この料理に合うワイン

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1st

サントリー 塩尻ワイナリー 塩尻メルロ

サントリー 塩尻ワイナリー
塩尻メルロ

日本
ぶどう品種 メルロ

今回の料理は、タリアータ ぶどうとバルサミコのソースです。タリアータは、「切る」という意味のラテン語「tagliare」が語源だと言われるトスカーナ地方フィレンツェの料理です。牛肉の塊を焼いて薄切りにしてルッコラやパルミジャーノを添えます。北イタリアの平たいパスタであるタリアテッレ=Tagliatelleも同じ「tagliare」から派生したと言われています。今回はワインスクエアらしく、ソースにぶどうを使いました。肉は宮城県産の黒毛和牛のイチボを使いました。イチボはモモ肉の一部です。モモは外モモ、内モモ、丸モモとランイチの4つの部位で構成されます。ランイチは、その4つの中でも、一番お尻に近い部分です。ランイチをさらに分割したものがランプとイチボで、肉質は柔らかく、細かいサシが綺麗に入った部位になります。イチボの名前は、牛のお尻の骨がH型をしているからエイチボーンと呼ばれていて、イチボは、その直ぐそばの肉なのでイチボと呼ばれるようになったものだと言うことです。アメリカの牛の骨格図の解説にH-shaped rump boneと記載される骨がお尻の部分にありました。

フライパンでこのイチボの塊を転がしながら焼き、焼き色が付いたらアルミホイルで包んで中心までローストビーフ状に火が入る様にします。ソースは、ぶどうをひと房、皮をむいておきます。その、2/3の量を、肉を焼いたフライパンにいれて炒めます。バルサミコ酢、赤ワインを加えて半分になるまで煮詰めます。残りのぶどうは火を止める前にいれます。1/3を残して後から入れるのは、美しいエメラルド色を活かすためです。今回、葉物はルッコラではなく、春菊を使いました。

さて、このタリアータ ぶどうとバルサミコのソースに、テイスティングメンバーが選んだイチオシワインはつい、先日新発売したばかりのサントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロでした。もちろん塩尻メルロというワインは、従来からジャパンプレミアムの産地シリーズの中核的なワインでした。それを今回独立した「塩尻ワイナリーシリーズ」として発売するようになったのには訳があります。実は、日本にはフランスのA.O.C.法に相当するような、原産地を厳密に線引きし、ぶどう品種や栽培方法や醸造方法までもを規定するようなワイン法は未だ存在しません。また、気候も湿潤で、どうしてもぶどうが高価になる事から、海外の原料からつくったワインも多数存在しています。国税庁は消費者が適切な商品選択を行えるために、「日本ワイン」と「それ以外の国内製造ワイン」を明確に区分し、「日本ワイン」に関するルールを厳格化する事を決めました。2015年10月に「果実酒等の製法品質表示基準」を定め、来年10月にいよいよ施行されるのです。それにより日本ワインと呼べるのは、「国産ぶどうのみを使用、国内で製造された果実酒」のみである事が明記されました。更に地名を名乗るためには「ぶどう収穫地と醸造地が同じ地区内にあり、その地区のぶどうを85%以上使用する」ことが必要になります。塩尻ワイナリーシリーズは収穫地と醸造地が同じ地区内にありますのでこの条件を満たしているのです。この塩尻の地にサントリーの塩尻ワイナリーが誕生したのは1936年、登美の丘ワイナリーの経営を継承した年と同じ年、今から80年以上前のことです。当時は赤玉が大ヒットしており、原料ぶどうが必要だったのです。辛口の本格的なワインづくりは1980年代にメルロやマスカット・ベーリーAの本格的栽培に取り組んでからです。サントリーの塩尻地区のメルロは2000年代の頭からスロヴェニアのリュブリアーナ ワイン コンクールなどで受賞するようになりました。2015年には、この塩尻メルロの兄貴分である岩垂原メルロがフランスのシタデル デュ ヴァンで金賞と日本ワイン特別賞をダブル受賞、日本ワインコンクールでも金賞を頂きました。2016年には広島で開催されたG7外相会合ワーキングランチにも採用されたのです。お酒で広島県産以外のものは、岩垂原メルロだけだったんですよ!

