT DATABANK 2018 EDITIONより)

  • 独断!マリアージュおすすめ度
    2_5
    カーニヴォ ジンファンデル 2017
    味わい
    アロマ
    • 梅干
    • バニラ
    • チョコレート

    「肉専用ワインには肉が必要」と、はっきりわかったマリアージュ。

    カーニヴォとは肉食動物、転じて肉好きの人の事。「肉専用黒ワイン」の異名を持つ、肉を食べるために開発されたワインです。カリフォルニアの太陽をタップリ浴びた熟度の高い果実から来る、甘くて濃密な味わいが特長です。
    マック&チーズと合わせると、ワインの果実味が一段濃くなる感じがありました。元々強い果実の熟度がさらに上がる感じで、マジョール種のデーツを思わせる深いコクのある甘みが出て来ます。正直なところ、マック&チーズの味わいはワインの味わいに埋もれてしまう感じで殆ど前に出て来ないので、ワインと料理の味わいの強さが合っていないのは明らかです。しかし、過去の経験から見ても、チーズ+乳+パスタ(小麦)という3要素のシンプルな組み合わせは、赤ワインの強さをより引き出すというのは言える事ではないかと感じます。肉専用ワインに肉無しのメニューを合わせたのは失敗でしたが、マック&チーズ側に強さ(=肉)を足す事で、一気に良いマリアージュに変化する可能性のある組み合わせだと思いました。

チャレンジまとめ

本日は「マック&チーズ」。「マカロニ&チーズ」や「マッケンチーズ」とも呼ばれ愛されている、アメリカの定番料理です。ベシャメルソースからつくり始めても20分もあれば完成する、実に簡単かつシンプルな料理で、アメリカでは子供でもつくれるインスタント版もあるようです。よくアメリカの映画やドラマに出てくるのを見ながら、勝手に「ジャンクだなー。」と思っていました。
しかし、今回改めて作ってみて感じたのは、シンプルだからこその奥の深さ。材料の種類が少ないからこそ、使う素材の一つ一つで味が変わってくるし、バリエーションも付け放題。少しネットを検索するだけでビックリするくらい沢山のレシピが出て来るのも、それだけみんなが細部にこだわりを持っている料理なのだという事でしょう。パスタやチーズの種類を変えれば、味わいの強さや深みなんかも自由自在に変える事が出来るし、好みに応じて玉葱やスパイス、ベーコンなどの、クリームやチーズと相性の良い素材を何でも追加する事が出来ます。そして出来上がる味は、ジャンクでは全然なくて、素材の味がそのまま出た滋味深いものでした。アメリカ人がほっとする家庭の味というのも納得です。
今回は本当にベーシックな素材だけでつくったので、かなり軽いタイプのワインとの相性が良くなりましたが、先述の通り、チーズをパルミジャーノにするとか、ベーコンを加えるとか、黒胡椒をふるとか、マック&チーズの味を強化してあげてる事で、しっかりした味わいのワインともいい感じで合わせられます。
レシピの中には、「チーズソースにマカロニを絡めて終了」のスタイルもありますが、個人的にはソースを絡めてからオーブンで表面に焼き目をつける方がワインには合うと思います。

柳原 亮 (やなぎはら りょう)

野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。

(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝

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