この料理に合うワイン

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1st

ヴィッラ サンディ ロザート  

ヴィッラ サンディ ロザート

イタリア
ぶどう品種 グレーラ、ピノ・ノワール

今回のレシピは、ガパオ サイ ピーマン(サラダ用ピーマンのガパオ詰め)です。

ピーマンはナス科トウガラシ属の、一年生の植物です。トウガラシ属には数十の種があると言われています。ピーマン種や、狭い意味でのトウガラシであるトウガラシ種や、日本の島唐辛子であるキダチトウガラシ種や、めちゃくちゃ辛いハラペーニョ種も含まれています。ピーマン種は、トウガラシ属ではありますが、遺伝子の関係で辛さの原因物質であるカプサイシンを生成しない、もしくはごくわずかにしか生成しないものです。英語ではbell pepper、sweet pepper, pepperと呼ばれます。Pepper=こしょうの名前が付いていますが、勿論、黒こしょうとは縁も所縁もない植物です。15世紀頃は、黒こしょうはとんでもなく高価でした。なので、辛さのある植物は黒こしょうのおこぼれにあずかるためにペッパーの名前を頂いているものがあるのです。フランス語でもピーマンはpoivron(ポワヴロン)です。こしょうがpoivreなので、黒こしょうの名前にあやかったのかなぁと思われます。日本でも、九州ではトウガラシをこしょうと呼びます。柚子こしょうのこしょうが、それです。

ピーマンですが、原産は中南米の熱帯エリアだと言われています。ピーマンが日本に入ってきたのは、比較的遅く明治初期だそうです。ピーマンを育てた事のある方は良くお判りかと思いますが、ピーマンの緑色は、未成熟が故の緑色です。種が黒っぽくなるまで実が完熟すると赤やオレンジや黄色になります。ピーマンを品種改良して出来たのがパプリカで、ハンガリーで育種されました。いまでもハンガリーはパプリカの大生産国です。パプリカが日本に入ってきたのは更に遅く、1990年代にオランダからやってきました。パプリカは肉厚で辛さはありません。甘みも強くて生でも食べやすいです。今日のレシピではサラダ用ピーマンと書きました。サラダピーマンという名称で、販売されているピーマンも、確かに存在します。でも、サラダピーマンはひとつの品種の名前ではないようです。京都の慶応年間創業の老舗の種子メーカーのサラダピーマンは赤・黄・オレンジ・紫・白の5色が美しいピーマンで、見た感じはパプリカそっくりのベル型です。このサラダピーマンは、パプリカではなくピーマンの品種改良だそうです。サラダピーマンも未成熟の時には、もちろん緑色をしています。その他、色とりどりで甘いピーマンには、「ぱぷ丸」という品種もあります。サラダ用に好適として販売されているピーマンで、緑色のものも何種類かあります。北海道などで栽培されている「サララ」という品種のピーマンは、フルーツピーマンの名称でも売られています。とても甘くて生食に向いていますし、種にも苦みがあまりなくて、種を取る必要がありません。また種が無いピーマンもあって「タネなっぴー」の名称で販売されています。また「こどもピーマン」というトウガラシから改良されたピーマンも甘みが有って苦みが少ない品種です。今日は、そのサラダ用ピーマンを二つに割って種も取らずにガパオを詰めます。ガパオはタイ料理の定番でご飯に掛けて食べる、あのガパオです。タイ語のガパオ自体はハーブの名前なのですが、日本ではひき肉を炒めた料理の名称の方を思い浮かべられる方が多いと思いますので、今回のレシピでもガパオの名前を使いました。ハーブの方のガパオは和名をホーリーバジルと呼ばれるシソ科メボウキ属の植物の名前です。

さて、このガパオ サイ ピーマンにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインは、ヴィッラ サンディ ロザートでした。ヴィッラ サンディは正統派プロセッコの味わいを醸し出す名門として有名です。イタリアで最も権威があり、世界中で信頼されているイタリアワイン評価本「ガンベロ ロッソ」で、その最高賞である「トレビッキエーリ」を、なんと10年も連続で受賞しています。プロセッコは年間生産量が5億本を超えました。長らく、泡物の絶対王者の座にいたシャンパンが3億本ちょっとですから、目を見張る急増ぶりですよね。今回イチオシになったロゼは、DOC認定を受けておりません。ですが、2020年には、新しくロゼのプロセッコがDOCに認可されましたので、新しくヴィッラ サンディのロゼのプロセッコが入荷してくる日も遠くないと思います。