塩尻メルロをグラスに注ぐと、ブルーベリーやカシスなどの黒系果実を思わせる香りやフローラルな香りがあります。口にいれると、柔らかみのあるアタックです。自然な甘みとフレッシュな酸を感じ、中盤から後半にかけて穏やかながら、芯のしっかりとしたタンニンを感じます。全体を通してフレッシュな果実感が続くワインです。

タリアータ ぶどうとバルサミコのソースと合わせると、まず、いろんな素材のパーツパーツが表現してきます。和牛の香り、肉汁のコク、チーズやぶどうそれぞれの美味しさがくっきりと出てきます。メルロと出会う事で、それらがまとまり、口の中で極上のソースへと変化します。

「美味しいですね」

「和牛のコクと、穏やかな塩尻メルロがとっても良く合っています」

「和牛ならではの繊細な脂が、メルロのタンニンとマリアージュしていますね」

「甘めのソースなのですが、ぶどうの自然な甘みなので牛肉とも違和感がありません」

ソースに使ったバルサミコ酢はぶどう果汁を発酵させ、それを長期間熟成して作ります。なので、同じお酢といっても、ワインと相性が悪いと言われる穀物酢とは別の相性の良いお酢なのです。

「パルミジャーノも素晴らしいアクセントになっています」

 

皆さんも、塊の肉を見つけた時には、このタリアータ ぶどうとバルサミコのソースを思い出してください。そして、是非、サントリー塩尻ワイナリー 塩尻メルロと合わせてみてください。

2位に選ばれたのは、カーニヴォ ジンファンデルです。カーニヴォ ジンファンデルは「肉専用黒ワイン」のキャッチフレーズで大ブレークしたカーニヴォの新製品です。カーニヴォとは、肉食動物や、肉を食べるのが大好きな人の事をいいます。ジンファンデルはアメリカでカリフォルニア州を中心に広く栽培されている品種で、DNA解析で、南イタリアのプリミティーヴォと同一の品種である事が判明しました。完熟すると糖度が上がり、果実味豊かな力強いワインをつくります。カーニヴォ ジンファンデルは、とりわけ「濃密」で「やわらかい」タイプになります。グラスからは、ラムレーズンやドライプルーンを連想させる濃密で熟した黒い果実の香りが立ち昇ります。口に入れると、ヴァニラや黒糖のニュアンスがあり、暖かな太陽を感じる充実した果実感と、まろやかな酸とタンニン、豊かなボディが特徴のワインです。タリアータと合わせると、濃厚なソースとジンファンデルがぴったりとバランスしています。「濃さと濃さのぶつかり合いですね」「力と力の均衡感という言葉が、まさにぴったりです」 ソースにチョコレートが入っているのではないか?と思うほどの豊潤さを感じたマリアージュでした。

2nd

カーニヴォ ジンファンデル

カーニヴォ
ジンファンデル

アメリカ
ぶどう品種 ジンファンデル

3位はジョルジュ デュブッフ ボジョレーでした。カーニヴォ ジンファンデルとは真逆なくらい、軽やかなワインです。タリアータと合わせると、ぶどうの爽やかさと和牛の香りが強調されました。
先生曰く「カーニヴォ ジンファンデルと合わせた時のタリアータとは別のバランスになりました。軽やかでとっても美味しいです。わたしたち料理研究家は、レシピが決まった段階で完成形だと思っていました。このワインスクエアの一連のマリアージュ実験で気が付いたのですが、どんなワインを合わせるかで、全然、別の料理だと感じるくらい味が変化する事がよくあります。お客様が、どんなワインを選ばれるかは、わたしたちには判りません・・・・ある意味、怖いですね」
ボジョレーで食べるタリアータは、和牛の旨味を真っ直ぐに感じる、爽やかな一皿でした。

3rd

ジョルジュ デュブッフ ボジョレー

ジョルジュ デュブッフ
ボジョレー

フランス
ぶどう品種 ガメ

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