この料理に合うワイン

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1st

ポルコ ティント 

ポルコ ティント

ポルトガル
ぶどう品種 トリンカデイラ、アラゴネス、アルフロチェイロ

今回のレシピは、里芋と豚肉のタイ風炊き込みご飯です、タイ語ではカオ オップ プアック。カオはご飯、オップは蒸し煮にする、プアックはタロ芋です。みなさんはタロ芋と聞かれると「アフリカや熱帯アジアで食べる芋ね」と思われる方が多いかと思います。正解!です!!狭義のタロ芋は、まさにそれです。でも広い意味のタロ芋は「サトイモ科の栽培種で根茎を食用にするもの」とされています。日本の里芋は主要なタロ芋のひとつになる、と言うか、科の名前自体がサトイモ科ですから、まさにど真ん中です。更に最近は狭義のタロ芋も日本で販売されています。名前はセレベス、芽が出るあたりが赤くなるので赤目芋とも呼ばれます。食感は里芋よりも少し、もっちりした感じで、粘り気はやや少ない芋です。インドネシアのスラウェシ島からやってきたのでスラウェシ=セレベスの名前になりました。今回の具材はその里芋と豚肉ですが、炊き込みご飯なので、主役はお米でしょうかね。米はイネ目イネ科の植物で、野生のイネが20種位と、栽培されている種がアジアイネとアフリカイネの2種類だそうです。アジアイネのほうが圧倒的に多く栽培されており、アジアイネは、さらに大きく2つ、ジャポニカ種とインディカ種に分類されます。ジャポニカ種の形は、比較的円に近い楕円で粘り気が強いです。日本で栽培されているのはこのジャポニカ種です。インディカ種は長径が長い楕円形で、粘り気が少なく、炊くとぱさぱさし、解け(ほどけ)が良いご飯になります。イネはそのほかにも幾つかの分け方があります、粳米(うるちまい)と糯米(もちごめ)や水稲(すいとう)と陸稲(りくとう、おかぼ)などです。糯米はアミロペクチンがほぼ100%なのに対して粳米はジャポニカ種では、アミロペクチン80%とアミロースが20%くらい含まれています。アミロペクチンとアミロースは、ともにα-グルコースが鎖状に繋がった構造なのですが、アミロースが真っ直ぐ繋がっているのに対して、アミロペクチンは途中で枝分かれするように繋がっています。そういった構造の違いから、粘りやすい糯米と、硬めで粘りにくい粳米の違いになっています。粳の字も、粳が糯よりも硬いので、粳の旁(つくり)が硬の旁と共通の「更」なのです。粳米と糯米とがあるのは、ジャポニカ種だけではなくて、インディカ種にもあるのです。今日はインディカ種であるタイ米の粳米3/4と糯米1/4の割合で混ぜて使います。タイ米の粳米と糯米の両方を購入するのが面倒な方は日本のお米で代用できます。香りは違いますが、粘り具合はタイ米の粳米3/4と糯米1/4を混ぜたものと日本のお米とはそっくりなのです。ニンニクと白こしょうをゆっくり炒め、豚バラと里芋と米をいれて更に炒めます。米が透きとおってきたら炊飯器で炊きます。味付けはシーズニングソースと醤油と砂糖です。このタイ米香る里芋と豚肉のタイ風炊き込みご飯にテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはポルコ ティントでした。ポルコ ティントは「肉の旨みを味わうための“肉食系ワイン”」をテーマに開発されたポルトガルワインです。ポルコとはポーク、ティントとは、赤ワインの意味です。エリア的にはポルトガル中南部のアレンテージョで格付はI.G.P.アレンテジャーノになります。このエリアはポルトガルの穀倉地帯で、ぶどうや麦の他にはコルク樫やオリーブが育てられており、畜産も盛んです。特にコルクは世界の生産量のかなりの部分を占めています。ポルコ ティントの品種構成はトリンカデイラ 50% 、アラゴネス 40%、アルフロチェイロ 10% です。トリンカデイラは乾燥に強く果実味があり、濃厚な味わいが特徴の黒ぶどうです。アラゴネスはスペインのテンプラニーリョです。アルフロチェイロは主にダンで栽培されており、滑らかなタンニンで酸とのバランスの良いワインになり、スペインではブルニャルと呼ばれています。ポルコ ティントは 豊かな果実味の中に食欲をそそるスパイシーさのあるワインです。柔らかなタンニンで、まろやかな味わいは、いかにも豚肉独特のコクに合いそうなワインです。里芋と豚肉のタイ風炊き込みご飯と合わせると、ご飯に浸み込んだ豚肉の旨みとポルコの柔らかな果実味が良く合います。

「白こしょうとポルコのスパイシーなニュアンスが良く合っています」

「ご飯の甘みと豚の味わいが良い感じですよね」

「もともと、豚肉は甘い味わいと親和性が高いからね」

「この地方は豚も多く育てられています。国境を越えると、スペインのイベリコ豚の名産地のエストラマドゥーラです」

「肉々しい料理ではないのですが、豚とポルコは、やはり良く合いますね」

里芋のねっとりとした旨みとポルコの優しい味わいが素敵に調和したマリアージュでした。

2位に選ばれたのはカザマッタ ビアンコでした。あのテスタマッタを醸しているビービー グラーツのお手頃ランクです。ビービー グラーツはイタリアで最も独創的なワインメーカーだといわれています。芸術家の家庭に生まれた彼は、家族で楽しむためだけに使われていたぶどう畑を使い、2000年からワインづくりを始めました。そして、あっと言う間に専門誌・国際的コンクール等での非常に高い評価を受けるようになりました。カザマッタ ビアンコはトスカーナ州、フィレンツェの西に位置するマレンマのぶどうを主体に醸します。品種はヴェルメンティーノが60%、トレッビアーノ30%、モスカートが10%です。グラスに注ぐと活き活きとして、華やかな香りです。フレッシュなネクタリンのニュアンスとヴェルメンティーノらしい塩っぽさを感じさせます。里芋の炊き込みご飯と合わせると真っ先に米の旨みを感じました。その後から里芋のねっとりとした甘さと滋味深い味わいが追っかけてきます。香りでは、ニンニクとともにタイの空気を感じます。バンコクの屋台街、ルンピニ公園北側の通りに入った時に感じるニュアンスです。カザマッタ ビアンコがその空気にシンクロするかのようにトロピカルなタッチを帯びるのには、ちょっと驚きました。タイの風を感じる不思議なマリアージュでした。

2nd

カザマッタ ビアンコ

カザマッタ
ビアンコ

イタリア
ぶどう品種 ヴェルメンティーノ、トレッビアーノ、モスカート

3位に選ばれたのは、カザマッタ ロッソでした。ぶどうは主にマレンマやシエナの南部のもので、品種はサンジョヴェーゼ100%です。ステンレスタンクで発酵、貯蔵し複数ヴィンテージのワインをブレンドします。ドライチェリー、黒すぐり、スパイスを思わせる香り。ミディアムからフルの中間程度のボディで柔らかいタンニンのワインです。ビービー グラーツ氏本人がデザインしたラベルは、赤ワインはイタリアの太陽を、白ワインはイタリアの木漏れ陽をイメージしています。里芋の炊き込みご飯と合わせるとカザマッタ ビアンコ同様におだやかな米の甘みを感じました。トロピカルな果物の感じがぐっと上がるのもビアンコと共通・・・・・でも、豚の存在感や旨みはビアンコより、はるかにくっきりと感じられました。

3rd

カザマッタ ロッソ

カザマッタ
ロッソ

イタリア
ぶどう品種 サンジョベーゼ

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