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登美 百年の物語
百年前に拓かれたぶどう畑が、今年も芽吹きました。

 今年も登美の丘のぶどう畑は萌芽の季節を迎えました。若草色に芽吹いて、まぶしいばかり。
 ここ登美の丘にぶどう畑が拓かれたのは1909年、もう百年以上も前のことになります。
 原野の草を払い、雑木を切り、根を掘り起こして、ぶどうを植え付けたのでした。
 本場のワインづくりを導入するためにドイツ人技師ハインリッヒ・ハムを招聘。ハムは、登美の丘に登って、見下ろす景色がドイツの名醸地ラインガウに似ていることに驚き、喜んだといいます。
 実際、登美の丘は標高600m、降雨量は少なく、日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きいなど、ぶどう栽培の条件を多々備えています。百年もの昔、この丘にぶどう畑を拓いた慧眼には驚かざるを得ません。北に茅ヶ岳、南に富士山を仰ぎ、この2つの山を結ぶライン上に位置するため、そのラインを通り抜ける風がぶどう栽培に良い影響をもたらすともいわれます。
 47 年には道路を敷設して(それまで人と牛で物資を運び上げていました!)設備の近代化を図り、55 年は欧州系品種の植え付けなど、着々と歩みを重ねてきました。75 年には世界的にも稀有な貴腐ワインの醸造に成功。
 しかし、百年の間には困難もありました。戦争、冷夏、凍害……特に84 年の凍害は、半分以上のぶどうの改植に踏み切るほどの被害を受けたのです。その都度、困難を克服へと導いてきたのはワインづくりへの信念と情熱に他なりません。
 「今、自分たちは、次の百年に向けた第一歩を刻む役割を担っている」と語るのは、高田清文ワイナリー長です。
「百年の節目に、自分たちのワインを見つめ直しました。日本ワインの持ち味である清冽な果実味、奥床しさや品格を
しっかり表現して、世界を感動させたい。そこに照準を合わせて、栽培も醸造もより緊密にトップスピードで取り組んでいます」
 世界を感動させる日本ワイン。それこそが、山を拓き、土を耕し、自然と格闘してきた先人たちへの恩返しと言えるのかも
しれません。
 さぁ、今年、登美の丘のぶどうはどんな実りを見せるでしょうか。

登美の丘の四季の様子をご紹介しましょう。
高田清文
高田清文 登美の丘ワイナリー長
1986 年サントリー入社。ワイン研究所を皮切りに、
ワイン生産部、パリ事務所駐在を経て、生産研究・
新製品開発部門を担当。1990 ~ 93 年、ドイツの
ガイゼンハイム研究所へ留学。2010 年より現職。
君島佐和子-文
ジャーナリスト/『料理通信』編集長
photographs by Tsunenori Yamashita