グラスに注ぐと、ほんのりとオレンジ色がかった淡い色調のピンクです。ボリュームのある甘い香りだちです。苺や赤いさくらんぼやプラムを連想させます。ピンクの薔薇の花の印象があります。柔らかみのあるアタック、辛口で、ほんのりと果実の充実した甘さを感じます。グレーラらしい、ほんのりとした苦みが味わいを引き締めます。

サラダ用ピーマンのガパオ詰めを齧ると、しゃっきりとした歯応えです。

「さくさくした食感ですね」

「このピーマン、凄く瑞々しいというか、水分含有率が半端ないです」

「噛んで出てくる水分が甘いです」

「今日のガパオは豚ひき肉ですが、豚の旨みと、ピーマンの果汁と言いたくなる甘い汁とが一体となっています」

「それをヴィッラ サンディ ロザートが包み込んでいますね」

「料理の甘さ感とワインの甘さ感のレベルが一致しているので、自然な旨みを感じますね」

「ピーナッツの、ぱりぽりした感触と、ピーマンの口当たりのサクサク感が心地良いです」

「こういう食感って、美味しさの大事な要素だと思います。スナック菓子の魔力というか...」

「『止められない、止まらない』ってやつですね」

「そういう魔力のある料理の相方には、泡がぴったり、という訳です」

これからの季節、タイ料理などのエスニック系が美味しく感じられます。皆様も是非サラダ用ピーマンのガパオ詰めにトライしてみてください。そして、ヴィッラ サンディ ロザートとの抜群の相性をお楽しみくださいませ。

2位に選ばれたのはメゾン カステル トゥーレーヌでした。メゾン カステル トゥーレーヌを醸したのはカステル社です。カステル社は、フランス全土のワインを手掛ける、フランスNo.1※ワインメーカーなのです。メゾン カステル AOCシリーズは、創業以来、カステル社が、長く信頼を置くフランス各エリアの契約農家から、最もその土地の個性を表現する畑・区画のぶどうを厳選し調達しました。そして各産地に伝わる伝統的な手法を用い、魅力を最大限に引き出したシリーズです。フランスワインを知り尽くしたカステル社の持つノウハウの結集体といえるワインなのです。メゾン カステル トゥーレーヌはロワール地方のトゥーレーヌAOCでぶどう品種はソーヴィニヨン・ブランです。果実感を逃さないように、低温醸して果実感たっぷりでフルーティなワインに仕上げました。まだ若い白桃やグレープフルーツを連想させる若々しい果実の香りに、瑞々しい青草のタッチです。パリッと弾けるような鮮やかな柑橘系の果実感と、力強い酸味が特長の、爽やかで引き締まった味わいの辛口白ワインです。
ガパオ サイ ピーマンと合わせると、ピーマンの香りが心地良く強調されました。針葉樹の森に分け入ったような清々しさと、ガパオの肉の味わいが、とても上手く調和していました。

※フランス企業で2019年売上数量が最大(IWSR2020)

2nd

メゾン カステル トゥーレーヌ 

メゾン カステル トゥーレーヌ

フランス
ぶどう品種 ソーヴィニヨン・ブラン

3位に選ばれたのはサントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロ ロゼでした。このロゼは、ある意味副産物です。塩尻ワイナリーのフラッグシップワインである岩垂原メルロや塩尻メルロを濃くするために、仕込み中の醪から果汁を一部取り分けます。ワインの色素や香り成分の多くは果皮に含まれます。なので、仕込み中の醪から果汁を引き抜いて減らしてやると、残った果汁に対する果皮の比率が上がります。そうする事で、より香りや色、味わいが濃い赤ワインを醸す事が出来るという訳です。さて、引き抜いた果汁ですが、もともとフラッグシップワインを狙える高品質な素性の良い果汁です。その果汁を白ワインを醸すように醸造したワインが、このサントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロ ロゼなのです。淡い美しいロゼカラーです。香りは、よく熟したりんごのような果実香、マンゴーを思わせるリッチで甘い香りもあります。味わいは、優しくボリュームがあります。自然な甘みが、柔らかい酸味とともに口中にひろがります。キュートな外観よりも、しっかりと力のある辛口ワインです。ガパオ サイ ピーマンと合わせるとピーマンの独特な、緑の印象が心地良く強まります。日本のメルロにある、少し針葉樹のような香りを、このロゼは隠し持っていたのでしょうか…豚肉の旨味を、より一層奥行きのある味わいに深めてくれるマリアージュでした。

3rd

サントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロ ロゼ 

サントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロ ロゼ

日本
ぶどう品種 メルロ

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